息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

やかまし村の子どもたち

2012-01-14 10:30:23 | 著者名 ら行
アストリッド・リンドグレーン 著

このシリーズ、子どもの頃読んだという人は多そうだ。
スウェーデンの美しい自然の中、たった3軒の家とその子どもたちの
生活を描き出す。

原作を読んだときは、同じ年頃の子どもたちがまるできょうだいのように
過ごしていることや、時として破天荒とも思えるようないたずらをして
のびのびと暮らしていることにとても魅力を感じた。

今回大人の目線で読み返してみたら、うわぁ~と若干ひきました。
少なくとも大人の平和な暮らしは全く守られそうにない。
やかまし村とはよく言ったものだわ、すごくうるさいぞきっと。

しかし、子どもがたくさんいた時代ってこんなものだったのだな。
思い起こせば実家の近所だって、人口のわりに子どもは多かった。
むしろ子どもがいない家が少なかったのだ。
あっちにもこっちにも同じ年とかひとつ違いとかの子どもがいて、
そのきょうだいがいた。で、すべての年齢を網羅するわけね。

実はこれ映画がすごくいい。
それぞれがとてもかわいらしく美しい3軒の家。
個性あふれる元気いっぱいの子どもたち。
そして移り変わる四季の風景。
スウェーデンへの憧れをかきたてる魅力的な映像だ。

かけがえのない子ども時代をこんなふうに過ごせたら、その後の人生も
きっとその宝物を抱えて生きていけるだろう。