理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄281 被災地でもできるフットセラピー

2011年03月28日 | Weblog
地震の被災地ではまだまだ大変な状況が続いています。多くの避難所では援助物資が中々届かないところもあるようです。

3月とは思えないような真冬並みの寒波の寒い中で避難生活を強いられています。

避難生活は長期になるでしょう。すでに体調を悪くされた方も出てきています。当然、プライバシーなど全くない中、余震や多くの不安を抱え、ストレスで心の悩みを抱える方も増えてくることでしょう。

我々がボランティアで避難者の皆さんの足を揉んであげることできればいいのですが、現実は不可能です。

そこで、簡単にできるフットセラピーをご紹介しますので、避難されている方同士で足の揉みっこをされては如何でしょうか。

フットセラピー(足操術)は非常に安全な施術ですので、知識がなくてもトラブルを引き起こすこともありません。

エコノミークラス症候群の専門の医師が避難されている方を検査したところ、すでに血栓ができている方がいます。

その方が、「狭い避難所で同じ姿勢でほとんど歩かない」と言われていました。医師が歩けない時はその場でつま先立ちを繰り返したり、足指のグーパーを繰り返すだけで血栓を予防することができると指導させれていました。

灯油がなくストーブも使えない中で体が冷え、眠れないとも言われていていました。

この様な時にぜひ、お互いに足を揉み合ってはどうでしょうか。足を揉んでもらう人は足の指先から温まり、ぐっすり休めるようになるでしょう。足を揉む人も手が温まり、体も温まってきます。

同時にストレスで心が不安定なときに足を揉みっこすると、体の触れ合いだけでなく、心の触れ合いができ、被災者同士のコミュニケーションが深まります。ストレスの除去にもつながってくることでしょう。

それでは皆で手軽にできるフットセラピーをご紹介しましょう。

椅子に座った状態でも、床に寝ころんだ状態でもできます。椅子の場合は受ける方は椅子に座り右足を伸ばします。施術を行う人はその右足を自分の左足の上に乗せて準備します。

床で行う場合は背中が冷えないように毛布などをひき、仰向けに横になってもらいます。

受け手の右足を正座(正座ができない人はあぐらでもOK)をして座り、膝の少し上に左足に乗せます。それでは始めましょう。

①右手の親指を足の第1趾と第2趾の間に差し込み、軽く持ち、左手は軽く足首を持ち、足首を回します。20回、回したら逆方向にも20回、これを3回繰り返します。

②第5趾を右手の親指と人差し指で持ち付け根からグルグルと10回、回し、逆にも10回、回します。指の付け根から指先にかけてグリグリと揉みます。受け手の反応を見ながら我慢できる範囲で強めに揉みます。

③続いて第4趾から順に第1趾まで同様に各趾の刺激を行います。

④湧泉(足裏の人文字のできるところ)を押します。右手の親指を湧泉にあて、左手は甲側を支えるようにし、親指と手の平で挟むように押します。

⑤足心(湧泉からまっすぐ下に移動して土踏まずの中心)を押します。押し方は湧泉と同じ様に押します。

⑥手根部(手の平の手首に近いところで)で足裏を踵から指の付け根まで押します。甲側を左の手の平で支えます。趾は両手の手根部で挟むように圧迫します。

⑦軽くこぶしを作り、足裏全体を叩きます。50回くらい叩きます。

⑧受け手の踵を逆の足に乗せ、体を顔を見る向きに変えて足首から筋肉を絞るように(ミルキングアクション)圧迫をします。
膝の方に少しずつ移動し膝下まで圧迫します。これを5回行います。

⑨これで右足は終わりです。次に左足の方に移動して同じ様に左足に施術を行います。

回数はそのときに応じて変更しても構いません。1日に何度行っても害になることはありません。

お互いの足を揉み合いっこしてこの窮地を乗り越えましょう。被災地に知り合いの方がいらっしゃいましたらぜひ、教えてあげてください。

日本人全員でこの危機を乗り切りましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄280マグニチュード9.0の地震

2011年03月21日 | Weblog
3月11日、仕事中にゆらゆらと事務所が揺れだし、中々揺れが納まりません。

「これはどこかでかなり大きな地震が発生したな」と、ネットで検索したところ震度7(発表当初はマグニチュード8.2そして8.8に変更、さらに9.0に修正された)の巨大地震が起きていました。

その時はまだ、被害の情報が分からず、こんなにひどい状況だとは思いもしませんでした。

被災地の皆さんには何と言ったらいいのか言葉がありません。

スマトラの地震で津波の怖さは知っているつもりでいましたが、まさか日本でこの様なことが起きようとは思いもしませんでした。

改めて津波の怖さを実感しています。

地震の話を私がするより、テレビで一日中放送していましたので良くご存知でしょう。

私の話は円心五法に関わる情報をお話します。

11日はこの地震で東京の全ての電車がストップしてしまい、事務所に泊まるか、歩いて帰るかという判断を迫られました。

自宅と事務所の距離は20数キロ、先日の東京マラソンに参加できなかったので、出場したつもりで歩いて帰ることにしました。

19時30分に事務所のある代々木上原を出発。道路に出るとなんと大勢の人が歩道を埋め尽くしていました。

自宅までは渋谷区から葛飾区まで、当初は都心に向かって歩いていきます。

その為、私に向かって人の波が押し寄せてくるような感じでした。

私の予想では時速5キロで歩けば4時間ちょっとで着くことができると頭の中で計算していました。

足が痛くなったらタクシーにでも乗ればいいかと軽い気持ちでしたが、車は大渋滞で歩く方が早い感じです。

当然タクシーの空車など走っていません。浅草を過ぎたころ丁度バスが来たので飛び乗ったのはいいのですが、わずか5メートルを20分もかかる状況で全く進みません。

やはり歩いた方が気分的にも楽だと思い、バスから降りて再び歩き出しました。

このロスが響いて自宅に着いたのは24時30分で丁度5時間かかりました。さすがに脚や腰周辺の筋肉が張っているのを感じます。

足の裏にはマメができ、家に転がり込みました。すぐに風呂に入り、ぬるめのお湯で温めながら足を揉みました。

しばらくは筋肉痛に悩まされるだろうと思っていましたが、すぐに足も揉んだおかげで回復が早く、日曜日は少し筋肉痛が残っていましたが、それほど気になりません。

この時に行ったフットセラピーをご紹介しましょう。

筋肉疲労を取り除くのにお勧めです。

1.半身浴で下半身を40度以下のお風呂で温めます。

2.片脚はお湯につけたまま湯船の淵に腰かけて行います。片脚をもう片方の膝の上にのせて足首を回します。
筋肉を緩める効果が高いので、20回、回したら逆方向に20回。これを3回繰り返します(通常より多めに回します)。

3.足首の脛骨の内側に両手の親指を当て、4本指を脛骨の外側(前脛骨筋)の脛の近くに当て舟の艪を漕ぐようにして親指側と4本指側を刺激し、少しずつ膝下まで移動します。
これを3往復(時間がなければ1往復でもOK)。

4.脚の真横の前脛骨筋を③と同様の方法で刺激します。これも3往復(時間がなければ1往復でもOK)。

5.足首を両手で包み込み、筋肉を両手で圧迫します。牛乳を搾るように行うのでミルキングアクションと言います。少しずつ移動しながら太ももの付け根まで圧迫します。3回(往復はしません)。

6.ふくらはぎの裏側を膀胱経の経絡が走っています。このツボを押していきます。両手で足首の少し上を包み込むように持ちますが、今度は4本指をふくらはぎに立てるようにして4本指を押しこみます。
足首の少し上⇒承山(しょうざん)⇒承筋(しょうきん)⇒合陽(ごうよう)⇒委中(いちゅう)のツボを押していきます。これを3回(往復はしません)。

7.5のミルキングアクションを繰り返します。

8.1~7を逆の脚にも同様に行います。

金曜日、土曜日、日曜日とお風呂に入る度に行った結果、すっかり筋肉疲労を取り除くことができました。皆さんも激しい運動の後などに試してみてはいかがでしょうか。

今回の地震でお亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

まだ行方不明の方が大勢いらっしゃいます。一日も早く消息が分かりますようにお祈りいたします。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄279お客様のニーズに応えるフットセラピー

2011年03月14日 | Weblog
今日は日本フットセラピスト協会の認定資格を取得されサロンなどを開かれたり、これから開こうとされている方にスキルアップして頂きたいと思い、お客様の悩みに応じたセラピーの技術を紹介してまいります。

私たちが提供しているフットセラピーなどは補完代替医療と呼ばれるもので、本来治療を目的としたものではありません。

病気になる前の予防の分野で効果を発揮するものです。

サロンに来店されるお客様の大半が病気ではないが体調が悪いと言われる、不定愁訴の方々です。

病気ではありませんので病院に行っても適切な治療を受けることはできません。

このような方が来店されるケースが多いのです。単にリラクゼーションだけを求めて来店された訳ではありません。

「体調の悪さを改善したい」という思いで来られたお客様に満足して頂くにはその方に合った施術を提供することが大切です。

例えば、心身ともに疲れきっているお客様には深いリラクゼーションを味わって頂けるようなリラックスできる施術が適切でしょう。

ところが、足の冷えやむくみで悩んで来店された方には終わった時に足の趾先まで温かく、むくみが解消されスッキリしたと感じて頂かなければ満足感はないでしょう。

私たちが提供しているフットやハンド、ヘッドなどの各セラピーは間脳調整を目的としていて、深いリラクゼーションを味わって頂き、自律神経系や内分泌系の働きにはとても有効です。

この施術にその方に合った施術をプラスすることによって満足感を高めることができます。

それではお客様のニーズを的確につかむにはどうしたらいいのでしょうか。

当然、お客様との会話から色々な情報を掴むことができるでしうが、本人が感じている主観的な情報だけでなく客観的な情報も必要です。

そのためには「足の観察」がとても重要です。足の観察の7つのポイントを簡単に説明しましょう。

まず、甲の色の観察です。五行説の五色を元に傾向を掴んでいきます。次に冷えの観察です。冷えは万病の元といわれるようにとても重要な観察のポイントです。

続いて甲の厚みを観察します。甲の厚みは骨格系に比例していて、東洋の考えの「実証タイプ」「虚証タイプ」の傾向を探ります。

次に第5趾側の側面の筋肉の厚みを観察します。筋肉が充分についている方は足を充分に使っている方です。

続いて皮膚の状態やタコや魚の目などがないかを観察します。足にかかった負担が体に影響していないかを探ります。次に足裏を一定の強さで押しながら硬直やしこりがないかを観察します。

これはリフレクソロジーで押したときに痛いところはその反射区に対応する内臓の機能などが低下しているのではないかという観察と同様の見方をします。

最後に観察するのが足趾の観察です。この足趾の観察だけでも色々な情報をキャッチすることができます。

足趾には肝臓や胆嚢、胃や膵臓、腎臓や膀胱に関係する経絡が流れてきており、足趾の変形や形状から、親から受け継いだ遺伝的な要素から、今後、どの臓器に負担がかかり易い傾向があるのかなどの情報を掴むことができるのです。

ご本人の主観的な悩みと観察から得た客観的な情報を元にその方に合った施術を組み立てていくのです。その結果満足度の高い施術を提供することができます。

次回からは具体的にお客様のニーズに合った施術のポイントを紹介してまいります。

ということで、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄278東京マラソン

2011年03月07日 | Weblog
東京マラソンも今回で5回目を迎えました。

初めての東京マラソンでは浅草の雷門の前まで応援に行きました。

参加ランナーがとても楽しそうに走ったり、雷門の前で記念写真を撮ったりしているのを見て、次回は参加を申し込もうと思ったのを覚えています。

今回の見どころは実業団で活躍している選手ではなく、一般参加の川内選手が日本人トップの3位でゴールしたことです。

タイムも2時間8分37秒の好タイムで8月の世界選手権代表に内定しました。

子供のころから走ることが好きで、箱根駅伝で走るのが夢だったそうです。

しかし事故に遭い一時走ることができず、それでも復帰し、学習院大学時代に大学自体は箱根駅伝の出場権は取れませんでしたが、学生選抜に選ばれ箱根の山くだりを2回経験し夢をかなえたのです。

今回ゴールする瞬間、死に物狂いとはこのことを指すのではないかと思うほど必死さが伝わり、倒れ込むようにゴールしました。

今のマラソン界に新しいガッツのあるヒーローが誕生してきました。

「観念は生物なり、必ず肉を支配する」の言葉を思い出しました。

観念(強力な思い)は生き物のように体を支配していくという意味ですが、川内選手も子供の時からの夢を確実に手にしてきている姿はとても感動的です。

東京マラソンが過熱する中、中々抽選に当たることが難しいようです。

私も是非、一度参加したいと思っていますが、当たりません。しかし、参加者の中には準備不足で参加する人も多く、トラブルを引き起こしているようです。

準備も当然ですが、走った後のケアは充分でしょうか。

フルマラソンを走れば当然相当の疲労が残っているはずです。このような時にお勧めしたいのが、足操術(フットセラピー)です。

表層筋だけでなく深層筋までもがゆるみ、早く疲労を解消することができます。

それでは簡単なセルフケアをご紹介しましょう。

温めて行えばより効果的ですので、お風呂や足湯(フットバス)で充分に温めましょう。

血液循環が良くなったところで足のケアを行います。

①イスに座り、右膝の上に左足を乗せ、足趾の間に手指を差し込み、足首を回します。肩の力を抜き楽にグルグルと回しましょう。
脚全体の筋肉を緩める効果があります。回数は最低片側20回、時間があれば多く回しましょう。

②手指を取り、足趾を第5趾から順に付け根から回します。10回以上回したら逆方向にも回します。次に足趾の付け根から趾先にかけてグリグリと少し痛いくらいに揉みます。第1趾まで順に行います。

③脛骨の内側の際に親指を並べて置き、脛骨に沿って足首から膝に向かって押し揉みします。
やり方は骨の際に親指を当てたまま船の艪を漕ぐように揺らして少しずつ膝の方に移動します。これを3往復。

④脛骨の外側に4本指を当て、③と同様に船の艪を漕ぐように足首から膝までを3往復します。

⑤足首を両手で包みこみ全体で圧迫したら、緩めて膝の方に少し移動して同様に両手で圧迫します。太ももの付け根まで3回行います。(注、往復はしません)

⑥両手で足首を包み込み、今度はふくらはぎの裏側に4本指を立て指先を押しこむように刺激します。膝裏までいったら、足首から同様に3回繰り返します。

⑦⑤をもう一度行います。脚を変え、逆の脚にも行います。

血液循環がよくなり、脚の筋肉が緩み、筋肉疲労が早く解消されることでしょう。

ご自身でセルフケアを行えば一番いいのですが、サロンで専門のフットセラピストの施術を受けるのとても心地よいものです。

協会の認定資格を取得され全国でサロンを開いている方が多くいますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

ということで、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士