しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

筏流し歌

2023年02月15日 | 民謡

 

(東城川 2022.11.3 広島県東城町)

・・・・

「岡山県史 民俗Ⅰ」  岡山県 昭和58年発行 

林業

中国山地などの木材は筏流しで、岡山などの都市の問屋へ出された。
伐採した木材をキンマ(木馬)または修羅でゾロビキといって運び、
木材にトッカンを打ち込んで、馬や雄牛にひかせ、
または、
人がのって小川まで出す。
そして筏流しをする。
すなわち一本ずつ管流しをし、
大きい川まで出ると、筏師が筏にくんで乗り、川下りした。


・・・


「広島県の民謡」 中国放送  第一法規出版 昭和46年発行


筏流し歌


東城川は水量豊富で、ダムもなかったため、
川の利用が盛んに行われた。
油木町の手入(てにゅう)までは、舟が玉島から高梁を経てのぼり、
筏はさらにその上流の浜栄が出発点であった。
そのころ、舟も筏も、東城から玉島まで三日ほどかかったそうである。


比婆郡


何の因果で筏乗りを習たヨー
朝間はよからヨー弁当下げてヨー
筏綱切りゃ玉島までは
命がけでもやらにゃならぬ
命がけでも田原に着けて
運賃もらえば酒盛じゃ

 


木出し

「木出し」とは、山で木を切り倒して麓の道へ搬出する作業をいう。
木挽の切り倒した木材を大勢がとりつき、荒縄を掛けたり、コロを嚙ませたりして、
腕の力を使って道路まで運び出したのである。


高田郡


さあさあ皆さんよ よろしくたのみます
ハー山奥の 大物(だいもつ)が ずうるうと
いごきだした 力をいれて 頼みます

 

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茶作り唄・茶摘み歌

2023年02月15日 | 民謡

 (高知県高岡郡津野町の茶畑   2018年10月1日)

 

 

・・・

「鴨方町史民俗編」 鴨方町  昭和60年発行

たいていの家では、畑のぎしなどに茶樹を植えており、自給する。

 

・・・

「岡山県史民俗Ⅱ」 岡山県 昭和58年発行

 

茶作り唄

茶摘みは若い女で、

近隣の村から口減らしをかねてやってきていた。

女工部屋にごろ寝で泊り、茶摘みの期間中働く、

村の若衆には「茶の木が仲人した」結果、

茶摘み女を嫁にした人も相当あった。

茶摘みは朝、夜が明けるとすぐに出て行き、

日が暮れるまで一日中摘む。

日の長い茶摘み時期に、遅くまで働かせていた。

一番茶は竹べらで摘み、

二番茶からは鎌で芽を刈っていた。

摘んだ茶は手でもんで煎茶にしていたが、大正9年に茶の機械が導入され、すべて機械もみにとって代わられた。

茶もみ作業は、高温多湿の部屋の中でする大変な仕事であった。

 

美作町海田

海田出る時ゃ涙で出たが

今じゃ海田の風もいや

みんな精出そや腕よりかけて

掛けた襷の回るほど

・・・


「広島県の民謡」 中国放送  第一法規出版 昭和46年発行

茶摘み歌

山県郡


茶摘み籠には茶はたまらいで
結び合わせの草ばかり
歌をうたって茶摘みをすれば
知らず知らずに茶はたまる

・・・

 

 

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