本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄290 目の疲れで悩む人が激増

2011年05月30日 | Weblog
サロンに来店されるお客様で、目の疲れを訴える人が非常に多くなりました。仕事上パソコンを使うのが当たり前、電車の中では携帯電話でゲームなどをやっている人がほとんどです。目は常に酷使されています。

テレビやパソコン、携帯のディスプレイを見ないのは寝るときくらいという人もいるのではないでしょうか。

目が疲れやすいのは近視の人より「目がいい」と言われている人の方が疲れやすいのをご存知ですか。遠くまで良く見える目が良い目と言われていますが、近くにディスプレイがあり、それを長い時間見続ける現代の生活では目のいい人の方が目が疲れやすく、近視の人も方が疲れないようです。

これは遠くに焦点を合わせることのできる人が近くのディスプレイに焦点を合わせようとするために調節機能に大きな負担をかけてしまうからです。

目の疲れを少しでも軽減するためには10分に1回、ディスプレイから目を離し、遠くに目線を向けるようにしましょう。

また、目が疲れる原因として「ドライアイ」である場合が7割にもなるそうです。パソコンで作業中には緊張した状態で自律神経の交感神経の働きが高まり、涙が出にくくなります。集中して作業を行うのでまばたきの回数も減り、目が乾きやすくなります。

ドライアイを仕事中に防ぐ簡単な方法を紹介しましょう。乾燥している時期は加湿器で乾燥を防ぐようにしましょう。涙の成分に近い眼薬を定期的にさして保湿するのもいいです。また、温かいタオルなどを目に当て温めます。タオルがない場合は手の平をこすり、温めた手の平を目の上に当てしばらく置きます。

目の周辺の血液循環を良くすると涙の分泌が良くなり、涙の油成分による目詰まりが解消するので、温めるだけでなく血液循環を良くする方法を紹介しましょう。

1. 眼球と植野骨格との間の隙間に手の三本の指を当て、呼吸に合わせて、隙間に三本の指を押しこんでいきます。両方同時に行います。

2. 眼球と下の骨格の間の隙間に1と同様に三本の指を差し込みます。

3. 中指を眼球の内側のくぼみに呼吸に合わせて差し込みます。

4. 中指を眼球の外側のくぼみに呼吸に合わせて差し込みます。

5. 両手をこすり少し温め手の平を各々の目の上に当て、手の平から目の中に氣のシャワーを送るイメージを作り、しばらく置きます。

仕事中、目が疲れた時に行うと目がすっきりして気持ちよくなります。仕事中に足を揉むことはできませんが、自宅でお風呂から出た後に行うフットセラピーをご紹介しましょう。

フットセラピーの基本セルフケアは何度もご紹介していますので、今回は目の疲れをとる為のポイントだけを紹介します。血液循環を良くすることは全てにおいて基本です。半身浴を中心に体の芯まで温めましょう。

基本セルフケアを行いながら次のポイントをしっかり押さえて行います。

1. 趾の施術を行う時に肝経、胆経は五行の関係から目と関連していると見ることができますので、第1趾と第4趾は充分に刺激を与えます。

2. 第4趾の第5趾側の爪の生え際の角にある「竅陰」のツボを強めに押して刺激を入れます。

3. 第1趾の第2趾側の爪の生え際の角にある「大敦」のツボを強めに押して刺激を入れます。

4. 第2趾と第3趾の付け根の部分は目の反射区ですから、痛いのを我慢しながら充分に揉みます。

5. 右足の肝臓及び胆のうの反射区を強めに押し揉みします。

全体的に強めに行うようにしましょう。

セルフケア以外にたまにはサロンなどでゆっくり施術を受けられるのもお勧めです。特にヘッドセラピーは目の周辺のツボを押していきますので目の疲れが取れ、目の疲れからくる首筋や肩コリにもとても有効です。

私など受けているうち、いつの間にか意識が飛んでしまい、深いくつろぎを味わっています。施術の後は頭がすっきりとし、目の前がパーと明るくなった感じで受けるのが楽しみです。

まだ、体験されていない方は一度体験されることをお勧めします。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄289 辛い腰痛にフットセラピー

2011年05月23日 | Weblog
皆さんは腰痛の経験はありますか。私は学生時代にギックリ腰になったのをきっかけに定期的にギックリ腰になるような生活がしばらく続きました。ギックリ腰を経験した人であればこの痛みがどれほどのものかお分かりでしょう。

寝ていても痛くて眠れない、横になっても座っても立っても痛みは軽減しません。病院に行くために近くの駅までゆっくり歩きながら普通は5分で行くところを30分もかけて我慢しながら歩いていたのを思い出します。

足操術(フットセラピー)と出会い、冷えが筋肉を硬直させるので寒い時期は気をつける必要があるとか、注意をしているとギックリ腰の前兆があり、その時点で腰を温めたり、足操術(フットセラピー)でセルフケアを行ったりしながら予防するようになってからは一度もギックリ腰にならなくなりました。

私自身の体験から足操術(フットセラピー)は腰痛を緩和したり、ギックリ腰の予防に大いに役立ちます。

また、腰痛やギックリ腰になる要因として次のようなことが挙げられます。

・長い時間同じ姿勢でパソコンを使っている時
・会議などでじっと座ったままでいる時
・飛行機や新幹線、高速バスに座り続けている時
・普段はほとんど履かないハイヒールで歩いた後
・ストレスがたまってイライラすることが続いた時
・普段より激しい運動などをした後
・寒い場所にじっとしていた日の後
・重い荷物を持ち上げた瞬間
・体重が急激に増えてきてから
・布団や枕を変えてから
・たくさん寝過ぎてしまったと感じた時など

この様なときには腰を中心に下半身を充分に温めてから足操術(フットセラピー)でセルフケアを行い腰痛やギックリ腰を予防しましょう。腰痛防止のセルフケアを紹介します。

1.半身浴などで腰の筋肉を充分に温めます。

2.イスに腰掛け右足に左足をのせるようにして、足趾の間に手の指を差し込み足首を回します。力を抜き楽に20回まわしたら逆方向にも20回まわします。これを3セット。

3.足趾の間に手の指を差し込んだまま呼吸に合わせてアキレス腱を伸ばします。3回。

4.踵の周辺を押し揉みします。踵は硬いので器具などを使って押してもかまいません。

5.内側側面には脊椎の反射区が並んでします。第1趾の付け根のふくらみの下から踵の側面まで押して刺激を行います。

6.内踝周辺には股関節の反射区があり、少し痛いくらいに押して刺激を行います。

7.脛骨の内側の際に両手の親指を当て、舟を漕ぐように揺らしながら足首から膝下にかけて刺激を入れたら、足首まで戻ってきます。

8.脛骨の内側に親指を当てたまま外側の4本指を使って、前脛骨筋を舟を漕ぐように足首から膝下まで刺激を入れたら、足首まで戻ってきます。

9.足を膝から下ろし、外踝周辺を内踝と同じように刺激を行います。

10.両手で足首を包み込むように持ち筋肉全体を絞り込むように押し(ミルキングアクション)します。膝下まで5ヶ所を押します。3回。

11.足首を両手で持ちますが今度は4本の指先をふくらはぎに当てるようにして膀胱経のツボを押していきます。承山の手前⇒承山⇒承筋⇒合陽⇒委中の順に押します。委中のある膝裏は念入りに押し揉みして緩めるようにします。3回。

12.10と同様のミルキングアクションを行います。3回。

※左足が終わったら右足にも同様に行います。

腰痛が起きてしまってから行っても中々改善することができません。注意して腰の違和感を感じたら早めにこの様なセルフケアを行いましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄288 体内時計の管理で不調・肥満を防ごう

2011年05月16日 | Weblog
日経Web刊で面白い記事を見つけましたのでご紹介します。

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体には、生まれながらに備わっている「体内時計」がある。その働きで、朝に目覚め夜に眠くなるというリズムが生まれる。体内時計が制御するのは、目覚めや睡眠だけではない。体温やホルモン、体の中で働く酵素などの働きも調整しており、代謝が滞りなく進むようにしている。

体内時計には、脳の中にある「主時計」と、全身の細胞にある「末梢時計」の二種類がある。その二つのリズムが同調することで、正しく一日のリズムが刻まれる。実は、主時計のリズムの周期は約25時間だが、毎朝目から光の刺激を受けるとリセットされ、24時間周期に調整される。つまり体のリズムを整えるには、朝日を浴びることが不可欠なのだ。

一方、末梢時計を毎日調整する信号となるのが、食事だ。脂質代謝と体内時計について研究する日本大学薬学部の榛葉繁紀准教授は、食事の重要性を次のように説明する。

「起床後1時間以内の食事により末梢時計がリセットされ、主時計のリズムと同調する。朝食を抜くと、末梢時計がリセットされず、二つの時計がバラバラに働くためリズムが乱れ、脂質の代謝異常やホルモンの分泌異常などを起こし、不調の原因になる」

不規則な生活を余儀なくされるシフトワーカー対象の調査では、メタボリック症候群発症の危険度は一般人の1.5倍以上、肥満の危険度は5倍以上だった。乳がんの危険性が高まるという報告もある。朝日を浴びるだけでなく、朝食をとることも大切なのだ。

「毎日決まった時刻に朝食をとると、刺激となってリズムが整い、体は代謝に必要な酵素などを準備するようになる。その結果、朝から体が活動しやすい状態になる」と体内時計と栄養の研究を行う早稲田大学先進理工学部の柴田重信教授は解説する。

朝食は量と質が大切だ。柴田教授のマウスを使った実験では、量が少なすぎると朝食を抜いたときと同じで、体内時計をリセットする効果がなかった。「朝は野菜ジュースだけ」ではリセットされないので、一日の食事量の4分の1は食べる必要があるという。

また「リセット効果が高い栄養素は炭水化物で、特に米や小麦などがいい。さらに、たんぱく質を合わせると効果的だ。食事をすると体温が上昇したり消化管ホルモンの分泌が促されたりするが、タンパク質は体温を上げやすいからではないか」と柴田教授は語る。

夜の過ごし方と夕食も体内時計にかかわる。まず、夕食の時間は、午後9時までには済ませたい。

「朝食(breakfast)は、まさに断食(fast)を終える(break)もの。末梢時計は、8~12時間の絶食後にはじめて食べた食事によってリセットされる。つまり、夕食が遅いと、朝食までの時間が十分に確保されないため、リセットされにくくなってしまう」と柴田教授は指摘する。

さらに夕食の内容は、脂肪分を少なく、量も控えめにしたい。「夜は、休息してエネルギーをためる時間帯。体内時計をつかさどる時計遺伝子の働きで、体は脂肪をため込みやすくなる」(榛葉准教授)

どうしても夕食時間が遅くなり、昼食と夕食の間が7時間以上空く場合には、夕食の一部を前倒しし、間食として食べるといい。「長時間の空腹後に夕食をとると、血糖値の変動が激しくなり、脂肪を蓄積するホルモンのインスリンの分泌量が増えてしまう」と榛葉准教授。間食により、おなかがすいて夕食を食べ過ぎるのも防げる。

就寝前には、部屋の明かりを落とし、パソコンやテレビの光で、目を刺激しないことも大切だ。夜に体内に出る睡眠を促すメラトニンというホルモンは、光の刺激で減ってしまうからだ。

朝日とともに起き、三食きちんと食べて、夜は明かりを落として眠る。こんな昔ながらの“エコ”生活が、体のリズムを整え、不調の解消に役立つ。体内時計を味方にする省エネ生活を始めてみてはいかがだろうか。

いつ、何を食べるか以外にも、不調を防ぐためのポイントがある。

一つはよくかむことで、まず消化が助けられる。また、神奈川県立保健福祉大学の中村丁次教授のグループが行った研究で、同じものを食べても、早食いではエネルギー消費量が少なく、よくかむと多いことがわかった。

また、同じ中村教授の実験では、誰と食べるかも、食事量や栄養バランスに影響を与えた。「バイキング方式で好きなものを好きなだけ食べられるようにすると、一人で食べたときより、好きな人と一緒に食べたときの方が食事の量が抑えられ、栄養バランスの良い食事内容になっていた。

“孤食”を避けるなど、誰かと一緒に食べることも、栄養面に重要な役割を果たすかもしれない」と中村教授は推測する。[日経プラスワン4月30日付]より
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私自身の食生活を振り返ってみると体内時計のリセットが上手くいっていないようです。主時計は朝日を浴びるようにしているのでリセットされるが、朝食は野菜ジュースのみで末梢時計がリセットされていないように思われます。

皆さんは如何ですか。一緒に体内時計を味方にする生活を目指しませんか。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄287 糖尿病の予防にフットセラピー

2011年05月09日 | Weblog
糖尿病と言えば、日本人の多くが糖尿病の予備軍と言われるほど多い病気です。皆さんも良くご存知だと思いますが、戦後、食生活が大きく変化し、白砂糖を中心とした糖質を多く摂るようになりました。

白砂糖は消化吸収がよく、急激に血糖値が上昇します。すると血糖値を通常の値に戻そうと膵臓はフル回転をしてインスリンを分泌し、血糖値を下げようとしますが、この状況が頻繁に続くと膵臓への負担が大きくなり、一気にインスリンを分泌し、その後、ほとんど分泌されなくなっていくのです。

血液中に取り込まれた糖を有効活用できないまま高血糖の状態が続くのが、糖尿病です。せっかく吸収した糖が有効活用されず、尿と一緒に排泄されてしまいます。

糖尿病には膵臓のインスリンを作る細胞が破壊され、比較的急激にインスリンが分泌されなくなる糖尿病と徐々に血糖値が高くなっていく糖尿病がありますが、95%は後のタイプです。

このタイプの糖尿病は食生活や運動不足が大きな要因で、日々の生活が糖尿病の発症に大きく関わっています。発症するまでにはかなりの時間を要しています。ということは逆に予防が可能ということです。

もうお分かりのように膵臓の機能を落とさないことがとても重要です。食生活で糖の摂取を抑えることも大切ですし、適度の運動が大切だと耳にタコができるほど聞かされています。しかし、なぜ、年々糖尿病で苦しむ人が増え続けるのでしょうか。

それはガンと診断された瞬間、死を意識し、すぐに対処しようとしますが、糖尿病と診断されても特別自覚症状もなく進行も遅く、頭では分かっていても中々すぐに対処しないのが実情だからなのです。このまま徐々に病気が進行し、合併症を併発する人があとを立ちません。

糖尿病は発症したものを治そうとすることはとても厄介ですが、発症しない為の予防法は簡単なのです。予防法の一つとして紹介したいのがフットセラピーです。

それでは自分で手軽にできる糖尿病予防のフットセラピーを紹介しましょう。

椅子に腰かけた状態で行います。

1.右足の膝の上に左足を乗せ、足趾の間に右手の指を差し込み、左手は足首を軽く支え足首を回します。20回まわしたら逆方向にも20回まわします。これを2~3セット行います。

2. 足趾の間から指を抜き、第5趾を付け根から10回まわしたら、逆方向にも10回まわします。趾の付け根から趾先まで3回に分けて上下、左右と親指と人差し指で挟むように押します。趾を付け根からぐりぐりと揉みます。爪の生え際の角の所にある井穴を3回押します。

3.第5趾から第1趾まで順に同様の施術を行います。特に第2趾には胃経の井穴があり、第1趾には脾経の井穴があります。これは膵臓の機能を高めるのに効果的です。第1趾は充分に強めに押し揉みを行い、胃経と脾経の井穴を3回以上強めに押します。指で押せない場合は器具を使って押してもいいでしょう。

4.足裏の第1趾の付け根のふくらみの下(土踏まずの始まりのところ)は胃や膵臓の反射区がありますので器具などを使って強めに押します。長い時間押すよりも、毎日行う方がいいでしょう。

5.右足にも同様に行います。

続いてセラピストが施術を行う場合のポイントを説明しましょう。

予防法として行う場合は上記の施術のポイントを織り交ぜながら施術を行います。糖尿病と診断された方でまだ自覚症状もない方は予防法と同様の施術で関連する所は刺激を入れるように行いましょう。

しかし、糖尿病が進行し合併症を併発しそうな人への施術は注意が必要です。足の感覚が鈍くなり、痛みなどを感じにくくなっていることが考えられます。こうなると末端への血液循環が極端に悪くなり、細胞が壊死し足を切断しなければならなくなります。

こうなるとむくみもひどくなります。施術のポイントは強い刺激は一切加えず、血液循環を良くする施術を心がけます。本人が「強く押してくれ」と言われたとしても絶対に行ってはいけません。足首回しなどは血液循環を良くしてくれますので多めにまわします。

足趾は心臓から一番遠い場所です。この末端まで充分に血液が行き渡れば全身の血液循環がいいということなのです。そこで足趾への施術は刺激をしないようにゆっくり時間をかけて行います。

もう一つ欠かせないのがミルキングアクションです。足首を両手の手の平で包み込むように持ち全体で絞るように圧迫します。少しずつ移動し、膝の下まで行います。急激な圧迫にならないように注意します。全体を呼吸に合わせてゆっくりと筋肉を絞るように圧迫します。

何度も言いますが、糖尿病は充分に予防可能です。健康なときから手軽にできるセルフケアを実践しましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄286 不妊の方へのフットセラピー

2011年05月02日 | Weblog
以前不妊症のお話をした時に多くのご質問を頂きました。前回の「妊婦さんいらっしゃい」をご覧頂き、不妊症の方への施術を教えて欲しいという依頼にお応えしたいと思います。

不妊症といっても私たちが対応できる範囲は限られています。生殖器関連の器質的な問題がある場合は専門の医療機関で対応して頂くしかありません。フットセラピーが不妊のご夫婦に対応できるのは精神的な問題である場合に何らかのお手伝いができるのではないかということです。

最近、男性の性欲の欠如や精子の数の減少などが問題視されるようになりました。不妊といえば一方的に女性が原因のような扱いをされてきましたが、よくよく調査してみるとその原因の男女比率は50:50という状況だと言われます。

このような男性の多くは仕事の忙しさや人間関係などから生じるストレスが大きなウエイトを占めています。ハードな仕事の疲れ、諸々のストレスが原因となり、性欲がなくなり、精子も減少しているのです。

専門医で検査をし、特別な器質上の問題がなければ、肉体的な疲れや精神的な疲れが不妊の原因として考えられます。このようなご夫婦にお勧めなのがフットセラピーや呼吸法、瞑想などです。

私たちセラピストがフットセラピーを施術するだけでなく、ご夫婦でお互いの足を揉みっこするのが一番です。手を通した触れ合いは夫婦のコミュニケーションを深め、お互いの心を癒してくれます。

この癒しは心身の疲れを取り除き、日々のストレスからも解放されることでしょう。そして精力アップにもつながってきます。

セラピストの方にお願いしたいのは施術を行うだけでなく、ご夫婦で行うフットセラピーの方法を教えて欲しいのです。セラピストが行う施術はとても気持ちがよく深いリラクゼーションを味わうことができるでしょうが、毎日通う訳にはいきません。

不妊へのフットセラピーはご夫婦でお互いに揉みっこするところに本来の目的があります。それでは具体的にご夫婦がお互いに行うフットセラピーとセラピストがご夫婦に行う施術のポイントを説明してまいります。

ご夫婦で行うフットセラピー(イスで行う方法)

施術を行う前に必ず、足湯や半身浴で足を温めてから行いましょう。

1.折りたたみのパイプイスなどでOK、ソファーのような柔らかいイスはだめです。受ける方はイスに座ります。

2.施術を行う方は相手の右足側にイスを置き座り、自分の膝に受け手の右足を乗せます。足を冷やさないように毛布などをかけておきます。始める準備ができました。

3. 第1趾と第2趾の間に右手の親指を差し込み軽く持ちます。左手は軽く足首を持ち、足首を回します。力を抜き30回ほどまわしたら、逆方向にも30回まわします。

4. 足趾を膝方向に倒すようにアキレス腱を伸ばします。深い呼吸に合わせて3回。

5.足裏の人文字のところの湧泉を押します。右手の親指と左手の手のひらで挟むように胸の前で深い呼吸に合わせて押します。3回。

6.足心(土踏まずの中央)を同じように押します。

7.踵の中央の失眠を1回押したらその周りを2周するように押します。

8.踵を包み込むようにして良く押し揉みします。ここは生殖器の反射区が集中している所です。

9.施術者の膝をふくらはぎの方に移動し、アキレス腱を親指と人差し指で挟むように押し揉みします。

10.足裏全体を踵から趾まで押し揉みします。手根部(手の平の手首よりの所)を押し込むようにしながら趾の方に移動します。2回。

11.足裏全体をこぶしのスナップを利用して叩きます。50回程度。

12.第5趾を付け根から10回まわします。逆にも10回、趾をグリグリと少し痛いくらいに揉みます。第4趾と第5趾の間を親指と人差し指で挟むように押します。

13. 第4趾から第1趾まで同様に行います。

次にセラピストが行う施術のポイントを説明しましょう。

1.施術の前半は関連する所に少し痛いくらいの刺激を与えて行います。まず、第5趾の施術(上記12.と同様の施術)から行い、爪の生え際の角近くの井穴に刺激を入れます。生殖器に関連する趾ですので、念入りに行います。

2.第4趾から第1趾まで同様の施術を順に行います。

3.脳や生殖器の反射区を刺激します。「痛気持ちいい」範囲でじっくりと行います。

4.刺激を入れた後はフットセラピーの基本操法で深いくつろぎが得られるような一連の施術を行います。

いかがでしたか、不妊で悩まれているご夫婦に是非、教えてあげて欲しいと願っています。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士