息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

女いっぴき猫ふたり

2012-01-06 10:55:09 | 著者名 あ行
伊藤理佐 著

あの『やっちまったよ一戸建て!!』の作者のゆるゆるエッセイマンガ。

のんびり深く考えずに読めるものを求めて買ったら大当たり。
でも一戸建てよりテーマがないぶんディープな理佐ワールドである。

登場人物は限りなく少なく、あとはほどほどに動物、主に猫。
人間関係で記憶に残るものとしては、甥っ子の誕生により、
著者が実家のスターの座を追い落とされるニュースであるが
まあどこにでもある微笑ましいエピソードである。

あとは何とか片づけたいと本棚を作ってみたり、←311万!
よその猫に浮気をして男心を察してみたり、←何かを感じた猫にすねられる!
編集者の追及を何とか逃れようと工夫してみたり。←猫に居留守をばらされる!
ありがちなのに結構面白がってしまった。

生き物相手の話が多いので、うんちもゲロも日常茶飯事。
猫の毛は絶えず室内を舞い、持ち物や着るものに付着する。
まったくなあ。子どもが小さい時を思い出すなあ。

っと思ったら、著者は一戸建てののち結婚、41歳で女の子が生まれている。
そしてそれと前後して“猫ふたり”は天寿をまっとうした。
今は拾わず、もらわず。猫なし暮らし。
そのわけは娘が必ず拾ってくることを夫婦で予想しているから。
1歳の娘を前に「小学1年生くらいかな?」「雨の日だよね?」と
決定事項のように語り合うのがおかしい。夫さんは犬でもいいらしい。
夫さんは漫画家の吉田戦車氏。そういえばかわうそ好きだったわ。

そしてあの一戸建ては、現在住んでいない。
あのこだわりはいずこに?
まあ、乳幼児がいれば確実に死亡事故が起こりそうな家ではあったが。
そもそも「一人用」であるから、二人暮らしの時点できついとは思ったが。
でもあそこまで自分仕様だと売るにも貸すにも大変そうだ。
余計なお世話ですが。