本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄307 ボディセラピスト講座

2011年09月26日 | Weblog
北陸の石川では9月23日に一般向けのセミナーや会員勉強会、翌日24日はトレーナーの更新講習会に加え、25日にはボディセラピスト講座と盛りだくさんの催しを開催してきました。

ボディセラピスト講座には再聴講者3名を含め総勢10名で、5台のベッドが並ぶ中を一人で技術指導をして回り、講座中は疲れも感じなかったのですが、かなり神経を使ったのでしょう、帰りの飛行機ではすっかり寝込んでしまいました。

ボディセラピスト講座は資格講座ではありませんので、会員の方でもご存知ない方も多いのではないでしょうか。フット、ハンド、ヘッドあるいはマスターフットセラピスト資格を取得された方のスキルアップ講座として開催しています。

今日はこの講座について少しご紹介しましょう。円心五法の創始者「寒河江 徹」先生が督脈の経絡を調整することを目的に考案された督脈操法の技術をベースにサロンでのお客様のニーズに応えられるものとして首や肩、背中、腰、臀部を30分程度で施術するように構成されています。

会員の方のサロンなどに来店されるお客様の要望が、足や手だけでなく肩や背中、腰もやって欲しいという声があり、ボディの技術を学びたいという声が多く寄せられるようになり、ボディセラピスト講座が誕生したのです。

施術はまず、督脈や膀胱経の経絡に心地よい圧を加えていきます。氣血の流れが良くなり、脳脊髄液の流れも良くなってきます。続いて、殿筋やハムストリングへも把握圧を加えて筋肉を緩めます。筋肉は揉みほぐさないので負荷もありません。

肩や首の施術も同様に筋肉は揉みほぐさず、筋肉の起始、停止の部分はある程度、圧を加えていきますが、筋肉そのものは揉みほぐさず、把握して緩めていきます。受けていて痛みもなく、翌日の揉み返しもありません。

直営のサロンでは長年の実績があり、お客様からも好評を頂いている技術です。従来の筋肉を揉みほぐすマッサージと異なり、筋肉に負荷をかけず、揉み返しが起こらないような施術を行います。それでも筋肉に直接アプローチをして行きますので、どうしても深層筋を緩めることができません。

そこで、お客様へはボディセラピーだけでなくフットセラピーと併用して受けて頂くようにお勧めしています。ボディセラピーで表層筋を緩めた後に、フットセラピーで深層筋を緩めるようにしているのです。筋肉に直接アプローチするだけでは深い深層筋を緩めることができません。

しかし、フットセラピーと併用することで自律神経が副交感神経優位の状態になり、直接触れることのできない深層筋が緩んでいきます。お客様の中には「肩だけ揉んでもらった時に比べ、2~3日とても楽だった」ととても喜んで頂いています。

前回、受講され、自宅サロンにボディセラピーを導入したことで、お客様の満足度が上がり、リピーターになって頂けたと喜ばれていました。

ボディセラピーに興味をお持ちの方は本部事務局までお問合わせください。各地区で体験会を実施して行くことも可能です。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄306 症状に合わせた施術

2011年09月19日 | Weblog
色々な症状に合わせた施術の構成をセラピストの皆さんはどのように組み立てていますか。マスターフットセラピスト資格を取得されている方は足趾観察法を勉強されているのでこの観察を基準に組み立てていけばいいですね。

例えば、冷え症で悩んでいる方への施術を行う場合、冷えの観察と甲の厚みの観察を行います。甲の厚みは骨格系に比例していて、甲が薄い人は骨細でヒョロとしていて見るからに虚証タイプと見ることができます。体質的に冷えやすく熱が出にくいタイプです。筋力が弱く内臓が下垂しやすいために内臓も強くないようです。

この様なタイプの方へは少し強い刺激を入れて施術を行います。特に足趾は痛いくらいに刺激し、爪の角にある井穴もしっかりと刺激します。冷えにより腎臓や膀胱にも負担がかかりやすいのでこれらに関係する反射区や経絡への刺激を強めに行いましょう。

セラピストの役割は治療が目的ではありません。日常の生活で少しでも自分で改善できる方法をアドバイスすることが大切です、冷えを取る為の足湯(フットバス)や半身浴など、冷えを改善する方法をお伝えしましょう。

しかし、最近多いのが足の甲が厚く体形も骨太でがっちりしていて、見るからに実証タイプで、冷えには無縁と思われる方に末端の冷えで悩む人が増えています。このタイプの人は過度のストレスの環境で自律神経が常に交感神経優位の状態が続いています。その為、筋肉も血管も委縮し、血液の流れが悪くなり、末端に充分血液が送られないために冷えが起きているようです。

このような人には強い刺激は禁物です。深くリラックスできる施術を心がけましょう。フットセラピーは間脳調整法と言っているように自律神経やホルモンバランスを正常な状態に整えることに役立ちます。
過度なストレスで交感神経が優位な状況が続いており、この様なときにフットセラピーで心身共に深いリラクゼーションを味わえる状況に持っていくことで、副交感神経優位になります。その結果筋肉も血管も緩み、末端まで血液が送り込まれるのです。

この方へのアドバイスは呼吸がポイントです。過度な緊張が続く時に気持ちをゆったりとし、腹式呼吸を行いましょう。ゆっくりと深い腹式呼吸を3分ほど行うだけで、副交感神経優位の状態に変えることができるのです。

もう一つ、非常に多い肩凝りの方への施術についてお話しましょう。この時も観察が重要です。最近はパソコンなどで目を酷使し、同じ姿勢で長時間座っていることから起きる肩凝りが非常に多くなっています。

まず、観察時に僧帽筋や目の反射区の所にタコなどがないか確認します。また、第1趾と第2趾に変形などがないかも観察し、趾の付け根の痛みを確認します。目は肝経と胆経との関わりがあるので、第1趾や第4趾の状態を観察します。

この様な方には足趾の付け根を前後に揺らすようにして緩めます。第1趾の付け根は首周辺の反射区に当たりますので、左右にぐるぐると回し、充分に揉みほぐします。

また、第2趾、第3趾は趾を強めに揉みながら、特に足裏の付け根に近い目の反射区は痛いのを我慢しながら、しっかりと揉みます。そして、趾の付け根の僧帽筋の反射区を強めに押し揉みします。また、第1趾の肝経の井穴(大敦)と第4趾の胆経の井穴(竅陰)を刺激します。

但し、肩凝りの原因は他にも色々考えられます。冷えが原因の場合や内臓の機能の低下が原因の場合もあり、様々です。その原因を観察しながら、その本質を改善する施術を行うことが大切になります。

肩凝りも同様に日常生活で、自分で手軽にできる目の疲れを取る方法や首や肩のストレッチ、後頭部のツボ押しや腕叩きによる肩凝り解消法などの様々なアドバイスを通して自分でできる肩凝り解消法をお伝えしていきましょう。

最後に症状に合わせた施術を行うポイントは刺激を入れる場合は前半に刺激を入れます。その後は意識が飛んでしまうような心地良い施術を行うことで、スムーズに脳の緊張が取れ、深いくつろぎ状態になり、間脳が調整されるのです。

言葉だけでは伝わりにくい点を10月の会報誌で写真を交えながら紹介します。楽しみにお待ちください。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄305 副交感神経が人生の質を決める

2011年09月12日 | Weblog
『なぜ「これ」は健康にいいのか?』という本をご存知ですか。今、大変売れている本です。電車の中の広告を見て中身はどうだろう、売り方がうまいだけの本かもしれないと思っていました。

しかし、気になる点が「副交感神経が人生の質を決める」というキャッチに興味をひかれ、早速購入して読んでみると私たちが提唱している間脳調整の「フットセラピー」にとても参考になる本でしたので是非、皆様にご紹介したいと思います。

著者は順天堂大学医学部教授「小林弘幸」氏です。プロのスポーツ選手や芸能人から得たデータや研究グループで得たデータをもとに科学的に自律神経の働きを分かり易く記されていて、西洋医学の先生としては面白い視点で説明されています。

それでは本の一部を抜粋してご紹介します。目次のタイトルを見るだけで興味深いものばかりです。例えば「石川遼はなぜタイガー・ウッズの歩き方に着目したのか?」ラウンド中のゴルフ選手は緊張の連続で交感神経が優位な状況が続いています。この時、タイガー・ウッズはゆっくり歩くことで呼吸が深くなり、周りが良く見えてきます。

この呼吸と余裕が、自律神経を副交感神経優位に切り替え、緊張の中にも冷静な自分を取り戻し、平常心でプレーにのぞむことができるのです。そんなタイガー・ウッズに気付いた石川遼はやはりすごいと言われています。

また、キム・ヨナ選手の金メダルの話も面白いものでした。浅田真央選手とバンクーバーで戦った時、最終的には20点近い差が付いて浅田選手が銀メダル。浅田選手も決して悪い出来ではありませんでした。

この差を自律神経の視点から説明されています。浅田選手は集中力を高めるためにヘッドフォンで好きな音楽聞きいていました。キム・ヨナ選手は周囲の人に笑顔で接しながら自分の味方にして行くという集中の仕方でした。

二人とも極限に集中力を高めた状態なのですが、大きな違いは余裕があるかないかだと小林氏は言われています。浅田選手は自分だけの世界に入り込み集中力を高めていったのに対し、キム選手は周囲の力を借りながら集中力を高め、アウェイではなくホームにして行ったことが気持ちの上で余裕が生まれてきたのです。

それともう一つは、一瞬立ち止まり、指を鳴らすポーズを取り入れることで、浅くなった呼吸を深くすることができ、低下していた副交感神経を高めることになったとも言われています。

いかがですか、私も副交感神経の働きを高めることが、これほど重要だったのかと再認識させられました。

自律神経の働きを知れば知るほどフットセラピーの間脳調整法の素晴らしさが分かってきます。交感神経優位の状況が続く、日常生活の中で、ちょっと足を揉むことが副交感神経優位の状況を作ってくれます。

この本は自律神経のこと、副交感神経を優位にすることの大切さをとても分かり易く記されていますので、フットセラピストの方には必見の書だと思います。

タイトル:なぜ「これ」は健康にいいのか?
著者:小林弘幸
出版社:㈱サンマーク出版

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄304 サッカーが熱い

2011年09月05日 | Weblog
昨日まで福岡も久留米で研修を行ってきました。3日はトレーナーの更新講習会。4日の午前は一般の方を対象としたセミナー、午後からは会員対象の勉強会、それに希望者に寒河江副会長の個人セッションと参加された皆さんはとても喜んで帰って頂きました。

特に個人セッションを受けられた方の受ける前と後の顔の表情が余りにも違っているのに驚きでした。「どんなことするの」と最初は不安げな表情が一変し、ニコニコと笑いながら、イキイキとされているのが印象的でした。

福岡の久留米は私が生まれ、高校まで育った故郷でもあり、懐かしく感慨深いものがありました。その故郷で行なった研修ですから一段と力が入りました。

話は変わりますが、このところサッカー三昧です。「なでしこ」は初回のタイ戦ではベストメンバーに休ませ、若手の選手を起用して試合に臨みました。しかし開始直後は堅さがあり、本来の動きができず苦しんでいましたが、徐々に本来の力を発揮し、勝利を掴み取ったのです。

普段は当たり前のように発揮できていた力が、緊張の為に中々出せないもどかしさを感じていたことでしょう。これは私たちの日常生活においても同様のことが言えます。緊張することで呼吸が乱れ、脈が乱れてきます。脈の乱れは行動の乱れを引き起こし、本来の動きができなくなるのです。

呼吸を整え、心を整えることで平常心を取り戻し、普段の行動ができるようになります。「なでしこ」の彼女たちも緊張が呼吸を乱れさせ、行動の乱れを引き起こしたのでしょう。

しかし、オリンピックへの出場をかけた重要な戦いで経験を積むことは、彼女たちにとってとても大切なことだったのです。実践の中でしか経験を積むことはできません。この経験が潜在意識に白丸を入れ、いつの間にか自然に呼吸を整えることができるようになるのです。

そして、この自信が彼女たちを大きく成長させ、次の「なでしこ」を担う選手に育ってくれる事でしょう。

それにしても週末はサッカー好きにはたまりませんでした。2日に行われた、ワールドカップ予選、北朝鮮戦では攻め込みながらも点の取れない状況にイライラさせられた分、ロスタイムでの得点には思わず手を叩いて喜びました。

3日には「なでしこ」の韓国戦、今日5日はオーストラリア戦と連日の試合に体力勝負といわれる状況です。これを書いている間に嬉しいニュースが飛び込んできました。オーストラリアに1-0で勝ったのです。

「なでしこ」の強さは本物ですね。前回のワールドカップ優勝が自信となり、潜在意識に大きな白丸を入れたのでしょう。韓国戦でのミスをすぐに修正してオーストラリア戦で勝利する。私たちに大きな勇気を与えてくれます。

明日、6日は男子のW杯予選、ウズベキスタン戦が楽しみです。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士