理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

「円心五法」の真髄 50

2009年03月31日 | Weblog
円心五法の実践

今日は昨日の排泄の続きで「便」についてお話ししましょう。

食べ物は消化され小腸で栄養素は吸収されます。その残りが便として排泄されます。便は腸内の状況を教えてくれる
ものでもあります。善玉菌と悪玉菌の比率で便の色や匂いが変わります。善玉菌が多く腸内の環境がいい時の便は
黄色みがかった色で、匂いもほとんどありません。赤ちゃんの黄色い甘酸っぱい便がそのいい例です。善玉菌が多い
証拠です。

これに比べ褐色が濃くなってきて悪臭を放つようでは腸内の環境はかなり悪くなっています。善玉菌が減り、悪玉菌が
増えて腸内で腐敗しています。これでは腸内で毒素を発生させているようなものです。また、黒色のタール状の便が出
た場合は一度病院に行って検査をすべきです。腸内で出血が考えられます。

腸内の環境を私たちは直接見ることはできませんが、これを教えてくれるのが便です。便の状況を観察することは腸内
の異常を察知することになります。自分の便は必ず見るようにしましょう。

理想の便は1本のバナナ状で、すきっと快便でお尻を拭かなくてもいい状態です。色は黄色っぽく、匂いもほとんどありま
せん。毎日このような便が出ていれば体も快調ですね。

しかし、いつも便秘だとか、下痢で悩んでいるとか、下痢と便秘を繰り返すなど、この便で悩んでいる方が非常に多くい
らっしゃいます。これらの改善方法は後日お話しするとして便秘の怖さについてお話ししましょう。

平気で1週間も便秘で便がでないという人がいます。大変怖い現象です。例えば3日以上便秘した便を培養してその液を
ネズミに注射すると即死すると言われるほど毒素を出しているのです。このような便を体の中に溜め込んでいれば体調が
悪くなって当然ですね。

この便秘に大きく影響しているのが食生活の変化です。日本人は穀物を中心に繊維の多い食事を摂っていましたので消
化にも時間がかかり、小腸が長くなりました。そこに肉を中心にした食生活になり、消化吸収された残りが長く腸内に停滞
し、腸内を腐敗しやすくして便秘を引き起こしたり、大腸ガンの発生にも影響していると言われています。

「円心五法」の真髄 49

2009年03月30日 | Weblog
円心五法の実践

今日は「冷え」に続く、健康を維持するもう一つのポイントの「排泄優先」についてお話ししましょう。

これは入れることより出すことを優先しようと言う考えです。犬や猫は体調が悪い時は食べません。出すことをしっかり
やってから食べます。これが自然な状態です。

私たち人間は頭で考えて、ビタミン、ミネラル、せんいが不足しているのでこれを補わないといけないという方に意識が
いってしまいます。その前に体の掃除はできていますかと自分に問いかけてみましょう。

昔の石炭ストーブ(そんなもの全く知らないと言われる方も多いかも知れませんね)を思い出してみましょう。煙突がすす
だらけでストーブの中は燃えカスが一杯溜まっているところにいくら石炭を入れても全く燃えてくれません。逆にくすぶった
状態で煙ばかりが出て不完全燃焼の状態でちっとも温かくありません。

まず、石炭を入れるより煙突やストーブの中をきれいに掃除することから始めましょう。すると吸気口から酸素がストーブの
中に入ってくるので石炭がよく燃えます。燃えた煙が煙突から充分に排出することができ、温かいストーブになります。

私たちの体も全く同じです。まず、体の大掃除をしましょう。この大掃除は断食をすることが一番だと言われますが、日常
の生活では中々できません。

それでは毎日の生活で次のことを意識してみましょう。私たちは「尿」、「便」、「汗」、「呼吸」を通して消化物や老廃物、二
酸化炭素を体外に排泄しています。

摂り入れた食べ物は消化され、小腸で栄養素のほとんどが吸収されます。この栄養素と呼吸を通して取り入れた酸素が
血液を通して全身に送られ新陳代謝をくりかえします。この時の老廃物は腎臓で濾過され老廃物は尿として排泄されます。

この尿が出なかったり、腎臓が充分に濾過できなかったりした場合は毒素が全身を巡るようになります。これは大変怖い
状況で尿毒症を引き起こします。今の時代は人工透析で腎臓の代わりにろ過することができ、尿毒症でなくなる方は少な
くなりました。

まず、尿をしっかり排泄し、腎臓の機能を落とさなくすることが大切です。日常で腎臓の機能を落とさないためのケアの方法
は後日お話ししましょう。

便の排泄については長くなってしまいますので明日にいたします。


「円心五法」の真髄 48

2009年03月27日 | Weblog
円心五法の実践

冷えを生むもうひとつの要因の過剰なストレスについてお話しましょう。

私たちの血管はストレスを感じたとたんに萎縮します。例えばウサギの耳を拡大してみて見ると血管が良く見えます。
通常は血液がスムーズに流れているのが観察できますが、タバコの煙をウサギの前に流すだけで、瞬間に血液の
流れが止まってしまいます。

私たちの体の中で同じことが起きているのです。この過剰なストレスを感じることが非常に多くなっています。血液が
流れなければ当然冷えが起きてきます。

また、ストレスは自律神経にも大きく影響します。最近、自律神経失調で悩む人が大勢います。この要因に上げられ
るのがストレスと生活リズムが夜型になってしまったことです。

自律神経は日の出と共に交感神経が優位に働きます。そのおかげで朝起きたときに今日も一日頑張ろうと思えます。
活動型の交感神経が活発に働いてくれるからです。

日の入りと共に今度はくつろぎ型の副交感神経が優位に働き、食事をしてお風呂に入ったら、もう眠くなってきて床に
入るとぐっすり休めます。

このように自律神経は自然のリズムに調和して働いていたのですが、段々夜遅くまで勉強したり、仕事をしたり、子供
たちが遅くまでゲームをしたりと夜型の人が増えています。自然のリズムとはかけ離れた生活が次第に自律神経の乱
れを起こしていきます。

自律神経は私たちが意識をしないところで体の調整をしている神経ですが、これが正常に働いてくれない結果手足の末
端が冷えているにも関わらず、充分に末端に血液を送るような指令がされないためますます冷えが強くなっていくのです。

最近の冷えはこの自律神経の乱れから起きるものが非常に多いと言われています。

また、ストレスが冷えを引き起こすもう一つの要因が「活性酸素」との関わりです。活性酸素について話をすると長くなり
ますので、これは別の機会にしましょう。

ストレスが活性酸素を多く発生させることは皆さんもご存じだと思います。この活性酸素が悪玉コレステロールと手を組ん
で血液をドロドロにし、血管壁にこびりつきやすくなります。血流が悪くなり末端の冷えを作っていくのです。

「円心五法」の真髄 47

2009年03月26日 | Weblog
円心五法の実践

冷えを生む要因に生活環境の変化が大きく関係していることは前回までにお話ししましたが、この環境の変化に加え、
運動不足や過度なストレスが大きく影響しています。

今日はこの一つ「運動不足」についてお話ししましょう。

以前、運動の原点は何かスポーツをすることではなく、血液循環を良くすることだとお話ししました。そして、手軽にでき
る方法は歩くことだと言いました。

それでは皆さんは一日に何歩、歩いていますか。私も自慢できるようなことをやっておりません。以前は朝30分ウォー
キングをやっていましたが最近はさぼっています。

その当時、30分のウォーキングで約4,000歩でした。事務所に来て仕事を終えて帰宅して万歩計を見るとなんと7,000歩
という状況です。最近はこのウォーキングをさぼっていますから2~3,000歩しか歩いていないかも知れません。怖くて万
歩計をつけていません。

このように私と同じことになっている方が多いのではないでしょうか。改めてこのように書いていると、またウォーキングを
始めようと決意しています。

それでは本当はどの位歩けばいいのでしょうか。1日1万歩は歩きましょうと言われていますが、実は1万5千歩、距離に
して約10キロを歩くようにすると充分に足への刺激が入り「第二の心臓」も活発に働き、全身の血液循環も良くなってくる
のです。全身の血液循環が良くなるということは全身の冷えを解消することにつながるのです。

しかし、1日1万5千歩、毎日歩ける人が何人いるでしょうか。スポーツでもやっていない限りとても難しいのが現状です。
そこで妥協点として1日1万歩ということが言われるようになりました。

意識をすれば何とか1万歩は歩けます。バスを使わないで歩いたり、エスカレーターではなく階段を上ったり、このような
ちょっとした意識を持つことで可能になってきます。

もし、毎日1万歩を歩けなかった時は「今日はできなかった」とあきらめるのではなく足操術(フットセラピー)をお風呂の中
で、テレビを見ながら、休む前にほんの少しずつでも実践してみましょう。運動不足を補い、なおかつ翌日脚がスッキリ、
目覚めもよく、いい気持で1日がスタートできます。

「円心五法」の真髄 46

2009年03月25日 | Weblog
円心五法の実践

住まいの生活環境も全くと言っていいほど変化しました。元々日本の家と言えば木造で作られていました。湿気の
多い日本の風土に合うように作られていたのです。

最近は鉄筋コンクリートのマンションが乱立しています。狭い土地に家を造るには上に伸ばしていくしかありません。
また、昔の木造の家は玄関などドアではなく引き戸でガラガラを開けていましたし、引き戸も全て木でできていました。

窓もそうです。骨組全てが木でした。家を建ててしばらくはいいのですが、木は年数とともに歪が生じてきて、きれい
に閉めたはずなのに上か下に隙間ができてきます。部屋のふすまや障子も同様で、ピタッと閉めているつもりでも隙
間風がはいいてくるような家でした。また壁も土壁で年数がたつとボロボロ落ちてくるような状態でしたが、この土壁
が湿気をコントロールしていたのです。乾燥すると土壁から湿気を出し、湿気が多い時は壁が吸収していました。

ところが最近は木造の家と言っても窓やドアも全てがアルミサッシで閉めてしまえば密閉性が高く、隙間風など一切
入ってきません。壁も外の壁と中の壁との間にはびっしりと断熱材が施工され、内壁の板にクロスを張って壁が出来
上がります。木造と言ってもコンクリートのマンションに近い密閉性を持っています。

ですから夏の猛暑の時も窓を閉めてエアコンで冷房を入れれば汗をかくこともなく快適に過ごすことができます。冬は
外がいくら寒くてもエアコンで暖房を入れれば半袖、短パンで過ごせる状態です。

非常に便利な生活なのですが冷えの面から見ていく冷えを引き起こす要因が沢山あります。冷房が体を冷やすのは
よく理解できますが、暖房が体を冷やすのをご存知ですか。

昔の木造の家みたいに隙間風がはいいてくるような家ではこのような問題は起きませんが、密閉性の高い部屋で特
にエアコンタイプの暖房を使えば部屋の中の空気の層ができてきます。温かい空気は比重が軽いので上の方に溜ま
り、冷たい空気が下の方に溜まります。

東洋的な考え方に「頭寒足熱」というものがあります。これは頭を涼しく、足元を温かくしなさいという教えです。この頭
寒足熱の状態は血液の循環を良くしてくれますが、逆転した「頭熱足寒」の状態は頭にだけ氣血が集中しのぼせの状
況を作り、血液循環を悪くして冷えを生むのです。

この状態は冷房でも暖房でも密閉した部屋で空気の流れがなければ頭熱足寒の状態が出来上がります。

これを防ぐには定期的に窓を開けて空気を循環させるか扇風機などで部屋の空気を循環させることです。暖房器具は
エアコンなどではなく足元を温めるこたつやホットカーペットなどをお勧めします。

エアコンなどでは部屋の温度が20度以上でも温かく感じませんが、ホットカーペットなどは室温が15度程度でも寒さを
感じません。省エネにもつながりますね。

便利で快適な生活環境が実は私たちの冷えを生んでいることを認識しましょう。

「円心五法」の真髄 45

2009年03月24日 | Weblog
円心五法の実践

冷えを引き起こす要因として衣類の変化が挙げられます。それでは昔と今でどのように衣類が変化してきたのか
を見ていきましょう。

まず、素材の変化があります。昔は天然の素材しかありませんでした。綿や麻、絹といったもので今でも直接肌に
つける下着類は綿や絹のものが多いですね。汗をかいてもすぐに吸収して蒸発させてくれ皮膚にとっても優しいか
らです。

最近の合成繊維は専門ではありませんので詳しいことは分かりませんが、昔のストッキングはすぐに伝線していま
したたが、最近のものは非常に丈夫になっただけでなく、血流を良くするタイプのものなど色々あるようです。

冬場のスポーツウエアなどカラフルで、軽くて薄いのに密閉性が高くとても温かいものがほとんどです。これも合成
繊維のおかげです。しかし、使い方を分かっていないと冷えを生む要因になります。例えばスキーで動いている時
は汗をかくほどに体を動かしています。すぐにホテルに帰ってお風呂に入って汗をかいた下着を交換すればいいの
ですが、汗をかいたままでいるとスキーウエアの密閉性がいいだけに汗の水分がウエア内に残ります。汗の役割
は汗の水分が蒸発するときに皮膚から気化熱として熱を奪って体温を維持しようとするのです。その為、この水分が
残っていると体を冷やしていくことになります。

また、最近のファッションはおへそを出したり、背中を出すものが多いですね。夏場に外を歩いている時はまだいいの
ですが、一旦ビルに入ると冷房がガンガンと効いています。少し汗をかいた状態でビルに入れば瞬間に露出している
ところが冷やされます。昔から赤ん坊を寝かせる時はお腹を冷やさないようにとバスタオルなどを掛けたものです。こ
れと全く逆のことをやっています。体が冷えて当たり前です。

もうひとつ大きな変化がありました。それは和服の着物から洋服に変わったことです。その中でも履物が全く別のもの
になりました。草履や下駄の鼻緒で趾(足の指)の間が刺激され、すべての趾が解放されていたのに靴を履くように
なり、狭い靴の中に足を納めるようになりました。

靴を履く習慣がなかった日本人は正しい靴の選び方ができていません。窮屈な靴を履き、長い時間締め付けられた
状態でいれば末端の血液循環は悪くなり冷えて当然です。最近はシューフィッターがいて色々相談にのってくれます
が、まだまだ靴への認識が低すぎます。

このように着る物の変化もいつの間にか私たちの体を冷やしやすくしているのです。

「円心五法」の真髄 44

2009年03月23日 | Weblog
円心五法の実践

健康を維持するために日常生活で常に意識して欲しい二つのポイントがあります。「冷え」を徹底して解消する
ことと「排泄優先」で入れることより出すことを優先することです。

今日は「冷え」についてお話ししましょう。

冷えを何故解消する必要があるのでしょうか。昔から冷えは万病の元と言われてきました。手足末端が冷える、
体が冷える、内臓が冷えるということは充分に血液が巡っていない証拠です。体の隅々の細胞まで充分に酸素
と栄養素が行き届いていません。

体を構成している60兆の細胞が活性していれば本来私たちの中にある自然治癒力が活発に働いてくれるので
すが、冷えの為にこの自然治癒力が落ちてしまい、様々な病気を背負い込みやすくなっているのです。

昔に比べ現在は何故、冷えやすくなったのでしょうか。私たちの日々の生活から冷え易くなってきた原因を探って
見ましょう。

まず、私たちを取り巻く環境が大きく変化してきました。その一つに食事の変化があります。欧米化した食生活で
肉食中心の食事になってきた、その結果、動物性のタンパク質や脂肪を多くと摂ることで血液中の中性脂肪やコレ
ステロールを増やすことになり、血管壁にこびりついて血液の流れを悪くし、冷え易い状況を作っていきます。

スーパーの野菜を見た時、どれが旬の野菜か全く分からなくなりました。暑い夏に採れる野菜は体を冷やす役割
があります。しかし、ビニールハウスにより、夏の野菜が冬でも店頭に並びます。知らずにこれらの体を冷やす野
菜を取り続けているとますます冷えてきます。

また、体を冷やす食べ物と温める食べ物があるのはご存知ですか。簡単な見分け方は地面を基準に考えます。地
中のものは体を温めるものが多く、生姜はその代表です。地上から高くなればなるほど体を冷やすものが多くなり
ます。果物類がこれにあたります。柿は妊婦に食べさせてはいけないと言われていました。体を冷やして流産など
の危険性が増すからです。但し、例外がありますので注意しましょう。

また、食べ方によってはこの害をなくすこともできます。柿も干し柿にして食べたると問題ありませんし、体を冷やす
野菜も温野菜にして食べることでその害をなくすことができます。

何気ない、日常の生活で知らないうちに体を冷やすことが一番の問題です。次回は衣類や住まいの変化が体を冷
やしているのを確認しましょう。

「円心五法」の真髄 43

2009年03月19日 | Weblog
円心五法の実践

今日は「休息」と「老年期」の関係を見ていきましょう。

老年期に入ってくると最優先するものは休息です。精神的な若さ、生涯青春と心の若さを保つことで肉体的な
若さを保つことも充分可能です。70代、80代の人が20代や30代の若さを保つことはまず不可能ですが、精神
的な若さで50代や60代の若さを保つことはできます。それには充分な休息を取ることを最優先することです。

肉体的な衰えを防ぐために毎日運動を欠かさないと言われる方も大勢いらっしゃいますが、次のような話しを
お聞きしたことがあります。

会社を経営されている社長さんで「玄米菜食で体に良いと言われる食べ物を摂っているし、運動も毎日ウォー
キングを1時間以上はするようにしているのになぜこんな病気になるのか」と脳梗塞で倒れた時に言われてい
ました。

そこで睡眠時間をお聞きすると社長業で1日3~4時間くらいで、性格的にものんびりお風呂に入ったりできない
タイプだそうです。これを聞いて納得しました。自分では元々健康だし、食事も運動もしっかりやっているという
自負が休息を疎かにして結果的に脳梗塞を引き起こしてしまったのです。

心の若さは絶対的に持つ必要があります。しかし、肉体は徐々に衰えていくのが老化です。これは我々が生き
ていく上での節理です。

老年期になれば休息を最優先しながら円心五法の他の項目についても実践していくことでいつまでも健康でイ
キイキとした人生を送ることができます。

これが円心五法における一生史の考え方です。健康を維持するにもその世代で何を優先すべきかが、わかって
きます。

「円心五法」の真髄 42

2009年03月18日 | Weblog
円心五法の実践

今日は「精神」と「壮年期」の関係を見ていきましょう。

壮年期になれば人生として一番充実してくるときです。家族から慕われ、仕事においても責任ある仕事を任され、
全てが満たされ充実した人生を多くの方が送っているはずです。しかし、なぜ、この世代以上の方に自殺者が一
番多くなるのはなぜでしょうか。

年齢とともに健康に不安を抱え、病気に悩む人も多くなってきます。また、会社を経営されている方も多くいらっしゃ
います。健康を維持できていて事業も順調に成長していればいいのですが、今の生活習慣病はなってしまうと厄
介な病気で中々改善しません。また、今回のような100年に一度来るかどうかわからないと言われる大不況で多く
の企業が影響を受けて倒産の危機を迎えています。

同時に優良企業であったトヨタでさえ大量の派遣従業員の契約打ち切りをせざるを得ない状況です。これからもっ
と企業の倒産に伴う、失業者も増えることが予想されます。

一番充実していなければならない壮年期の人が、このような健康問題や経済問題で悩み苦しみ自殺の道を選ん
でしまっています。

自殺の道を選ばなくて済むようにするにはどうしたらいいでしょうか。健康に関する不安はガンなどの生活習慣病
になることですが、日々の生活習慣が引き起こす病気ですから病気になってから治そうという発想から予防、病気
にならないための生活習慣を心がける必要があります。

また、倒産や失業などの経済的問題ですが、「カンブリア宮殿」というテレビ番組に八起会の会長、野口誠一さん
が出ていらっしゃいました。八起会とは倒産経験者だけで作った会だそうです。

がその中で「倒産は経営の失敗であって、人生の失敗ではない」と言われていました。全くその通りです。いくらで
も再起できます。

自殺のことがメインになってしまいましたが、壮年期は心の充実を大切にする時期です。人生は死ぬまで勉強と言
われるように自分を磨き続け魅力ある人を目指すことです。心を磨き自ら成長することで自殺を踏みとどまることが
できるのではないでしょうか。

「円心五法」の真髄 41

2009年03月17日 | Weblog
円心五法の実践

今日は「精(性)」と「青年期」の関係を見ていきましょう。

青年期と言えばエネルギーが満ち溢れている時ですね。このエネルギーをどのように昇華するかが問題です。
何度も言いますが肉体的なエネルギーは体を動かすことでほとんど発散できますが、精神的なエネルギーは
人間関係からくるもので、上手に発散できていない人が多くいます。

最近の凶悪事件を見ていると自分自身の疎外感から人への恨み、妬みが根底にあり、発散できなくて溜まり
に溜まったマイナスのエネルギーがいっぺんに爆発した結果、大変な事件を引き起こしているように思えてな
りません。

例えば高校生で勉強のできる生徒は先生からも認められ、友達からも認められていればいい人間関係の中で、
エネルギーを発散しています。ところが落ちこぼれの生徒は先生から認められず、エネルギーを発散できない
で紋々としています。

元々エネルギーが出ているのに発散できないためにバイクで暴走してエネルギーを発散したり、校内で暴れま
わってエネルギーを発散しようとします。学校内にエネルギーを発散する場を作ってあげれば間違ったエネルギ
ーの発散の仕方を変えることができます。

このいい例が最近のテレビ番組で「ROOKIES」という番組がありました。熱血教師に見せられて毎週家族で
見ていました。この先生が赴任した学校の野球部が荒れに荒れていて悪のたまり場みたいになっていましたが、
でも部員一人ひとりの思いはやはり野球をやりたいと思っていたのです。

熱血教師が「夢に輝け」といっても最初は誰も野球をやろうとはしませんでした。しかし、一人二人と熱血教師の
思いが伝わり練習を始めるようになります。最後には全員で夢に向かって甲子園を目指そうとします。夢をなくし、
暴力事件ばかり起こしていた生徒達が熱血教師のおかげで夢の甲子園に向かってエネルギーを昇華することが
できたのです。

これは物語ですが、寒河江徹先生も街をたむろする不良連中を集めて円心道を教えられていたと聞きます。最初
は単に喧嘩に強くなりたい思いだけでやっていたのが、少しずつ強くなるに従って喧嘩はしなくなり、今では素晴
らしい経営者になっている人も多くいるそうです。

この青年期は一番エネルギーが溢れ出している時期です。私たち大人がプラスの方向でエネルギーが発散でき
るように導いていくことが重要になります。