妊娠とは嬉しい事でもありますが、女性にとっては大変な仕事です。特に初産の時は初めての経験ですから多くの不安もあることでしょう。私は男性ですから本音の部分は分かりませんが、嬉しさ半分、不安半分なのではないでしょうか。
命が体の中に宿り、その生命を育んでいくのは大変な仕事になります。つわりで苦しんだり、体形が変化して、むくみもひどくなったりと体の変化と同時に精神的にも初めての経験による不安が募ってくることでしょう。
この様な方々に「妊婦さんいらっしゃい」と呼びかけてフットセラピーを行っています。リフレクソロジーでは妊婦さんへの施術は禁忌事項になっていて、妊婦さんはお断りをしているお店がほとんどです。
確かに反射区への刺激が妊婦さんに負担になってしまうことが考えられます。
しかし、フットセラピー(足操術)の主な目的は脳の緊張を取り、深いリラックスした状況を作り、自律神経の働きやホルモンの分泌が正常に行われるようにしようというものです。
通常のマッサージが直接、筋肉などにアプローチするのに対して、フットセラピー(足操術)は足の筋肉を緩めることで全身の筋肉も緩み、脳の緊張が取り除かれて、ゆったりとしたくつろぎを味わうことができるのです。
フットセラピーがなぜ、妊婦さんに安全かという理由が少しはお分かり頂けましたか。
むくみがひどく、精神的にも不安を抱えた妊婦さんの感情はお腹の胎児にも影響を与えていきます。妊娠中に夫婦喧嘩ばかりをやっている夫婦に生まれてきた子供は疳の虫が強いとか、夜泣きがひどいなどとよく耳にします。
妊娠中の妊婦さんの精神状態がいい状態にあるのか、悪い状態にあるのかでは胎児に与える影響も大きく変わってきます。妊娠中にフットセラピーを勉強された会員さんがいらっしゃいますが、その方々が口をそろえて言われる言葉が「出産がとても楽だった」「子供がとても育てやすい」と言われています。
これは妊娠中にフットセラピーを授業の中で常に受けてこられた結果ではないかと思われます。施術を行ったり、施術を受けたりと練習する中でとてもリラックスでき、精神的にも安定した結果、母親にも胎児にもいい影響が出たものです。
但し、妊娠初期は絶対に避けるべきです。安定期に入れば是非、フットセラピーを受けられることをお勧めします。
自分で行うセルフケアでは体制が負担になりやすくなりますので、フットセラピストの施術を受けられることをお勧めします。
セラピストの方に具体的な方法を説明しましょう。
お腹が大きくないときはベッドに仰向けになって受けて頂いてもいいのですが、大きくなってくると仰向けの体制は負担になります。リクライニングチェアなどがいいでしょう。足を乗せるオットマンがあればこれを使います。
オットマンに足枕を置き、右足を乗せます。セラピストは右足の横につきます。始める体制ができましたので、早速始めましょう。
1.第1趾と第2趾の間に右手の親指を差し込み軽く持ちます。左手は軽く足首を持ち、足首を回します。30回ほどまわしたら、逆方向にも30回まわします。これを2~3セット行います。時間があれば多くまわします。
2.足裏に手の平を当て深い呼吸に合わせて息を吐きながらアキレス腱を伸ばすように足首を膝の方に倒していきます。妊婦さんに確認をしながら負担がかからない範囲で行います。3回。
3.足趾を手のひらで包み込むように持ち、前後に手首を振るようにして足趾の関節を緩めます。続いて足の趾先を滑らせるように心地よい刺激を行います。
4.足裏の人文字ができるところの「湧泉」を押します。親指と手の平で挟むように押します。呼吸に合わせて3回。
5.土踏まずの中央の「足心」を同じ様に押します。この後通常では「失眠」を押しますが、妊婦には踵周辺の施術は行いません。
6.足裏を踵に近い土踏まずの方から、手の手根部(手の平の手首よりのところ)を押し込みようにしながら足趾の付け根まで少しずつ移動して足裏全体を押します。3回。
7.セラピストの体制を妊婦さんの顔を見る向きに変え、足首を両手で包み込むように圧迫します。少しずつ移動して膝下まで圧迫していきます。これを5回繰り返します。
8.足を変え、左足にも同様に行います。
注意する点は妊婦さんが不安を感じるようなことは行いません。踵周辺は生殖器の反射区が集中しているので行いません。膀胱経の経絡は婦人科に関係していますので外踝周辺や第5趾、ふくらはぎの裏側への施術は行いません。足裏の叩きなど衝撃を与えたり、ゆらしなどは避けます。
基本は妊婦さんがゆったりとくつろげることです。
それでは、本日は、この辺で。
NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士
命が体の中に宿り、その生命を育んでいくのは大変な仕事になります。つわりで苦しんだり、体形が変化して、むくみもひどくなったりと体の変化と同時に精神的にも初めての経験による不安が募ってくることでしょう。
この様な方々に「妊婦さんいらっしゃい」と呼びかけてフットセラピーを行っています。リフレクソロジーでは妊婦さんへの施術は禁忌事項になっていて、妊婦さんはお断りをしているお店がほとんどです。
確かに反射区への刺激が妊婦さんに負担になってしまうことが考えられます。
しかし、フットセラピー(足操術)の主な目的は脳の緊張を取り、深いリラックスした状況を作り、自律神経の働きやホルモンの分泌が正常に行われるようにしようというものです。
通常のマッサージが直接、筋肉などにアプローチするのに対して、フットセラピー(足操術)は足の筋肉を緩めることで全身の筋肉も緩み、脳の緊張が取り除かれて、ゆったりとしたくつろぎを味わうことができるのです。
フットセラピーがなぜ、妊婦さんに安全かという理由が少しはお分かり頂けましたか。
むくみがひどく、精神的にも不安を抱えた妊婦さんの感情はお腹の胎児にも影響を与えていきます。妊娠中に夫婦喧嘩ばかりをやっている夫婦に生まれてきた子供は疳の虫が強いとか、夜泣きがひどいなどとよく耳にします。
妊娠中の妊婦さんの精神状態がいい状態にあるのか、悪い状態にあるのかでは胎児に与える影響も大きく変わってきます。妊娠中にフットセラピーを勉強された会員さんがいらっしゃいますが、その方々が口をそろえて言われる言葉が「出産がとても楽だった」「子供がとても育てやすい」と言われています。
これは妊娠中にフットセラピーを授業の中で常に受けてこられた結果ではないかと思われます。施術を行ったり、施術を受けたりと練習する中でとてもリラックスでき、精神的にも安定した結果、母親にも胎児にもいい影響が出たものです。
但し、妊娠初期は絶対に避けるべきです。安定期に入れば是非、フットセラピーを受けられることをお勧めします。
自分で行うセルフケアでは体制が負担になりやすくなりますので、フットセラピストの施術を受けられることをお勧めします。
セラピストの方に具体的な方法を説明しましょう。
お腹が大きくないときはベッドに仰向けになって受けて頂いてもいいのですが、大きくなってくると仰向けの体制は負担になります。リクライニングチェアなどがいいでしょう。足を乗せるオットマンがあればこれを使います。
オットマンに足枕を置き、右足を乗せます。セラピストは右足の横につきます。始める体制ができましたので、早速始めましょう。
1.第1趾と第2趾の間に右手の親指を差し込み軽く持ちます。左手は軽く足首を持ち、足首を回します。30回ほどまわしたら、逆方向にも30回まわします。これを2~3セット行います。時間があれば多くまわします。
2.足裏に手の平を当て深い呼吸に合わせて息を吐きながらアキレス腱を伸ばすように足首を膝の方に倒していきます。妊婦さんに確認をしながら負担がかからない範囲で行います。3回。
3.足趾を手のひらで包み込むように持ち、前後に手首を振るようにして足趾の関節を緩めます。続いて足の趾先を滑らせるように心地よい刺激を行います。
4.足裏の人文字ができるところの「湧泉」を押します。親指と手の平で挟むように押します。呼吸に合わせて3回。
5.土踏まずの中央の「足心」を同じ様に押します。この後通常では「失眠」を押しますが、妊婦には踵周辺の施術は行いません。
6.足裏を踵に近い土踏まずの方から、手の手根部(手の平の手首よりのところ)を押し込みようにしながら足趾の付け根まで少しずつ移動して足裏全体を押します。3回。
7.セラピストの体制を妊婦さんの顔を見る向きに変え、足首を両手で包み込むように圧迫します。少しずつ移動して膝下まで圧迫していきます。これを5回繰り返します。
8.足を変え、左足にも同様に行います。
注意する点は妊婦さんが不安を感じるようなことは行いません。踵周辺は生殖器の反射区が集中しているので行いません。膀胱経の経絡は婦人科に関係していますので外踝周辺や第5趾、ふくらはぎの裏側への施術は行いません。足裏の叩きなど衝撃を与えたり、ゆらしなどは避けます。
基本は妊婦さんがゆったりとくつろげることです。
それでは、本日は、この辺で。
NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士