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撮れたて箕面ブログ

箕面市公式ブログ!北大阪から全国へ発信中!箕面広報室職員などが取材した市内の出来事、イベント情報などを紹介

箕面市の新しいイギリスのCIRです

2025年08月14日 | 国際交流員から

初めまして!

アルフィーと申します。イギリス出身です。イングランドの中央部にあるバーミンガム市で生まれ育ちました。2025年8月から、JETプログラムで、箕面市の国際交流員(CIR)として働くことを大変嬉しく思っています!主に、箕面市の国際交流の促進と強化を支援する役割を務めます。具体的には、今年30周年を迎えたニュージーランドのハット市との国際協力都市関係を支援する業務も含まれます!

小さい頃から、他の文化や言語に強く興味をもってきました。その中でも日本は、日本の映画、ビデオゲーム、テクノロジー、料理などが世界中で人気を博しており、イギリスでも例外ではありません。大学で日本学を専攻した私は、神戸大学での交換留学の機会を得ることができました。卒業後は、日本と中国で英会話の先生として生活し、イギリスで企業や団体と協力して、母国で日本の文化やビジネスを促進する活動に携わってきました。イギリスと日本は長い歴史と豊かな交流関係があると思っていて、この絆を深めるお手伝いをすることが私の長年の夢です! 

ハイキング、旅行、そして日本の探検が大好きな私にとって、箕面はまさに理想の街です。都市と自然の景観が絶妙に調和し、私の大好きな日本の地域の関西の真ん中に位置しています!ここに来て間もないですが街の素晴らしいコミュニティから温かい歓迎を受け、すでに箕面が第二の故郷になっていると感じています!日本一の秋の景色から、美味しいクラフトビールまで、この街の魅力のすべてを体験するのが楽しみです!

箕面の多くの観光スポットを散策している私を見かけるかもしれませんので、ぜひ声をかけてください!お会いできるのを楽しみにしています!

 

 

 

 

箕面へようこそモミー!


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メキシコのアイスクリームについて話しましょう。

2025年07月14日 | 国際交流員から

クエルナバカ市にはリラックスできる場所がいっぱいあります。メキシコでは暑い季節にアイスクリームを食べながら通りを歩くのが一般的です。
ネサワルコヨトル通り、クエルナバカ市(提供:oem.com.mx)

 

Te invito un helado.(「テ インビト ウン エラド」日本語:アイスをおごるよ。)

YESなら→ En serio? gracias! qué amable.(「エン セリオ? グラシアス! ケ アマブレ」日本語:本当?ありがとう!やさしいね。)

NOなら→ Son un montón de calorías, así que paso(「ソン ウン モントン デ カロリアス、 アシ ケ パソ」日本語:カロリーが高いから遠慮しておくね。)

 ¡Hola! (スペイン語の挨拶)
 国籍:メキシコ(México)
 氏名:オーランド(Orlando Zamora)
 職業:国際交流員
 趣味:水泳、習字、登山、ファッション

天候の関係で、7月と8月は特に暑さが厳しい時期であることは間違いないですが少し日焼けして涼みに出かけるには最高の時期だと思います。夜の箕面大滝を訪ねたり、夕べに公園を散歩したり祭りや野外イベントに参加するのも楽しみです。ですが、水分補給と日差し対策は欠かせないです。また、個人的に、暑すぎるときにする大好きなことがひとつあります。それは、アイスクリームを食べることです。脂肪と砂糖の不健康な量はさておき、この暑い時期にアイスクリームを食べるのは理にかなっていると考えています。そこで、今回はメキシコでよく食べられているアイスクリームを紹介したいと思います。

ハラペーニョ・トウガラシのアイスクリーム(提供:theendlessmeal.com)

まずはメキシコのアイスクリームの起源についてお話しします。メキシコの古代文化では、ココア(チョコレート)とトウモロコシ粉から作られた冷たい飲み物が飲まれていました。興味深いことに、バニラは古代メキシコでも作物され、スパイスや香料として消費され始めました。また、古代メキシコでは、採れたての果物の果肉を冷やすために雪が使われていたという記録もあります。メキシコでアイスクリームの製造に初めて課税されたのは1602年のことで、当時は卵、牛乳、蜂蜜を混ぜた味が好まれたようです。その後、メキシコはイタリアの伝統的なジェラート製造技術を輸入し、伝統的な製法に取って代わりました。

 

左:氷と粗塩を使った古い技術のアイスクリーム製造法(提供:magazine.velasresorts.com.mx)
右:バニラの挿絵とナワトル語で書かれた説明文(提供:tischlibrary.tufts.edu)
 

それでは、アイスクリームの味について話しましょう。このブログでは、チョコミントやストロベリーなど、どこにでもある一般的なフレーバーとは別に、メキシコで現在食べられているアイスクリームの味についてお話したいと思います:

1.マメイ味:「マメイ」は楕円形で、中はオレンジ色の柔らかくクリーミーな果実です。非常に甘いですが、少し酸味もあります。

左:マメイの果実(提供:healthline.com)
右:マメイのアイスクリーム(提供:magazinegalerias.com)

2.ピタヤ味:「ピタヤ」と呼ばれる非常に甘い果実を実らせるサボテンの一種があります(Stenocereus thurberiの実)。深紅の品種が最も人気があります。この果実の食感は非常に軽く、スイカによく似ていますが、味はメロンとジャスミンを混ぜたような風味だと感じます。ピタヤは保存が非常に難しいため、夏の少し前に収穫してすぐに売ります。写真で見ると、果物そのものが丸く鮮やかで、アイスクリームみたいだと思いませんか?

左:ピタヤの果実(提供:oem.com.mx)
右:ピタヤのアイスクリーム(提供:deliriosdecocina.com)

3.ライム味:ライムのアイスリームやアイスキャンディーは、その爽やかでやや苦味と酸味のある味から、暑い季節に最も食べられるものです。時々わざと苦くしてあるものもあります。ライムは手頃な値段で手に入るので、アイスキャンディーを家庭で作ることができます。

左:ライムのアイスクリーム(提供:cocinadelirante.com)
右:ライムのアイスキャンディー(提供:freepik.es)

4.チーズ味:チーズアイスクリームは、削ったチーズや角切りチーズなどさまざまな種類のチーズを使うのが特徴で、アイスクリームに少し塩味を与えます。塩辛くなりすぎないように、チーズのすりおろしは少しだけ入れたら十分です。どんな種類のチーズでも使えます。

左:削りチーズ入りアイスクリーム(提供:basso-sa.com.ar)
右:角切りチーズ入りアイスクリーム(提供:cocinandoconcatman.com)

5.ナンチェ味:ナンチェというのは黄色い小さな果実で、少し甘酸っぱい味がします。未熟なナンチェ果実は酸味が強いです。小さいため、果実を得るには大量の果肉が必要です。暑さを和らげるためにナンチェを食べるのが一般的です。当然、アイスクリームにするのも理にかなっています。

左:ナンチェの果実(提供:mexicodesconocido.com.mx)
右:ナンチェのアイスクリーム(提供:pinterest.com)

このブログで紹介したアイスクリームの味のいくつかは日本でも食べられるので、見かけたらぜひ試してみてください。箕面の国際友好都市であるクエルナバカ市の中央広場には、アイスクリーム屋さんがたくさんあって魅力的だと思います。

そして、クエルナバカといえば、今年も10月にモレロス大学からの大学生を迎え、箕面市に3週間滞在し、日本語や日本での生活を学んでもらいます。

箕面市HP:モレロス大学箕面研修生受入ホストファミリー募集/箕面市

箕面市のホームページでホストファミリーの募集が掲載されているので、ぜひご覧ください。そして、10月にメキシコの大学生を見かけたら「オラ!」と声をかけてね!

<暑いですわ… けど、唐辛子のアイスクリームは食べられへんモミ~

 

 

 


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ニュージーランドへ帰国する国際交流員から箕面市への感謝状

2025年06月30日 | 国際交流員から

ゆずるくんとの思い出

Kia ora! (マオリ語の挨拶)
国籍:ニュージーランド(NZ、アオテアロア)
氏名:トレース
職業:箕面市国際交流員
趣味:イラスト、アニメ、ビンテージ服

 皆さま、こんにちは!Manawatia a Matariki!
(マオリ語:マタリキおめでとうございます!)

6月はマオリの新年である「マタリキ」を迎える月となります(詳しくは去年のブログ)。グレゴリオ暦では年の真ん中ですが、マオリ暦の始まりであるマタリキを祝うと新たなスタートを迎える気分になれます。

そんな新たなスタートの話ですが、タイトルのとおり、私は7月末に退職しNZに帰国することになりました。2021年11月から約4年暮らしていたこの箕面市から離れるのがとてもさみしいですが、悔いがないように残りの時間を楽しんでいきます!

それでは最後のブログとして、箕面市で過ごした時間について振り返りたいと思います。箕面市の国際交流員として翻訳等の業務もありましたが、国際交流や姉妹都市関係の活動をまとめて紹介したいです。

箕面市での活動のあゆみ

2022年
来日直後は新型コロナウイルスによって交流活動がほとんど休止になっていましたが、少しずつ交流が復活し、箕面市内で色んな活動ができました。特に記憶に残っているのが、12月に箕面市国際交流協会のコムカフェにてNZ料理を作ったことと、メイプルホールでタッキーFMの「みのおたんらじお」に出演したことです!

コムカフェで作ったNZ料理:ミンチチーズパイ、クマラ(さつまいも)サラダとフェイジョア(果物)のデザート

2023年
2023年の中で大きな事業だったのは、10月の「箕面市・クエルナバカ市国際友好都市提携20周年記念イベントフィエスタメヒカーナ箕面」でした!国際交流員としてメキシコのクエルナバカ市の記念事業に関わっていました。NZであまり触れたことがなかったメキシコの文化を体験してとても興味がわいたので、今後是非メキシコへ行ってみたいと思いました。
8月に翌年の箕面市のカレンダーの撮影にも参加できて、箕面市での生活の中でお気に入りのこの一枚を撮れました。

2024年
ハット市からの来客の受け入れ等、ますます姉妹都市との活動が増えてきました。箕面市内では「アートフェス@箕面船場ひろば」のイベント等にてNZとメキシコをテーマにしたクラフトワークショップを開催しました。
10月の箕面まつりでは「おそらく今回で最後だ」と覚悟していたので、盆踊りでのダンシング・ヒーローを思いっきり踊りました。

アートフェスでNZの伝統舞踊に使われている「ポイ」を作るワークショップを行いました。是非みなさんも作って踊ってみてください!

2025年
ニュージーランドのハット市との国際協力都市30周年記念を迎えるにあたり、ハット市と色んな交流ができて、今後の交流も進められるような関係が深まりました。色々忙しかったですが、箕面市で30周年記念事業に力を入れられて本当に良かったです。1月に「フィリアエタンガタ」の訪問を受け入れて、2月にハット市へ訪問し、5月にニュージーランドフェアと記念式典を開催することができました。

ニュージーランドフェアはちょっぴり雨でしたが、マオリパフォーマンスグループの「ナ・ハゥ・エ・ファ」が素晴らしい伝統舞踊を披露し、最後にステージへ誘ってくれて皆でマオリの歌を歌いました!

箕面市での暮らし

自分が住んでいるまちとより繋がりたいなら、市内の色んなお店へ行ってみるのが大事だと思っていますので、箕面市の色んなカフェや居酒屋へ行きました。ときには一部のお店の中で英会話やもちつきなどのイベントがあったり、地域の人々と繋がる機会にもなれました。NZに帰ってからも自分の住むまちで色んなお店をまわってみたいです。
また、箕面市といえば滝道が有名ですが、意外と行ったことがない・行ったことが少ない市民がいると思います。湿気は苦手ですが、夏の滝道は意外と涼しくて、なるべく歩くようにしました。季節の変化とともに景色が変わったり、行くたびにさまざまな種類の動物を見ることができて良かったです。

箕面市で出会った色んな動物

これからの予定

NZに帰国したらどうするか、正直まだ決めていませんが、なんらかの形でNZ側で箕面市との姉妹都市活動を続けていきたいです!NZ生活は4年ぶりなので、NZでしかできないことをいろいろやってみたいです。
首都のウェリントンにある日本大使館では色んなイベントや日本語を話す機会がありますので、日本語を忘れはしません。また、ハット市で2年に一回開催する日本文化イベント「ハットジャパンデイ」が今年の11月9日に開催する予定ですので、そこにも参加しようと思っています。
これからの大きな目標はマオリ語を勉強することです。儀式として、NZではマオリ語で挨拶することが多いですが、実は国民の約4パーセントしかマオリ語を話せないのでほとんどの人がその挨拶の内容が分かりません。今年のハット市との30周年記念式典のイベントでもマオリ語の挨拶があり、私が直接マオリ語から日本語に通訳できるようになりたい、NZ文化をより理解するには必要だと感じ、勉強する覚悟を決めました。皆さまをNZでマオリ語で歓迎できるように頑張ります!
他に、イラスト等の趣味にもっと力を入れたい、猫を飼いたい、NZでの国内旅行をしたい、などの目標があります。

箕面市で撮った四季のベストショット

箕面市で過ごした時間のおかげで、より日本語で会話ができるようになって、色んな人と交流し経験を分かち合って世界観を広げ、大切な友情関係ができました。箕面市では、仕事でも日常生活の中でも色んな方々と話し合ったりお世話になったり、そのおかげで箕面市生活を満喫できました。本当にありがとうございました。

今までの私のブログはこちらのページにまとめていますので、興味があればご覧下さい。
そして、これから国際交流員のオーランドさんと新しい国際交流員のブログが続きますので、「国際交流員から」で楽しみにしてください。
それでは、カ・キテ!(マオリ語で「またね!」)! 



帰国しても、モミジ~ヌとずっと友達モミ~ >

 


< モミジ~ヌもトレースのことを忘れないモミ~

 

箕面市では、5月1日から6月30日まで、統一キャンペーン「みんなでお祝いしよう!箕面市ハット市国際協力都市提携30周年!」を行っています。


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メキシコといえばミュージアムが多い

2025年05月28日 | 国際交流員から

メキシコシティにあるソウマヤ美術館は、30世紀以上にわたるラテンアメリカ美術の重要な個人コレクションを展示しています。

(提供:mexicorutamagica.mx)

 

¿Vamos al museo?(「バモス アル ムセオ?」日本語:一緒にミュージアムに行かない?)

YESなら→ ¡Vamos! (「バモス!」日本語:行こう!)

NOなら→ Mejor otro día(「メホル オトロ ディア」日本語:別の日がいいと思う)

 ¡Hola! (スペイン語の挨拶)
 国籍:メキシコ(México)
 氏名:オーランド(Orlando Zamora)
 職業:国際交流員
 趣味:水泳、習字、登山、ファッション

数週間前、箕面の山々をぐるっと回っていた時に、標高499mに位置する「天上ヶ岳」という場所を見つけました。役行者(えんのぎょうじゃ)が入寂した所と伝えられており、石碑と役行者の銅像があります。正直なところ、ちょっと不思議な雰囲気を感じました。突然、近くの木に登って騒ぐ猿たちに囲まれていることに気づき数キロ歩き続け、なんとか箕面ビジターセンターにたどり着きました。そこから家までは楽勝でした。

天上ヶ岳・役行者像

こもれびの森の地獄谷を横切り、箕面駅に向かって下りながら、私がいるこの箕面の場所には歴史があり、自然や芸術について興味深いことがたくさんあり、それは博物館や美術館にも勝る魅力があると思います。箕面には郷土資料館だけでなく、箕面公園昆虫館や萱野三平記念館もあります。箕面の国際友好都市メキシコのクエルナバカ市ではこのようなミュージアムの関連した施設がいくつあると思いますか?なんと14ものミュージアムがあるのです。すごいでしょう。

メキシコの公的機関によるとメキシコ全土には1,250以上の博物館や美術館があります。誰もが訪れるべき博物館のひとつが、首都メキシコシティにあって非常に多くの展示室がある、「メキシコ国立人類学博物館」であることは間違いないです。博物館機能だけでなく、レクリエーションとエンターテイメントの場所でもあります。

 

人類学博物館に展示されているこの柱は、世界軸を表しています。(提供:holatulum.com)

メキシコのすべての遺跡や歴史的な場所自体が博物館であることは言うまでもないですが(日本のお城のように)、メキシコには他にも、芸術的・文化的価値の両面で特筆すべき博物館や美術館がたくさんあります。これらの場所は、メキシコの歴史、文化、芸術を学ぶ上で重要だと思います。

メキシコシティにあるベジャス・アルテス宮殿には多機能な建物であるため、さまざまなステージや芸術的なスペースがあります。(提供:cntraveler.com)

さて、このブログでは、クエルナバカ市にある代表的な4つの美術館、すなわち、1. シケイロスのワークショップ、2. ロバート ブレイディ博物館、3. モレロス州現代美術館、4. モレロス州民族博物館についてお話ししましょう。この4つの博物館・美術館を巡れば、クエルナバカ市の特徴を知ることができるのではないでしょうか。

 

1. La Tallera de Siqueiros(シケイロスのワークショップ)

メキシコで最も有名な画家の一人であるダビッド アルファロ シケイロス氏がこの建物を建てたのは、彼の言葉を借りれば、「数年前から抱いていたアイデアを現実にする、つまり、新しい絵画技法、素材、幾何学的側面、視点などをテストできる本物の壁画工房を作るため」でした。

メキシコの有名な壁画家ディエゴ リベラ氏と並んで、シケイロス氏も名高い壁画家でした。(提供:arquine.com)

 

2. Museo Robert Brady (ロバート ブレイディ博物館)

この美術館は、美術品コレクターのペギー グッゲンハイム氏の友人でメキシコ在住のアメリカ人美術品コレクター、ロバート ブレイディ氏が生前に収集した約1,300点の個人コレクションが展示されています。

この美術館のコレクションには、メキシコだけでなく世界中の作品も含まれています。(提供:expedia.co.uk)

 

3. Museo Morelense de Arte Contemporáneo  (モレロス州現代美術館)

この美術館は、9,000平方メートルを超える複合施設に配置された現代美術作品のコレクションを展示しています。展示スペース、近現代美術専門の図書館、オープン・フォーラム、コンサート施設もあります。

重要な現代美術家であるフアン ソリアーノ氏の作品が展示されています。(提供:jsa.com.mx)

 

4. Museo Regional de los Pueblos de Morelos (モレロス州民族博物館)

いわゆる「コルテス宮殿」の建設は1526年に始まり、現存するメキシコ最古の建築物のひとつとなりました。この建物は、スペイン統治時代以前のピラミッド跡に建てられました。現在は、モレロス州の民族の多様性を示す博物館となっています。

これら4つの美術館に共通しているのは、唯一無二の作品が展示されており、クエルナバカ市の伝統的要素や精巧さが評価されています。この街は、産業というよりも、自然、伝統工芸に特化した街という特徴があると思います。そのため、近隣の賑やかなメキシコシティの住民にとっては、一番の観光名所となっています。時には美術館や博物館に圧倒されることもありますが、このブログをきっかけにメキシコのミュージアムについて興味を持っていただけたなら幸いです。

モミジーヌも美術館に行きたいモミ~


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70sニュージーランドへタイムスリップ

2025年04月21日 | 国際交流員から


1970年大阪万博のニュージーランドパンフレット(EXPO'70:4-QO-5)
 

Kia ora! (マオリ語の挨拶)
国籍:ニュージーランド(NZ、アオテアロア)
氏名:トレース
職業:箕面市国際交流員
趣味:イラスト、アニメ、ビンテージ服

皆さま、こんにちは!
If you could time-travel, which era would you want to go to?
(英語:もしタイムトラベルができたら、どの時代に行きたいですか?)

大阪で今年の大きな話題と言えば、大阪・関西万博の開催です。箕面市との姉妹都市国であるニュージーランド(NZ)とメキシコについて、とても残念ながら今回の万博では両方の国は参加していません。それでも、大阪に住んでいるNZ人として、日本に住みながらこのような大きなイベントに行けるチャンスができると嬉しいです。

そして、私にとって今年の最も大きな話題とは、箕面市とハット市の国際協力都市提携30周年と、それを記念して5月24日(土)に開催するNZフェアです!

【5月24日開催、NZに染まる1日!】箕面市ハット市国際協力都市提携30周年記念スペシャルイベント「ニュージーランドフェア」

NZフェアに向けて「どうやって日本で本格的なNZに近い空間を作れるか」を考えた結果、万博の各国のパビリオンも同じようなチャレンジに取り組んでいると気づきました。今回の万博にNZが参加していなくても、1970年には参加したので、そのパビリオンはどんな感じだったのか気になりました。そこで、今回のブログでは1970年へタイムスリップしましょう!

1970年のNZ館

提供:「This is Expo」National Film Unit 1971 Archives New Zealand - Te Rua Mahara o te Kawanatanga

1970年のNZ館について、アーカイブズ・ニュージーランド(NZの国立公文書館)より「This is Expo」「これが万博だ」(1971年)(Youtubeリンク)という動画が公開され、NZ館について私が調べた中で最も参考にできる文献でした。その動画ではNZ館、NZデイ、そして全体的に万博の1日の様子を取り上げています。動画の中の台詞で「一時期、大阪万博でNZ人口(当時280万人)の4分の1に相当する人々が来場していた。」と聞いてびっくりしました。

NZ館の外側について、NZ国旗にある南十字星をかたどったデザインになっていました。外側を一見したところ個人的に「NZらしい」とあまり感じませんでしたが、その中の部屋が目を引きました!

1970年のNZ館
1970年大阪万博のニュージーランドパンフレット(EXPO'70:4-QO-5)より

5棟に分かれていて、その中に三つの展示場とレストランがありました。最初の展示場では、NZ人をテーマにした写真が回転する円筒パネルが展示されていました。そして「森の中の小路」があり、無数のNZの在来種の植物を展示するアクリルパネルが天井から吊るされ、NZの独特な鳥のさえずりが流れていました。

「森の中の小路」
提供:Ref: EP/1969/5029-14A-F. Alexander Turnbull Library, Wellington, New Zealand. /records/56944159

NZ館で最も有名になったのは、3番目の展示場にあった300人収容の映画劇場での映画、「This is New Zealand・これがニュージーランドだ」(Youtubeリンク)でした。ナレーションなしの上映時間18分ですが、三つの画面に分けてNZの様々な光景が映っていて、NZらしさが詰まった映画でした。これもYoutubeで見られますので、興味がある方は是非!

提供:"This is New Zealand" , National Film Unit, 1970, Archives New Zealand CC BY 2.0

非常に若い国として、NZの文化的なアイデンティティはまだ形成の途中だったこともあり、万博でこんなに展示ができて誇りに思っています。現在だとネット時代になり、普通になっていることが55年前の1970年の人にとっては驚いたことが多かったと思います。今だと他国の文化について知りたかったらすぐネットで調べられ、多文化理解にとっては素晴らしいと思います。でも、1970年の万博が初めて他の国の文化と触れ合う機会だったら、そこで人々が感じた驚きを少し経験してみたい気持ちもあります。

私は1970年の万博の写真に写るレトロな雰囲気が好きで、まるで私が小さい頃にみたアニメの「宇宙家族ジェットソン」の世界のようです!

提供:「This is Expo」National Film Unit 1971 Archives New Zealand - Te Rua Mahara o te Kawanatanga

1970年のNZ館からインスピレーションをもらい、NZフェアを一生懸命NZらしい、楽しいイベントにしたい気持ちです!是非来てください。

他のブログに興味があれば、「国際交流員から」のボタンからご覧ください!
箕面市はNZとメキシコと姉妹都市関係があり、国際交流員の私とオーランドさんがそれぞれの国の文化を紹介しています。

それでは、カ・キテ!(マオリ語で「またね!」)!




< NZフェアが楽しみモミ~


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自分の特性、国の特性、世界の特性

2025年03月28日 | 国際交流員から

箕面では桜の花が咲き始めています

¿Vamos de viaje?(「バモス デ ビアヘ?」日本語:一緒に旅行に行かない?)

私の好きな冬の季節が終わってしまい、ゆっくりとした気温の上昇が始まっています。今年もきっと、記録的な暑さになるでしょう。それぞれの季節は、環境や社会、自分においても、新しい感覚と変化をもたらすと思います。そしてそれは個人や集団としても、私たちのアイデンティティの一部として刻まれるものになるかもしれません。そこで、アイデンティティとは何なのか?この難問に向き合うため、箕面市の国際交流員はまさにこのテーマで3月8日、「メキシコとニュージーランドの人にとってのアイデンティティ」と題した人権セミナーを開催しました。今回は土曜日に開催し、市民向けに焦点を当てたセミナーということで、とても充実した内容となりました。このブログでは、その感想を述べたいと思います。

 ¡Hola! (スペイン語の挨拶)
 国籍:メキシコ(México)
 氏名:オーランド(Orlando Zamora)
 職業:国際交流員
 趣味:水泳、習字、登山、ファッション

メキシコ在留邦人数 2019年~2023年(提供:mexi-town.com)

 今回のセミナーを開催するにあたり、母国メキシコについて調べたところ、メキシコシティに住む多くの日本人が、メキシコでの生活に適応していることを知り驚きました。スペイン語を話すこと、食べ物に慣れること、異なる価値観や習慣に適応することは、彼らにとって大きな挑戦だと思います。メキシコに住む日本人の数は1万人強ですが、日本人としてのアイデンティティを100%保持する人もいれば、自らを国際市民と考える人、メキシコにとどまりメキシコ国籍を取得して生活することを決める人もいるなどさまざまで、調べていて大変興味深かったです。では、アイデンティティが人によって異なるものである場合、どのように定義すればいいのでしょうか。

メキシコ・クエルナバカ市にある日本風の劇場「Sumiya」(提供:kayak.com)

セミナーでは、アイデンティティにはさまざまな意味があるが、一般的には、誰かを特徴づける要素の組み合わせであると説明しました。この特徴づけは、個人的なものから集団的なもの、国家的なもの、さらには世界的なものまで、さまざまなレベルがあります。例えば、「ドイツ語を母国語とする人」といえば、ドイツ人だけでなく、オーストリア、スイス、リヒテンシュタインの人などさまざまです。

食べ方、所作、反応、特定の場面での振る舞いなどはどうでしょうか。もしある人が完璧なスペイン語を話すとしたら、それはその人がメキシコやスペイン、ラテンアメリカで生まれ育ったことを意味するのでしょうか?もしその答えがNOなら、その人のアイデンティティの定義はより複雑になるかもしれません。また、アイデンティティは人生の中で変化し、状況に適応し続けるものだという考え方もセミナーで話しました。例えば、国レベルでは大まかには同じ特徴を国民は共有していますが、地域的なレベルに違いを向けると、その国のアイデンティティはより複雑になると思います。

 

アボカド寿司:日本とメキシコの典型的な国の味が一つの料理に合体しています。(提供:ameblo.jp)

箕面市が取り組んでいる国際交流は、日本文化を学ぶために箕面市に訪れる人々にとって、経験を豊かにし、アイデンティティをより充実したものにしてくれていると日々感じています。例えば毎年、国際友好都市のメキシコ・クエルナバカ市のモレロス大学箕面研修生や、クエルナバカ市からの市民訪問団を受け入れることによって、彼らの人生に新たな体験を吹き込んでいます。こういった箕面での経験は参加者一人ひとりの人生の一部となり、ここで経験したことをきっかけに、人生の目標を新たに設定することを決めた人も少なくないです。箕面で得た新たな経験や視点は、彼らに自分自身のアイデンティティをより広く認識させています。アイデンティティとは本質的に個人的なものであり、新しい経験によってそれを拡大し、豊かにし続けることができるのです。

1992年以来、箕面はメキシコの大学生や市民の訪問団を受け入れてきました。

2つの国(あるいは2人の人間)が互いに大きく異なっていても、共通点を見出すことは出来ますが、一方で大きな違いもあります。 相互理解と友好関係を深めるために、国際交流に携わる人たち自身が国と国とを繋ぐ架け橋となります。例えば、私たち二人の国際交流員がメキシコやニュージーランドについて行っている活動もその「架け橋」のひとつです。 その「架け橋」には、取り組むべき多くの疑問や課題もあります。例えば、異文化や考え方の違いがあるなかで二国の間で友好的な関係をどのように築き、誤解や勘違いを避けるべきでしょうか。言い換えれば、異文化の違いを横に置くのではなく、その違いこそが国際社会のアイデンティティを豊かにするということを認識し、国際的な視野を広げるということです。

私たち国際交流員は来年もきっと同じような興味深いテーマを見つけ、セミナーを開催すると思いますし、今からとても楽しみです。みなさんも来年ぜひご参加ください!

モミジーヌセミナーを開催したらいいモミ~


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ハット市との30周年記念事業がスタート!

2025年03月03日 | 国際交流員から
 

Kia ora! (マオリ語の挨拶)
国籍:ニュージーランド(NZ、アオテアロア)
氏名:トレース
職業:箕面市国際交流員
趣味:イラスト、アニメ、ビンテージ服

皆さま、こんにちは!
February is the shortest month of the year, so my blog is a little bit late, sorry!(英語:2月は一年に最も短い月なので、今月のブログが少し遅れていて、ごめんなさい!)

今年はいよいよ、箕面市とNZにあるハット市の国際協力都市提携が30周年を迎える年です!ちなみに、個人的な話ですが、私は姉妹都市提携の約一ヶ月後に生まれましたので、今年で30歳になります。30周年も30歳になることも両方、楽しみな気持ちでいっぱいです!
今年は始まったばかりですが、すでに色んな姉妹都市交流活動があるので、今回のブログで紹介します。

ハット市伝統工芸グループ「フィリア エ タンガタ」との文化交流

1月8日から11日まで、ハット市から「フィリア エ タンガタ」のグループが来日し、色んな文化交流活動ができました。グループの皆さまがNZの先住民のマオリであり、6週間にわたって、日本各地で日本とマオリの伝統的な工芸や芸術の交流を行いました。箕面市に来られた後は、さっそく工芸交流活動に入りました。

初日の8日に勝尾寺を訪れ、寺のシンボルの一つである勝ちダルマを伝統的なマオリ模様やマントでアレンジしました。長い交流期間の初めに成功を祈願する絶好の機会となり、今後そのだるまを勝尾寺で展示する予定です。

9日は、中央生涯学習センターの茶室にて、箕面市茶華道文化連盟による茶道体験と、箕面市ハット市友好クラブによる書道と着付け体験を行いました。

10日に郷土資料館を訪れた後、箕面市長を表敬訪問しました。

そして、最後に、11日に「マオリの伝統的なマント作りワークショップ」を開催し、グループのみなさんの指導のもと市民の参加者と一緒にマオリの伝統的な織り物の体験ができました。

短い間でしたが、箕面市で日本とマオリの文化交流ができて本当に嬉しかったです。
私自身も皆さまからの情熱をもらい、今後マオリの言語と工芸により力を入れたい気持ちになりました。

箕面市ハット市国際協力都市提携30周年記念訪問

続きまして、原田市長を始め、箕面市の訪問団が2月1日から7日までニュージーランドを訪れました。箕面市として公式の訪問団をハット市に派遣したのは約6年ぶりで、私が通訳として参加することができました。訪問の間、ハット市を視察し、姉妹都市関係を深めるとともに都市開発などについて学ぶこともでき、貴重な機会となりました。

ハット市が記念式典のセレモニーを開いていただいて、キャンベル バリー市長をはじめ、過去30年の間箕面市と関係を支えてきた約60名の参加者とお会いすることができました。個人的に、自分の故郷のNZにて大好きな日本との交流に触れることができて、そしてNZの魅力を訪問団のみなさんに紹介することができて、本当に感動しました(誇りに溢れていて、涙を抑えきれず・・)。

訪問団の一人が仰った「オンラインの画面越しではホンギ(マオリの伝統的な鼻と鼻の挨拶)ができない」のように、この経験を通じて、実際に現地へ行かなければできないことがあると、心から実感することができました。ハット市の皆さまの温かいマナーキタンガ(マオリ語で「おもてなし」)をもらい、今後の交流にもっと力を入れる決心がつきました!

訪問後、箕面市に戻って、「フィリア エ タンガタ」の皆さまから連絡が来ました!すでに6週間の交流を終えていて、帰国する前にもう一回箕面に行きたいと言われました。私がなによりみなさんと再会したくて、一緒に箕面大滝に行くことにしました。私も彼らもかなり疲れていましたが、滝道を歩きながらそれぞれの経験で成長したことなどについて語り合い、お互いにとっての良い締めくくりとなりました。

今後の大きな記念事業についてですが、5月24日(土曜日)に30周年記念イベントの「ニュージーランドフェア」を箕面キューズモールにて開催する予定です。詳細が決まり次第お知らせしますが、とりあえずご自身のカレンダーにメモして下さい!

他のブログに興味があれば、「国際交流員から」のボタンからご覧ください!
箕面市はNZとメキシコと姉妹都市関係があり、国際交流員の私とオーランドさんがそれぞれの国の文化を紹介しています。

それでは、カ・キテ!(マオリ語で「またね!」)!





< マオリの伝統料理は「ハンギ」、
  鼻と鼻の挨拶は「ホンギ」モミ~


 
箕面市では、2月1日から3月31日まで、統一キャンペーン「今すぐ自治会に加入してください!自治会を結成してください!」を行っています


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メキシコの新年の伝統

2025年01月23日 | 国際交流員から

グラスに12粒のブドウを入れ、それぞれのブドウに新年の願いを込める。(提供:lavozdeyopal.co)

¡Feliz año nuevo! (「フェリス アニョ ヌエボ!」日本語:明けましておめでとうございます。) 皆さんはどのようにお正月を過ごされましたか?私は初めて鏡餅を家に置きました。年末、多くの家庭や公共の場では、しめ飾りのほかに、とても柔らかそうでかわいらしい白いものが置かれていることに気づきました。それが米でできていること、そして鏡餅の意味を知り、私もこの伝統を体験してみたいと思ったからです。新年を迎えて数日後、鏡餅を開いて小さく切り、茹でて朝食として食べました。こんなことをしたのは初めてで、日本特有の慣習だと感じました。新年を祝う慣習は世界中にたくさんあり、刷新、変化、成長といったコンセプトを表現しています。今回はメキシコの新年の風習をいくつか紹介しましょう。

 ¡Hola! (スペイン語の挨拶)
 国籍:メキシコ(México)
 氏名:オーランド(Orlando Zamora)
 職業:国際交流員
 趣味:水泳、習字、登山、ファッション

31日の夜は「過ぎ去った夜」(大晦日)とも呼ばれる非常に重要な日で、この日に新年のすべての準備をしますが、特に年越しディナーが行われます。メキシコでは、家族が一堂に会し、たくさんの料理(豊かさや富を象徴する)を食べて新年を迎えるのが一般的ですが、親戚だけでなく、友人や近所の人、ゲストも参加することがあります。このような機会には、正式な招待状を作る必要はないので、突然の来客や遠方の親戚が来ることもよくあります。

新年の夕食に家族全員が集まる様子(提供:foodandpleasure.com)

大晦日の年越しディナーは、出席者全員が一人前を食べられるよう、たっぷりとした量になっています。料理の内容については、厳密な決まりはなく、各家庭にそれぞれの習慣がありますが、共通している点がいくつかあります:

1.下着やアクセサリーも含め、全員が新しい服を着ます。それが難しい場合は、少なくとも1着は新調します。自宅や親戚の家などで行われる場合でも、全員がフォーマルな服装をすることが多いです。、さらに、下着に関するもうひとつの言い伝えがあります。ある色の下着を身につけると、ある幸運を引き寄せると言われています。例えば赤い下着は、新しい年に愛が見つかるように、あるいはカップルとしての生活がより強固なものになるようにという願いが込められています。黄色の下着はお金と富を示します。もちろん、メキシコではこのテーマもユーモアに受け止められていますが、実際、12月末になると、店にはこの日限定の下着が並びます。

男性も女性も、その意味に従って色のついた下着を身につける。

2.料理、レシピ、分量、食材は地域によって異なりますが、七面鳥、タラ(鱈)、豚のモモ肉やロース肉などが一般的に食べられます。七面鳥はメキシコで昔から食べられている鳥で、大きいので、お客さんが多いときの料理に最適です。私の実家では、子供の頃、七面鳥をフルーツジュースに漬けてふるまっており、その準備を手伝っていました。また、バカラオと呼ばれるお正月の特別料理もあり、これは一緒に調理されるタラの名前でもあります。バカラオは風味が特に強いので、この季節の私のお気に入り料理です。

左上:七面鳥が描かれた12世紀のマヤ文明の写本。(提供:iei.unach.mx)   
右上:七面鳥(提供:laopinion.com) 
左下:七面鳥のオーブン焼(提供:cookpad.com) 
右下:七面鳥の付け合わせ(提供:francescosgelato.com)

左上:タラ・鱈 (提供:ohblog.ohgar.com)
右上:タラの塩干し(提供:bacalaobueno.com)
左下:塩干しを水で戻したタラ(提供:bonviveur.es)
右下:タラからのバカラオという料理(提供:clamato.com)

3.12粒のブドウを食べるという、もともとスペインから伝わった伝統もあります。年の変わり目には、家族で「鐘つき」の音を楽しみにしています。鐘つきとは、もともとは古い掛け時計の12回のチャイムのことで、12時、つまり新しい1日の始まりを示すものでした。現在では、家族でチャイムを知らせる放送をテレビかスマホで見るのが一般的です。そうでない場合は、時計を見ながら、真夜中までの12秒間、家族自身が声に出してカウントダウンをします。

ブドウの食べ方にもいろいろなバリエーションがあります。日付が変わる数分前であったり、鐘つきに合わせて食べたりします。元日0時1分前に始めて0時1分後に食べ続けることもあります。鐘つきが鳴っている間にブドウを食べ、同時に静かに願い事をします。私が子供の頃は、鐘つきが終わる前にできるだけ早くブドウを食べようとするのがとても楽しかったのを覚えています。もちろん、大人はもっと自由気ままにブドウを食べます。ブドウは皮ごと食べ、紫ブドウや緑ブドウがあります。

それぞれのブドウは願いを表し、年間合計12個の願いが叶うように、という意味が込められています(提供:eluniversal.com.mx)

皿などの食器を割るなど、新年を迎えるための小さな習慣は他にもたくさんあります。家の中に欠けたり割れたりした皿があれば、大晦日に割ることがあります。そのような皿は、この1年間の否定的なこと、あるいは忘れるべきこと、克服すべきことを表しています。本来は古くて割れた皿でなければならないですが、今では多くの人が普通の皿を割ることもあります。また、埃を吹き飛ばすような力強い動作で家の入り口から外へほうきで掃く儀式もあります。この行為は象徴的なものであり、日本の大掃除と同じように徹底的に掃除をしたこと表す動作です。他にも、棚の上などにシナモンスティックを結んだり、家の隅にコインを置いたりする習慣もあります。

左上:部屋の隅にコインを置くことで、金運の上昇を象徴しています。(提供:gestion.pe) 
右上:シナモンは豊富を象徴しています。(提供:infotep.com.ar)
左下:家の汚れ(家庭の中の否定的なもの)を一掃する様子。(提供:hola.com)   
右下:去年の否定的なこと(不要になったもの)を割って処分する様子。(提供:lanacion.com.ar)

国によって新年の迎え方はさまざまです。私にとっては、門松やしめ飾り、鏡餅など日本の新年を象徴するものをあちこちで見かけ、新年を迎える気持ちが一気に高まりました。

最後に、3月8日(土)に箕面市役所で私たち国際交流員によるセミナーを開催いたしますのでよろしければぜひご参加してください。ニュージーランドとメキシコの文化やアイデンティティにについて話します。詳しくは下記リンクをご覧ください。↓

3月8日(土)開催! 国際交流員による人権セミナー『メキシコとニュージーランドの人にとってのアイデンティティ』

七面鳥が食べたいモミ~


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ニュージーランドでのメリーなクリスマスの過ごし方

2024年12月25日 | 国際交流員から

Kia ora! (マオリ語の挨拶)
国籍:ニュージーランド(NZ、アオテアロア)
氏名:トレース
職業:箕面市国際交流員
趣味:イラスト、アニメ、ビンテージ服
 

皆さま、こんにちは!
It has gotten cold so fast this year!(英語:今年は寒くなるのが早かった!)
毎年、クリスマスをどのようにお過ごしですか?
今回のブログでは、NZのクリスマスについて紹介したいと思います!🎅

NZで最も休暇を取る時期はクリスマスです。12月25日と26日が祝日で、職場によっては、もう少し長く休業をする場合があるので、長期休暇になることもあります。さらに、学校の夏休み(12月中旬から1月末まで)もクリスマスと重なりますので、家族で里帰り旅行に行くことが多いです。

クリスマスの日(25日)

クリスマスの祝い方は家庭によります。私の家庭はほとんど無宗教ですので、クリスマスは文化的な習慣として祝います。家庭の民族や宗教によって、クリスマスを祝うこともありますし、他の祝日を祝うこともあります。例えば、インドのヒンドゥー教のディワリ祭(10月下旬~11月上旬)もNZで盛大に祝われます。
私の場合、クリスマスの日は母方の家族と過ごします(父方より母方の親戚が多いためですが、父方の家族とは別の日に過ごします)。親戚の家に家族全員が集まって、以下のようなことをします。

  • Christmas Dinner(クリスマスディナー)
    12月25日午前11時ごろ、親戚の家に到着します。料理を持ってきて、仕上げてから「クリスマスディナー」を昼ごろから食べ始めます。料理は「シャンパンハム」(ハチミツ風味のハム・レッグ丸ごと1本)がほとんどですが、バーベキューやローストチキンなどもあります。

クリスマスのシャンパンハム
写真提供:Tim Dawson via Wikimedia Commons

  • Secret Santa(シークレットサンタ)
    その次に、プレゼント交換を始めます。「シークレットサンタ(内緒のサンタ)」では、事前に名前を引いてその人宛のプレゼントを用意します。そして、プレゼントを渡す人が誰か分からないように「サンタさんから」として匿名にしたプレゼントをクリスマスツリーの下に置いておき、皆が集まってから交換します。ちなみに私の家族では、カードに詩を書く習慣もあります。基本的に親戚の中から男性1人が「サンタさん」役に指名されて、皆さんにプレゼントを渡していますが、冬用の衣装を夏に着ると、辛そうです!

クリスマスツリーの下にプレゼントがいっぱい!

  • Christmas Dessert(クリスマスデザート)
    プレゼント交換が終わってからは、デザートの時間です!ドライフルーツで作られている伝統的なクリスマスケーキや、NZ名物である「Pavlova」(パブローバ、あっさりしたメレンゲのケーキ)がよく出てきます。生クリームや新鮮なイチゴやチェリーと一緒に食べます。一年ぶりの親戚と一日中おしゃべりしてから、夜10時ごろに帰ります。

私のクリスマスの写真記録はデザートだらけ
(左:パブローバ、右上:新鮮なフルーツとチョコレートディップ、右下:色んなクリスマスデザート)

クリスマス前後の祝い

  • 夏中はKiwi Summer(キウイサマー)
    夏であることに加え、クリスマスの時期がNZで最も長い休暇期間ですので、ゆっくりと過ごすことで気分転換になります。この時期の愛称は「Kiwi Summer(キウイサマー)」です。
    ビーチでピクニックをして、NZ夏の定番である「Fish and Chips(フィッシュアンドチップス)」を持ってきて食べます!普段はフィッシュアンドチップス専用の店でテイクアウトの注文をするのですが、フィッシュとチップスだけではなく、色んな揚げ物がのせられています(例えば、揚げしらすのホワイトベイトフリッター)。私なら必ず追加で注文するのは「パインアップルリング」(衣で揚げたパインのスライス)です!
    ※地元住民しか知らない裏技:フィッシュアンドチップスを注文するとき、普通の塩かけの代わりに「Chicken Salt(チキンソルト、鳥の味付け塩)」で注文するとよりおいしいです。

フィッシュアンドチップス

  • 26日はBoxing Day(ボクシングデイ)
    クリスマスの次の日は、NZではボクシングデイと呼ばれています。名前の由来は定かではないですが、私は子どもの頃から「プレゼントの箱を片付ける日だから『Boxing(箱にする)』」という意味で知っています。
    NZではボクシングデイ当日がおそらく一年で最大の販売日であり、多くのお店でプレゼント用の残っている商品等のセールが行われます。

  • 31日はNew Year's Eve(ニューイヤーズ・イブ)
    日本との大きな違いは、お正月とクリスマスの目的が逆です。クリスマス当日は家族と過ごす日で、大晦日は友達と夜12時までパーティをします。クリスマスディナーの残り物もまだ余っていれば、それを31日に皆で食べきります!12時まで起きていれば、市内の花火や、自宅からの花火を楽しみます。お正月の日は徹夜の後回復する日です。

数年前、ビーチの近くに住む友達の家へニューイヤーズパーティをしに行きました!

クリスマスは楽しい時期ですが、私にとってクリスマスの少し大変なところは、当日までの慌ただしさです。日本のお正月も同じだと思いますが、家族で大慌てで準備することがストレスになって・・そういうところに関しては、たまに日本でゆっくりとクリスマスを過ごすのもいいですね!
日本でクリスマスを過ごすと、暖かい服を着てイルミネーションを見に行ったりすることができるので、NZより典型的なクリスマス・ムードを味わえます。
今年は残りわずかですが、年末年始を楽しんで、のんびりお過ごしください!

今年、ゆずるくんとモミジ~ヌのクリスマスカードを描いてみました!

【イベント開催のお知らせ】
「ニュージーランド・マオリの伝統的なマント作りワークショップ」

最後に、速報です!来月2025年1月11日(土曜日)、マオリの伝統工芸グループが本市を訪問し、「ニュージーランド・マオリの伝統的なマント作りワークショップ」を開催します。詳細や申し込みについては、市のホームページをご覧ください。

他のブログに興味があれば、「国際交流員から」のボタンからご覧ください!
箕面市はNZとメキシコと姉妹都市関係があり、国際交流員の私とオーランドさんがそれぞれの国の文化を紹介しています。

それでは、メリ・キリヒメテ(マオリ語で「メリークリスマス」)!



< ウィー ウィッシュ
  ユー ア モミ クリスマス~

 

箕面市では、12月1日から1月31日まで、統一キャンペーン「阪神・淡路大震災から30年 ~今、できることを始めよう~」を行っています


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冬といえば、ポンチェ

2024年11月29日 | 国際交流員から

ポンチェにサトウキビを加えます。
(提供:vidabonita.net)


¿Vamos por un café?(「バモス ポルン カフェー?」日本語:コーヒー飲みに行かない?)

ここ数日、気温が徐々に下がり、冬が近づいていることを実感しています。冬は私が最も好きな季節なので、とても嬉しいです。私の場合、あまりに寒いときは、温かいもの、ちょっと甘いもの、とろっとした飲み物が欲しくなります。今回このブログでは、メキシコで、特に冬によく飲まれ、クリスマスや新年には欠かせないポンチェのレシピを紹介するのがいいと思いました。

¡Hola! (スペイン語の挨拶)
国籍:メキシコ(México)
氏名:オーランド(Orlando Zamora)
職業:国際交流員
趣味:水泳、習字、登山、ファッション

メキシコでは寒くなり、クリスマスや新年が近づくと、誰もがポンチェのことを考え始めます。ポンチェとは簡単に説明すると、様々な香りの果物やスパイスを2、3時間煮込んだ後ねかせて作られたノンアルコールの甘い飲み物です。

とても香り高い飲み物です。
(提供:milenio.com)

ポンチェは果物や果汁を含む飲み物という点で、パンチやサングリアと似ており、パーティーや卒業式などでパンチボウルに入れて大量に出されます。違いは、メキシコのポンチェはアルコールを含まず、メキシコの典型的なフルーツを使い、冬にのみ飲まれることです。ポンチェの舌触りは甘酒によく似ており、非常に軽いシロップのようなものです。この感触は、「テホコテ」と呼ばれる果実のおかげだと言われています。

テホコテは、小さな黄色いリンゴに似た甘酸っぱい果物です。
(提供:directoalpaladar.com.mx)

ポンチェはメキシコで親しまれている飲み物ですが、商品化はあまりされていないです。近年、加工されたポンチェを販売するブランドも現れましたが、店頭で見かけることはまだ稀だと思います。おそらく、ポンチェは、作りたての熱い状態で飲むことが醍醐味とされているため、店頭で売ることが難しいのだと思われます。家族や友達、近所の人々と作るために、みんなで集まって時間を共有することが出来るという点も、ポンチェが人気である理由の一つです。

ポンチェは大きな鍋で作ります。
(提供:elsoldehermosillo.com.mx)

メキシコの伝統的なクリスマス行事であるポサダスでは、ピニャータ(くす玉みたいなもの)を割ったりしますが、その際、出席者には必ず1杯ずつポンチェが振る舞われます。最初の1杯は無料ですが、2杯目以降は状況に応じて有料(約70円相当)となります。ポンチェはとても熱い状態で出されるのですが、常温になる前に飲み干した方がよりポンチェの美味しさを味わえます。1つの興味深い特徴は、提供されるポンチェには液体だけでなく、調理された果物の一部も含まれていることです。液体がなくなったら、フルーツをもう一度煮て、またポンチェを作ることもできます。作ってみてはいかがでしょうか。レシピはこちら:

 

ポンチェ

(量はお好みで、果物はすべて小さく切って全てを水で煮る)。

グアバ 

テホコテ (甘酸っぱい果物)

プルーン

レーズン

リンゴ

タマリンド

サトウキビ

ドライ ハイビスカスの花

ピロンシージョ(沖縄の黒糖みたいなもの)

シナモン

 

日本で簡単に手に入らない材料(テホコテ、タマリンド、サトウキビなど)のかわりになれるものを入れたらいいと思います。

ポンチェの材料は多種多様
(提供:masienda.com)

ポンチェ以外にもメキシコには、独自の伝統的な飲み物やメキシコ人の味覚に合わせた飲み物がいくつかあります。例えば、テキーラ、プルケは、同じ植物であるリュウゼツランから作られる2つのアルコール飲料です。また、カカオやチョコレートを原料とする飲み物も多く、チャンプラード、チラーテなどがあります。トウモロコシから作られる飲み物には、アトレ、ポゾール、などがあります。皆さんもメキシコに行く際に、ぜひ飲んでみてください。

ポンチェを飲みながら ¡Feliz Navidad! (「フェリス ナビダー!」日本語:メリークリスマス)。

< ポンチェを作って飲みたいモミ~


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