北川歩実 著
幼児教育、とくに早期教育を語るのはとても難しい。
何しろ結果が出るのが、早くて10数年後。
そして、その教育を行う段階で、本人の意思を確認するのは難しい。
決定権を握る親は未熟で流されやすく、そしてわが子がかわいい。
つまり、そこにきちんとした裏付けがなくても簡単に“はまる”。
ある意味その究極の姿ともいえる「金のゆりかご」とは、
徹底的に天才を育てることのみに目的を絞った、先進の機器。
それを使い、天才育成のPRをしている幼児教育センターをめぐる物語。
天才と、そこから落ちこぼれた元天才。
賢いということはひとつの能力であり、財産でもあるけれど、
それに徹底的に特化することが人間にとってどう作用するのか。
莫大な財産と隠さなければいけない秘密を巡り、脅迫や殺人、失踪までも
起こってしまう。
親にとって子どもとは何か?どこまで決定権があるのか?
そして何に対して愛しいと思うのか?
謎解きの過程で、主人公・野上はとことん追求される。
発達心理学や幼児教育に関心があれば、文句なしに面白い。
そうでなくても、単にミステリとしても十分に楽しめる。
しっかりとした構成・個性的なキャラクターなど、読み応え抜群だ。
幼児教育、とくに早期教育を語るのはとても難しい。
何しろ結果が出るのが、早くて10数年後。
そして、その教育を行う段階で、本人の意思を確認するのは難しい。
決定権を握る親は未熟で流されやすく、そしてわが子がかわいい。
つまり、そこにきちんとした裏付けがなくても簡単に“はまる”。
ある意味その究極の姿ともいえる「金のゆりかご」とは、
徹底的に天才を育てることのみに目的を絞った、先進の機器。
それを使い、天才育成のPRをしている幼児教育センターをめぐる物語。
天才と、そこから落ちこぼれた元天才。
賢いということはひとつの能力であり、財産でもあるけれど、
それに徹底的に特化することが人間にとってどう作用するのか。
莫大な財産と隠さなければいけない秘密を巡り、脅迫や殺人、失踪までも
起こってしまう。
親にとって子どもとは何か?どこまで決定権があるのか?
そして何に対して愛しいと思うのか?
謎解きの過程で、主人公・野上はとことん追求される。
発達心理学や幼児教育に関心があれば、文句なしに面白い。
そうでなくても、単にミステリとしても十分に楽しめる。
しっかりとした構成・個性的なキャラクターなど、読み応え抜群だ。