本が好きで毎日読むから、頭の整理も兼ねて始めたこのブログ。
毎日更新することにしてはや3年が過ぎました。
あやふやだったタイトルとか、ごちゃごちゃになっていたストーリーとかの
棚卸や再読の機会になり、とても楽しかったのだけれど、そろそろもっと
じっくり本と向き合いたい欲が出てきました。
なので、毎日更新は本日までとします。
これからはじっくり時間をかけて読んだり、頭の中で熟成したりして
書きたいことがある日のみアップということにします。
まあ、見ている人なんかいない気もするが、一応。
そして連勤最後はこの作品。
シャミッソー 著
これは友人の子ども達にせがまれて作った話が膨らんで生まれたらしい。
確かに夢があり、不思議な魅力がある。なんと100年も前に書かれているのにだ。
貧しいペーター・シュレミールが職を紹介してもらおうと訪ねた家では
おりしもパーティが開かれていた。
彼はそこで誰にも見えない、そしてマントからなんでも取り出せる
不思議な男と出会う。
マントの男は尽きない金が出てくる「幸運の金袋」と引換えに、ペーターの
影を欲しがった。承知するとくるくると影をまるめて持ち去ってしまう。
確かにペーターは暮らしに困らなくなった。その一方で影がないことを
気にし、月にすら怯える日々を送ることになった。
せっかくできた恋人にも影がないことがバレて去られてしまう。
なんとか影をとりもどそうと、マントの男を探すペーター。
ようやく再会した男は影を返すから、死後の魂をくれるよう要求した。
ペーターは男が悪魔であることを知り、それを拒絶する。
「幸運の金袋」も手放し、また貧しさのどん底に落ちるペーター。
いよいよ靴すらだめになり、なけなしの金で買った靴はなんと「七里靴」という
一歩で七里を走る魔法の靴だった。ペーターはこの靴を使って世界を
飛び回り、自然研究家となった。
ってよくわからないハッピーエンドは子ども向けだったから?
それにして影をやりとりするという発想自体はどこかで見た気もするが、
いざ渡すとき、影がくるくるっと丸められて持ち去られるなんて、
ほんとにありそうで面白い。この秀逸な場面、まるで実際に見たことが
あるような気がする。
影なんてなくても困らないような気もするのだが、真夏の昼下がりに
足元にくっきり落ちる影、秋の夕暮れどきに長く伸びる影、そして満月の夜、
意外なほどにはっきりと浮かび上がる影、などなど、影の記憶は多い。
どんなときに、自分が影をもたないことに怯えるだろう、と思うと
それはあまりにも多く、生きた心地がしなさそうだ。
毎日更新することにしてはや3年が過ぎました。
あやふやだったタイトルとか、ごちゃごちゃになっていたストーリーとかの
棚卸や再読の機会になり、とても楽しかったのだけれど、そろそろもっと
じっくり本と向き合いたい欲が出てきました。
なので、毎日更新は本日までとします。
これからはじっくり時間をかけて読んだり、頭の中で熟成したりして
書きたいことがある日のみアップということにします。
まあ、見ている人なんかいない気もするが、一応。
そして連勤最後はこの作品。
シャミッソー 著
これは友人の子ども達にせがまれて作った話が膨らんで生まれたらしい。
確かに夢があり、不思議な魅力がある。なんと100年も前に書かれているのにだ。
貧しいペーター・シュレミールが職を紹介してもらおうと訪ねた家では
おりしもパーティが開かれていた。
彼はそこで誰にも見えない、そしてマントからなんでも取り出せる
不思議な男と出会う。
マントの男は尽きない金が出てくる「幸運の金袋」と引換えに、ペーターの
影を欲しがった。承知するとくるくると影をまるめて持ち去ってしまう。
確かにペーターは暮らしに困らなくなった。その一方で影がないことを
気にし、月にすら怯える日々を送ることになった。
せっかくできた恋人にも影がないことがバレて去られてしまう。
なんとか影をとりもどそうと、マントの男を探すペーター。
ようやく再会した男は影を返すから、死後の魂をくれるよう要求した。
ペーターは男が悪魔であることを知り、それを拒絶する。
「幸運の金袋」も手放し、また貧しさのどん底に落ちるペーター。
いよいよ靴すらだめになり、なけなしの金で買った靴はなんと「七里靴」という
一歩で七里を走る魔法の靴だった。ペーターはこの靴を使って世界を
飛び回り、自然研究家となった。
ってよくわからないハッピーエンドは子ども向けだったから?
それにして影をやりとりするという発想自体はどこかで見た気もするが、
いざ渡すとき、影がくるくるっと丸められて持ち去られるなんて、
ほんとにありそうで面白い。この秀逸な場面、まるで実際に見たことが
あるような気がする。
影なんてなくても困らないような気もするのだが、真夏の昼下がりに
足元にくっきり落ちる影、秋の夕暮れどきに長く伸びる影、そして満月の夜、
意外なほどにはっきりと浮かび上がる影、などなど、影の記憶は多い。
どんなときに、自分が影をもたないことに怯えるだろう、と思うと
それはあまりにも多く、生きた心地がしなさそうだ。