撮れたて箕面ブログ

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民間企業派遣職員からのメッセージ

2024年03月27日 | 民間から学ぶ

撮れたて箕面ブログをご覧の皆様、こんにちは。
2023年4月1日から1年間、一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会(以下、全施協)に出向しておりました大平と申します。

出向先である全施協は、全国24場のボートレース場と、全国83か所のボートレースチケットショップ(場外舟券発売場)の開催・運営を行う施行者に関する業務を行っている団体です。
箕面市もその施行者の一つであり、私は2020年からの3年間、ボートレース事業局に所属し、ボートレース住之江の施行者として勤務していました。
そんな一施行者職員であった私が、全国の施行者と関わりながら行った業務や感じたことをご紹介したいと思います。

全施協のオフィスは、東京都港区六本木に所在する「BOATRACE六本木」というビルの中にあります。
BOATRACE六本木は2019年12月に竣工された施設で、ボートレース業界の様々な団体が結集し、スピーディーな意思決定を行うことができる施設として誕生しました。
また。2023年11月には別館であるBOATRACE六本木ANNEXが誕生し、ボートレース業界がより団結して業務を遂行できるようになりました。

 


(手前がANNEX、奥に見えるのがBOATRACE六本木ビルです)

 

全施協で働く中で、市役所との大きな違いを感じたことのひとつが、ペーパーレス化が進んでいることです。
市役所では打ち合わせや会議の資料は紙に印刷して用意していましたが、全施協では資料は事前にメールで送付し、会議にはそれぞれがパソコンを持参するか、タブレットを配布してみてもらうことがほとんどでした。
またノートパソコンに加えて、タブレットが各職員に1台貸与されるため、会議資料をタブレットで確認しつつパソコンでメモを取ることができる等、ペーパーレス化が推進されています。
ペーパーレス化することで印刷ミス等の無駄をなくすほか、打ち合わせ中にリアルタイムで資料のデータを編集することができ、業務の効率化にもつながっていました。

 


(パソコン、モニター、タブレットを駆使して業務にあたります)

 

続いて、私が全施協で携わらせていただいた業務の一部を紹介します。

〈防犯カメラ設置運用ガイドラインの作成〉

ボートレースは「モーターボート競走法」をはじめとする法律に基づいて開催、運営されています。その中で、施行者は競走場の秩序維持や公正安全の確保に努めることが明文化されています。
防犯カメラは犯罪の抑止に大きな役割を果たすものであり、箕面市でも全ての市立小中学校の通学路に750台の防犯カメラを設置しています。そのような縁もあり、私はボートレース場の特徴に合わせた防犯カメラ設置運用ガイドラインの作成を担当しました。
作成にあたっては、防犯カメラの映像は個人情報に該当するため、関係法令を整理し、施行者が個人情報を取り扱う上で注意すべき点をまとめました。また、ボートレース場はそれぞれ規模や構造が違っており、防犯カメラの設置箇所について統一的な基準を示すことが困難であることが課題でした。この課題を解決するために同じ課の先輩方のサポートを受けたり、防犯カメラの設置実績のある事業者に監修を依頼したりして、すべての競走場に対応したガイドラインを完成させることができました。このような全国の施行者に向けて一定の基準を示すような業務は、中央団体ならではの貴重な経験となりました。

〈選手への個人別スタート無事故手当制度の新設〉

ボートレースでは「フライングスタート方式」という、独特のスタート方法が採用されています。陸上競技や競馬のように合図に合わせて一斉にスタートするのではなく、各レーサーがタイミングを計って、大時計が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過するというものです。このとき、大時計が0秒を指すより少しでも早くラインを超えてしまった場合はフライング、1秒を過ぎてラインを通過した場合は出遅れとなり、フライングと出遅れをあわせて「スタート事故」と呼びます。スタート事故が起きると、事故を起こした選手に関する舟券の購入金額は返還され、売上は減少してしまいます。また、選手は一定期間レースに出場することができない等の罰則が科されることとなります。
そこで、スタート事故防止の啓発を目的とした制度として、一定の条件のもとスタート事故を起こさなかった選手に対して手当を支給する「個人別スタート事故無事故手当制度」が新設されました。過去にも同様の制度があったものの、支給条件が開催中すべての選手がスタート無事故であることだったため、連帯責任の側面が強くありました。新制度では個人の成績が対象となるため、スタート事故の少ない選手が報われることとなりました。
これまでは施行者として出来上がった制度を受け取る側でしたが、全施協では関係団体との調整や、施行者や選手への周知方法の検討といった制度設計の過程に携わることができ、どのようにボートレース業界の意思決定がなされているかを肌で感じることができました。

 


(スタートタイミングを司る大時計は近くで見るとかなり大きいです)

 

最後に1年間の出向の経験で感じたことを書き残したいと思います。

この1年間の出向を通して「自分の世界の広がり」を非常に強く感じることができました。全国24場のうちの一つの職員であった私は、箕面市、そしてボートレース住之江の中で完結する業務がほとんどでした。ボートレース事業局に配属されてすぐにコロナ禍となり、なかなか他のレース場に行く機会もなく、業務の特性上外部とのつながりが希薄であったこともあり、他の施行者や関係団体がどのようなことをしているのかはっきりと理解できていませんでした。全施協に来てからは、これまでつながりのなかったほかの施行者の方とお話しする機会も多く、また、ほとんどのボートレース場に伺い、この目で売上向上施策やファンサービスの取り組みを視察することができました。それぞれの関係団体についても、具体的にどのような業務をどのようなプロセスを経て実施しているのかを知ることができたほか、ボートレース業界のために多くの人が日々働いていることが分かりました。
このように出向期間中にこれまで関わりのなかった方々との出会いを通じて、新しい知識に触れることができました。自分の勉強不足を痛感することもありましたが、それ以上にこれまで知らなかったことを学ぶ楽しさや、学んだことが体系的に理解できたときの達成感を感じることができました。今後は、どんな環境であっても、自分から世界を広げていくことで新たな知識を獲得し、自分を成長させることで、箕面市の発展に貢献してきたいと思います。

 


(ボートレース江戸川にて記念撮影)

 

最後になりますが、未熟であった私を温かく受け入れ、様々な経験をさせていただいた全施協の皆様にはとても感謝しております。1年間は本当にあっという間でしたが、とても充実した1年を過ごすことができました。全施協の皆様と出会えたことは私の大きな財産となりました。ボートレース業界の仲間として今後ともよろしくお願いいたします。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

 

<大平さんありがとうございました。全施協で学んだことを箕面市でも生かしてくださいね。

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