理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄337 充実した岐阜での講座

2012年04月30日 | Weblog
4月28日に赤ちゃんタッチセラピー講座、翌日の29日にボディセラピー講座を岐阜で開催してきました。

ゴールデンウイークの初日で新幹線もかなりの混みようです。そのような中、飛び込んできたのが上越自動車道でのバスの事故です。ディズニーでの楽しみが待っていたはずなのにこんな事故に巻き込まれてしまい、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

格安料金が大流行りです。飛行機も格安航空会社が参入してきました。今回のバス会社のように安全を犠牲にしての格安料金にならないようにして欲しいものです。人の命を預かる仕事は何と言っても安全を最優先にすべきです。

安全が確保されてなおかつ格安であればいいですが、安かろう、悪かろうにならないように、今回の事故を教訓にして欲しいものです。

さて、講座の話に戻りましょう。

今回の赤ちゃん講座に妊娠6ヶ月の妊婦さんがいらっしゃいました。他の方は20年から30年前の経験を思い出しながら和気あいあいと講座を進めることができました。先輩方は自分の経験をこれから母親になる妊婦さんに色々とアドバイスをされていました。

「最初の子は全てが初めてなので神経質になって育てたが、二人目、三人目となるに従い、雑ではないが神経質に育てなかったのが良かった。逆に強く育ってくれた。神経質にならないようにね。」とその当時を思い出しながらアドバイスされているので実践研修になったようです。

当然、講座自体も生まれてくる赤ちゃんとの関わり方を知ることができて、なおかつ先輩方の貴重な体験を聞くことができ「私が一番得をしました」と喜んで帰られました。実践したことを教えて頂くようにお願いしました。

本来はインストラクターを育成する講座ですが、このように妊婦さんが参加されるのは講座自体に深みを増してくれたように思います。妊娠中の方の参加もお待ちしています。

翌日のボディセラピー講座もとても充実したものになりました。3時間かけて参加された方もいて、9時のスタートに間に合うように来てくださり、ありがたいですね。

受講生は出来るだけ偶数になるように募集をしているのですが、今回は奇数になり一人余る形になったので、私も一緒に組んで施術の練習を行うことになりました。しかし、これがまた良かったのです。実際に私の施術を体験して頂きながら行うので皆さんとても喜んでくれました。

本当は私も交互に施術をしてもらいたかったのですが、そうすると誘導するものがいなくなりますので、私は施術する側に徹して行いました。中には自分の施術を受けてアドバイスをして欲しいという方もいましたが、時間の関係もあり、施術者に徹しました。

7名の受講者でしたが、何とか全員と組んで施術を受けて頂くことができました。見るだけでは分からない、直に呼吸のリズムや圧のかけ方などを体感することが出来たようです。初めの頃はどうしてもやり方などに拘りがちですが、私が大切にしているのは呼吸と体の使い方です。

指で押したり、腕で押したりすると、当然指や腕が疲れます。指や腕は体の体重を伝える伝達の役割の物でしかないのです。呼吸に合わせて体の体重を腕や指を通して伝えるだけなのです。この感覚を少しは掴んで頂けたのではないかと思います。

受講生から「施術をやりっぱなしで、疲れないのですか」ともいわれました。確かに7時間近く休憩は取りましたが、施術をやり続けていました。さすがに新幹線でビールを飲んだとたんに居眠りをしていました。

しかし、施術中は「氣」が充実していて疲れを感じないのです。皆さんから素晴らしい「氣」を頂きながら楽しい充実した二日間を送ることができたことに感謝いたします。

最後に今回の講座で大変ご協力を頂きましたスタジオ「ヂィーニアス」の安藤先生やスタッフの皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄336 ふる里、福岡にて

2012年04月23日 | Weblog
4月21日から3日間で協会認定のトレーナー養成講座をふる里、福岡で開催し終わったところです。

福岡空港に着いた時にホッとさせてくれたのが目に入ってくる山の稜線でした。東京では周りを見渡してもビルの山しか目に入ってきません。
ところが福岡では周りを見渡すだけですぐに山が目に入ってくるなんて素晴らしい。そんな思いで、会場に着き慌ただしく講座を開催ししまし
た。

講座に参加する皆さんはどの様な思いでこの講座を受講されたのだろう、各自の思いを一分で紙に書いてもらい、自己紹介を兼ねてそれを読み上げてもらうことからスタートしました。

自分の思っていることを改めて紙に書いてみると、漠然とした思いが明確になり自分の思いが再確認できたと皆さん喜ばれていました。

この講座は今までの資格講座と異なり、今までとは逆の立場の勉強になります。受講して先生から教えてもらう立場から今度は自分が教えて行
く立場です。この受動から能動に変わるだけで、人間の成長が大きく変わってくるのです。

今回の受講でも受講者は多くの学びをされていました。資格講座を受講する時は自分だけの問題だったことが、教える側に変わることで責任も
ついてきています。人間は、受け身の立場ではなく教える側に変わるだけで、心の持ち様は大きく変化しているのがわかります。

受講生は教える側としてやりがいも感じているようですが、反面不安もたくさん抱えているのが伝わってきます。自信のない中、行動を起こし
た人しか味わうことのできない喜びを感じることができます。行動を起こせば必ず結果がついてきます。失敗も成功も数多く味わうことでしょ
う。失敗というより「気付き」に多く出会うことになります。成功は自信につながるでしょうが、気付きは自分んを大きく成長させてくれます。

「円心五法」の創始者である寒河江徹先生以来、常に誰かにやってもらうという受け身の立場から、能動的に自ら積極的に行動を起こす人にな
ることを進めてきました。その一つが「自分の健康は自分で守る」そして自らが健康法の指導者になるということです。

今日の3日目は試験ばかりでしたので相当神経を使い疲れたのではないかと思います。受講生の皆様お疲れ様でした。しかし、素晴らしいトレ
ーナーが誕生してくるのが、とても楽しみです。

これから福岡の実家に帰ります。ありがたいことに両親が健在で元気にしていますので、足でももましていただこうと思います。ほんの少し親
孝行をさせていただきます。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄335 教育の基本は家庭にあり

2012年04月16日 | Weblog
14日の土曜日に赤ちゃんタッチセラピーのインストラクター講座を開催しました。講座を行うたびに必ず、新しい学びがあります。私は男性ですので、出産のことは分かりません。経験された方から聞くことしかありません。

今回の参加者も自ら出産経験をした方がほとんどでしたので、出産時を思い出して頂き、色々なエピソードをお聞きしながら講座を進めてまいりました。

2歳のお子さんを持っている方が一番身近な経験者でした。もうすでに30数年前のことで、懐かしく思い出しましたと言われる方もいらして、いろんな話を聞くことができました。

そのような話の中に、今の母親になる方の意識や知識の乏しく、常識と思えることが分からない母親が増えているという話が出てきました。

なぜかと言えば、自分自身が母親から教えられてこなかったということなのです。当然、この母親に育てられる子どもは同じように全く教育を受けることなく成長していくことでしょう。そして、同様の大人に成長していくことになります。

この話を聞き、ますます赤ちゃんタッチセラピーの重要性を強く感じました。赤ちゃんに触れれば触れるほど親子の絆が深くなります。そうすれば自分の子供が良く成長していくことを願わない親はいないはずです。自分が教えられなかったとしても子供のために色々な学びをすることでしょう。

また、自分の子供の教育を他人任せにしている親が多いように思います。昔の日本は三世代や四世代が一緒に暮らすのが普通でした。また、近所付き合いもあり、両親だけが教育やしつけを行ってはいませんでした。家族や近所の大人も一緒になって子供を見守って来ていたのです。

最近は核家族化し、近所付き合いもなくなり、良かれと思って子供に注意したところ、親から「余計なことしないでください」と逆恨みされてしまうこともあります。それなら子供のしつけができているのかといえば、全くできておらず、学校の教育が悪いなどと学校の責任にしている状態です。

給食費を払わない親が増えています。このような親の言い分は「義務教育で学校に行っているのだから学校が給食を出すのは当然だろう」というのをテレビで見ていてここまで日本はダメになったのかと悲しくなりました。

このような親に育てられる子供が可哀そうでなりません。赤ちゃんタッチセラピーは赤ちゃんとご両親の絆を深めることを中心に考えて行ってきましたが、ご両親、特にお母さんの教育の場なのかも知れません。

単に赤ちゃんに触る方法を学ぶ場ではなく、色々なお母さん方と触れ合うことで、不安を解消したり、赤ちゃんとの関わり方を学ぶ場にして欲しいと思うようになりました。そして、常識的なしつけも人任せにせず、両親が愛情を持って子供に接することで可能になることでしょう。

今回インストラクターになられる方にも赤ちゃんに触れる方法を学ぶだけの教室ではなく、同じような赤ちゃんがいて、育児などでも多くのストレスを溜めているお母さん方に集まって頂き、お互いの悩みを相談したり、ストレスを発散する場にして頂きたいとお話しました。

無知なお母さんも人の話を聞くことで赤ちゃんとの関わり方を学んでいくことができます。お母さん方が気軽に参加できるコミュニティの場を作って欲しいと願っています。週1回だけでも、色々なお母さん方と合うのが楽しみという場が全国各地に広がっていくのを夢見ています。

大切な自分の子供のしつけを他人任せにすることはなくなってくることでしょう。教育は家庭で行うのが当たり前という社会を取り戻したいものです。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄334 ハンドセラピーの効用

2012年04月09日 | Weblog
4月7日(土)にハンドセラピスト講座を開催しました。授業をやりながらハンドセラピーの素晴らしさを再確認することができました。道具を一切使わず、いつでも、どこでも手軽にできますし、フットのように裸足になってもらう必要もありません。

医療や介護の現場でも患者さんやお年寄りと手軽にコミュニケーションを取ることできることで多くの施設で活用して頂いています。

触れ合いによるコミュニケーションだけでなくハンドセラピーの効果は数多くあります。授業中にも受け手になった人が「我慢して起きていようと思ったのに、いつの間にか意識が飛んでいました」というほど深いくつろぎを得ることができるのです。

そこで、今日はハンドセラピーの効用について話をしましょう。

昔から「手は外部に出た脳である」と言われてきました。人間が二本足で立ち上がり、両手が自由に使えるようになるのと同時に脳の発達も進んできました。この脳の発達に欠かせなかったものが「手先の器用さ」と「ことば」そして「思考」だと言われています。

この三つが私たち人間と動物を分ける大きな違いなのです。私たちの手の神経はとても優秀で、様々な動きをして触ったり、つまんだりしてそのものの特性を知ることができます。これらの感覚や動作は脳と密接に関係しながら働いているのです。

手が細かな動きができるのには29個の骨と25以上の関節、そして30以上の筋肉をしなやかに動かすために脳は常に信号を送り続けています。逆に手を自由に動かすことは脳に刺激を与え、脳を活性化させて老化を防ぐのです。

しかし、頑張りすぎて手の筋肉や腱が疲れてくると、脳からの信号が正常に伝わらなくなり、脳もストレスを受け疲れます。すると自律神経の乱れにもつながり、病気ではないが、体調が悪いという不定愁訴や内臓の不調を引き起こし、女性にとっては肌のトラブルにもつながります。

会員の方には復習になりますが、自律神経には、活動型の交感神経とくつろぎ型の副交感神経とがあります。この二つの神経がバランス良く働いてくれるおかげで健康な生活を送ることができるのです。

しかし、現在の日常生活ではストレスを受け易く、生活リズムも夜型になり、交感神経が優位の状態が続くことが多くなりました。その為、自律神経の失調が起き、胃腸の働きが低下しやすく、血行も悪くなり、筋肉も硬直した状態になります。

血行不良や筋肉の硬直が続くと皮膚に充分な栄養が行き渡らず、皮膚のターンオーバーが乱れて、肌のトラブルやしわ、シミの原因にもなります。

このような時に手軽にできるハンドセラピーを行うことで手の気血の流れを良くするだけでなく、全身の血行も良くなり皮膚へも充分に酸素と栄養素が運び込まれ、皮膚の細胞が活性し、肌のトラブルやしわ、シミの予防にも有効です。同時に脳が活性するので、脳の老化防止や集中力アップにもつながります。

また、深いくつろぎを得られ、自律神経や内分泌をコントロールしている間脳の働きが正常に働くようになり、自律神経の交感神経と副交感神経もバランス良く正常に働き、ホルモンバランスも整うことで、不定愁訴が改善され、内臓機能も高まり、精神的にも安定した状態を取り戻すことができます。

ご家族で手軽にできるハンドセラピーで真の健康を取り戻しましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄333 やらされている百発より、やる気の一発

2012年04月02日 | Weblog
春の選抜高校野球も大詰めになってきました。準々決勝で姿を消した愛工大名電と言えばイチローが浮かんできます。当時の野球部監督の中村豪氏の記事を月刊「致知」より抜粋して紹介しましょう。(以下、月刊「致知」より抜粋)

愛知工業大学名電高校、豊田大谷高校で野球部監督を務めた31年間、部員たちに口酸っぱく言ってきた言葉がある。「やらされている百発より、やる気の一発」

いくら指導者が熱を入れても、選手側が「やらされている」という意識でダラダラ練習をしていたのでは何の進歩もない。やる気の一発は、やらされてすることの百発にも勝る。そのことを誰に言われずとも実践し、自らの道を開拓していったのが高校時代のイチローだった。

彼と初めて出会ったのは昭和63年、私が46歳の時である。「監督さん、すげーのがおるぞ」というОBからの紹介を受けた私の元へ、父親とやってきたその若者は、170センチ、55キロというヒョロヒョロの体格をしていた。

こんな体で厳しい練習についてこられるのか、と感じたのが第一印象だった。私の顔を真剣に見つめながら「目標は甲子園出場ではありません。僕をプロ野球選手にしてください」と言う彼に、こちらも「任せておけ」とはったりを噛ました。

鳴り物入りで入部したイチローは、新人離れしたミートの巧さ、スイングの鋭さを見せた。走らせても速く、投げては130キロ近い球を放る。1年秋にはレギュラーの座を獲得し、2年後にはどんな選手になるだろう、と期待を抱かせた。

非凡な野球センスを持っていたイチローだが、練習は皆と同じメニューをこなしていた。別段、他の選手に比べて熱心に打ち込んでいる様子もなく、これが天性のセンスというものか、と私は考えていた。

そんなある日、グラウンドの片隅に幽霊が出るとの噂が流れた。深夜になり私が恐る恐る足を運んでみると、暗がりの中で黙々と素振りに励むイチローの姿があった。結局、人にやらされてすることを好まず、自らが求めて行動する、という意識が抜群に強かったのだろう。

「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」といわれるが、スポーツはただ練習量をこなせば上達していくものではない。監督の役割はチームを束ねることだけで、本人が真に成長するポイントは教えて教えられるものではないのだ。

自分自身との日々の戦いの中で、本人が掴んでいくより他、仕様がないのである。人知れず重ね続けた努力の甲斐あって、3年生になったイチローは7割という驚異的な打率を誇る打者に成長し、「センター前ヒットならいつだって打ちますよ」と豪語していた。

プロ入り後の活躍は皆さんもご承知のとおりだが、入団1年目に彼は首脳陣からバッティングフォームを変えるようにと指示を受けたらしい。「フォームを変えるか、そのまま二軍へ落ちるか」と厳しい選択を迫られた彼は、フォームの修正を拒否し、自ら二軍落ちの道を選ぶ。そしてその苦境の中からあの振り子打法を完成させるのである。

いまや世界のスーパースターになったにも関わらず、彼は毎年正月になると私の元を訪ねてくる。その姿勢はどこまでも謙虚で少しも驕るところがない。

私がイチローを育てたと言われることがあるが、私は彼のことをただ見守ったにすぎない。私のほうが逆に、彼に教えられたことばかりである。(以上、月刊「致知」より)

イチローの強い信念が感じられます。練習することは自分の夢を叶えることであり、人からやらされることではなかったのです。強い信念を持つことが大切ですね。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士