宮尾登美子 著
つむぎに対して著者は深い想いがあるようだ。
決して派手派手しくはないけれど、たくさんの手をかけてつくられ、
内側からにじみ出るような輝きと魅力をもつ織物。
大変高価なのに、決してフォーマルにはなりえないところも深い。
要するに本当の着物の魅力を知る、通好みのものなのだ。
本書は大人の魅力が贅沢に満ちた、つむぎのようなエッセイ集だ。
もうかなり古いものなのに、それを感じさせない。
特に著者の作品が好きで、読んできた私にとっては、そこここに
知っている言葉が登場すると嬉しくて、うなずきながら読んでいる。
どれかひとつ、と言われても困ってしまうくらい秀作ぞろいであるが、
中でも好きなのは、「宇野さんの目」。
宇野千代さんとの対談がかない、大先輩に緊張しながらも喜び勇んの著者と、
優しくもてなしつつも真実を見通す宇野さんのエピソードだ。
「宝鏡寺の人形」「宮内庁取材」など、実際に体験しなければわからない
話も多々あって興味深い。
何度も何度も読んで、それでもやっぱり手に取りやすいところに常備
してある一冊だ。
つむぎに対して著者は深い想いがあるようだ。
決して派手派手しくはないけれど、たくさんの手をかけてつくられ、
内側からにじみ出るような輝きと魅力をもつ織物。
大変高価なのに、決してフォーマルにはなりえないところも深い。
要するに本当の着物の魅力を知る、通好みのものなのだ。
本書は大人の魅力が贅沢に満ちた、つむぎのようなエッセイ集だ。
もうかなり古いものなのに、それを感じさせない。
特に著者の作品が好きで、読んできた私にとっては、そこここに
知っている言葉が登場すると嬉しくて、うなずきながら読んでいる。
どれかひとつ、と言われても困ってしまうくらい秀作ぞろいであるが、
中でも好きなのは、「宇野さんの目」。
宇野千代さんとの対談がかない、大先輩に緊張しながらも喜び勇んの著者と、
優しくもてなしつつも真実を見通す宇野さんのエピソードだ。
「宝鏡寺の人形」「宮内庁取材」など、実際に体験しなければわからない
話も多々あって興味深い。
何度も何度も読んで、それでもやっぱり手に取りやすいところに常備
してある一冊だ。