木皿 泉著
7年前に25歳で死んでしまった一樹の妻テツコは、今も一樹の父ギフとともに暮らしている。古い日本家屋で営まれるゆっくりとした暮らしの時間は、特に伝統的というわけでもなければ、特別なことが起こるわけでもない。二人は毎日働き、帰ってくる。食事は一緒のときもあり、別のときもある。テツコには恋人もいる。ごく普通の暮らしなのだが、すごくあたたかい。なんだかんだいいながら、根っこが真面目でやさしい人たち。少しずつ時のが流れのなかで、一樹の死を受け止めていく。すんなり読めて、しっくりなじむ。私の心にすうっと収まる一冊だった。
これってドラマ化されてたのね。配役的になかなか面白そうだ。好きな本が映像化されると微妙な気持ちになることが多いのだが、これはちょっと見てみたいかも。ライトな雰囲気だからかな。
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