miyabuの雑記帳

ボケ老人の無責任なお話

悪夢の国道439

2017-12-29 | Weblog
昭和59年50歳の節目を迎えるにあたり、中学時代の同窓会の幹事役を頼まれ、各地に散らばっている人達を調べ上げ、正月2日に母校の地(高知県黒潮町)に集合することになりました。12月31日早朝、淡路島から徳島へのコースを選び江南市の自宅を出発、徳島からは国道439号で山越えをして、国道32号に入るのが近道のように感じたので、山越えに多少懸念もありましたが、国道だからそう酷くはないだろうと判断し決行しました。

この国道439号は1700m~2000mの山々を通過する国道で、剣山国定公園になっています。山道に入ってから一台の車も見かけなくなり、アスファルト舗装も途切れました。ガタガタ道に落石がごろごろ、これは危ない引き返そうと決断しましたが、道幅も狭くなり引き返すにもUターン出来るところまで進むほかなく進んでいるうちに、ワイパーで激しく打ち払わなければならない程の雪になりました。一方通行の表示は何処にもなかったが、車のすれ違いもできない国道が存在していたのです。

私は極限の状態になると、腹を括るのが早い方です、ここで命を落とすのも運命だと、運命論を持ち出して自己納得させてしまいます。雪はだんだん深くなって車を止めたら、動かすことが出来ないに違いありません、峻険な雪の山道を一時間数十分、普通タイヤで踏破し峠のトンネルについたときは神仏の導きを感じ、山の神に深く低頭しました。あれから34年が経ちましたが、徳島の剣山が悪夢となって現れる時があります。

トンネルの先は大きなスキー場がありました、沢山の車の轍の跡に乗り危険な場面もなく国道32号線に入ることが出来ました。国道32号線は高知市内で56号線に替ります、56号線は窪川で四万十川沿いに下る381号線と、海岸沿いに下る56号線に分かれますが、56号線の下りきったところが黒潮町です、56号線は黒潮町から西に向かって中村市(四万十市)が終点になります。また381号線も四万十川と一緒に中村市が終点になります。四万十川はここで太平洋に流れ込みます。

これを掲載するにあたりドライブマップで国道439号を確認したら冬季は通行止めになっていました。機会を作り夏場もう一度439号をドライブをして、道路状況がどの程度改善されているのか確認したいと思っていますが、もし事故でも起こしたら、84歳老人の無謀運転などと新聞種になるのを恐れ決断が鈍るこの頃です。