戦時中に使用されていた生活道具や当時の様子がわかる写真パネル、展示場を訪れたかたたちが平和への願いを書いて作り上げる「平和の願い樹」を展示する企画展「戦時生活資料展」を、令和5年7月28日(金曜日)から9月13日(水曜日)まで、箕面市立郷土資料館(箕面6-3-1)で開催しています。
“平和を願う気持ち”は、戦争を実際に体験していないかたや子どもたちを含め、あらゆる世代が共有するべきものと考え、同資料館では、平成元年(1989年)から戦時生活資料展を開催しており、今年が34回目となります。
展示資料のほとんどが市民のかたから寄贈されたもので、軍服や戦地に行った方の遺品、防毒マスクなど、多くは戦時中に実際に使われていたものです。また、昨年に引き続き今年も来館者の方々が平和への願いや思いを綴ることの出来る参加型企画展となっています。
来館者のかたには、戦争のない平和な世界への願いや思いを用紙に書き、そのメッセージを樹木をかたどったパネルに貼り付けていただきます。子どもでも手が届く小さなサイズのパネルも用意しています。たくさんのメッセージが集まることにより、最初は樹木をかたどっただけのパネルが、あらゆる世代のかたたちの平和への願いが込められた「平和の願い樹」へと成長していきます。
今回の展示では、太平洋戦争の開戦から終戦まで時の流れに沿って各種資料が並んでいます。戦時中の写真パネルでは、幼稚園の遊具が戦艦の形をしており、その上で鉄砲のおもちゃを持って遊んでいる子どもたちの様子が写されていたり、教室の壁には「ウチテシヤマム」(敵を討ち滅ぼすまでは倒れるな)の標語と一緒に戦闘機と兵士の絵が描かれていたり、戦争が当時の子どもたちの生活にも大きな影響を与えていることがわかります。
また今年は、太平洋戦争の開戦から終戦までの間に発行された新聞記事の展示が新しく加わりました。開戦当時の日本の盛り上がりや、だんだんと戦況が悪くなっていく様子など、当時の国の状況が新聞記事から見て取れます。戦争を経験されたかたに事前に書いていただいていた戦争体験談もパネルにして展示しています。戦況が悪化してきた日本の様子を展示しているコーナーでは物品等と併せて、「夏になると、アメリカ軍の戦闘機がたびたび現れ、人影を見つけると家の屋根の高さぐらいまで低く飛んできて、機関銃で攻撃してきました。」というお話が生々しく記されています。
その他にも、当時の国民全体の戦意高揚のために作られたレコードや、子どもの頃から戦意を高めるため、町の有力者の方が子どもたちに読み聞かせをしていた国策紙芝居などが展示されています。
本企画展を担当した郷土資料館の職員は「大人だけではなく子どもたちにも戦争にふれていただいて、忘れることのないように、資料展を見た子どもたちが同じような歴史を繰り返さないためにも、これをきっかけにみんなで平和について考えましょう。」と話しました。
また同資料展では8月26日(土曜日)に3年ぶりに、戦時生活資料展特別講座「私の戦争体験」を開催します。箕面市の小学校で長らく教壇に立たれた今村正一さんが、戦争中の体験と未来へのメッセージを語ります。
●企画展「戦時生活資料展」(開催中)
【期間】7月28日(金)~9月13日(水)まで ※毎週木曜日休館
【時間】午前10時~午後5時
【場所】郷土資料館(箕面6-3-1、みのおサンプラザ1号館地下1階)
【問い合わせ】郷土資料館 電話:072-723-2235 FAX:072-724-9694
【費用】無料
●戦時生活資料展 特別講座「私の戦争体験」~次の世代へ記憶をつなぐ~
【講師】今村正一さん(元箕面市立小学校教諭)
【日時】8月26日(土)13時30分~14時30分
【場所】郷土資料館内 講座室(箕面6-3-1、みのおサンプラザ1号館地下1階)
【定員】30名(申込順)
【申込】8月1日(火)午前10時~ 受付開始
電話(072-723-2235) 箕面市立郷土資料館まで
※土日祝を除く午前10時~午後5時
【費用】無料
<当時の貴重な資料を見て勉強になったモミ~!
箕面市では、4月1日から9月30日まで、統一キャンペーン「令和5年度末ついに北急が箕面へ!!」を行っています