群ようこ 著
ヘルシンキで食堂を営むことにしたサチエ。
早くに母を亡くし、武道家の父とともに暮らしてきた彼女は、
料理のもつ力に気付き、それを学びやがて仕事にする。
それが理想とは程遠いことに気付いた彼女が出した結論は
日本じゃないところで料理をすること。
そのための費用をねん出するのが宝くじというのが
何ともご都合主義であるが、そこを除けばすごく好感が持てる。
そして出したい料理の筆頭がおにぎり。
どんなときもこれだけは用意する。たとえ現地で無視され続けても。
そこにミドリとマサコという日本人女性がやってくる。
ふたりとも地味でまじめ。じょうずに生きられないタイプだ。
一生懸命人のために尽くしてきたのに、いつの間にか年齢を重ねて
居場所を失ってしまった。
同世代としてこの感覚、ひとごとではない。
おかしな三人組がのどかな街で綴る物語は、心地よく楽しい。
日本ファンのトンミ君や、夫との関係に苦しむリーサおばさんなど
脇役たちのスパイスもいい感じ。
ただ、これは映画のほうがいいかもしれない。
ほのぼの楽しい物語なんだけど、淡々としすぎて退屈に思う人もいそう。
きれいなヘルシンキを舞台にした映像のほうが見応えがありそうだ。
とはいえ、映画から入ったけれど本を読んで初めて3人のキャラを
理解した、という人もいるようなので「合わせてお楽しみください」
っていうところが正解か。
ヘルシンキで食堂を営むことにしたサチエ。
早くに母を亡くし、武道家の父とともに暮らしてきた彼女は、
料理のもつ力に気付き、それを学びやがて仕事にする。
それが理想とは程遠いことに気付いた彼女が出した結論は
日本じゃないところで料理をすること。
そのための費用をねん出するのが宝くじというのが
何ともご都合主義であるが、そこを除けばすごく好感が持てる。
そして出したい料理の筆頭がおにぎり。
どんなときもこれだけは用意する。たとえ現地で無視され続けても。
そこにミドリとマサコという日本人女性がやってくる。
ふたりとも地味でまじめ。じょうずに生きられないタイプだ。
一生懸命人のために尽くしてきたのに、いつの間にか年齢を重ねて
居場所を失ってしまった。
同世代としてこの感覚、ひとごとではない。
おかしな三人組がのどかな街で綴る物語は、心地よく楽しい。
日本ファンのトンミ君や、夫との関係に苦しむリーサおばさんなど
脇役たちのスパイスもいい感じ。
ただ、これは映画のほうがいいかもしれない。
ほのぼの楽しい物語なんだけど、淡々としすぎて退屈に思う人もいそう。
きれいなヘルシンキを舞台にした映像のほうが見応えがありそうだ。
とはいえ、映画から入ったけれど本を読んで初めて3人のキャラを
理解した、という人もいるようなので「合わせてお楽しみください」
っていうところが正解か。