大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

2007年 橄欖球世界杯半決賽 法國 9-14 英格蘭

2007-10-16 07:36:30 | Weblog
鹿島遠征の翌日未明にホテルのテレビでW杯準決勝の試合を見ることができたが、この試合を見ていると、その前日のナビスコ決勝進出の余韻といったものがいっぺんに吹き飛んでしまった。フランスがフランスでなくなり、自らの立ち位置を失ったままW杯終戦。これで8年間にわたるラポルトの長期政権に幕を閉じたし、スクレラ・ダルマゾ・ヴィルプルーといったトロイカ体制がなし得た決勝進出すらできず2大会連続準決勝で姿を消したのであった。

この試合はフランスの得意のオープン攻撃は鳴りを潜め、キックで陣地を稼ぎ、DGを狙っていく展開。NZ戦と同じようなゲームプランであったけども、忘れてはならないのは逆転のトライを奪ったのはミシャラクの突破からによるものだったということで、決してキックで相手バックスの裏を取って快速ウイングを走らせてというのものではない。準決勝では交代で入ったミシャラクまでがキックを多用してDGを狙う始末。こういう場面を見る度に、テレビの前で何度ため息をついてしまったことか。

これまでのフランスの戦い方を見ていると、理想を貫徹する為の現実路線かという風に好意的に(というのは強引な見方ではあったのだが)見ていた。上のステージへ行けばもしかしたらフランスらしさが見られるかも知れない、と。それは大会中批判を浴びながらも決勝で見事なボール回しを見せた91年のイングランドと重ね合わせて見ていたのだが、それが今回完全に裏切られた。もう試合中にフランスが9-8でリードしていても、このまま逃げ切れるとは思わなかったし、仮に負けてもどうでもええわ、と思えてきたのだった。むしろイングランドのFBロビンソンが往年の名手ブランコを思わせる程の、見事なカウンターを時折見せていたので、どっちがフランスだか判らなくなってしまったくらいであった。

とまあ、ラグビーのフランス代表の試合を見てきたわけだが、やはり本来のスタイルを放棄してまで勝ち上がるというのにも限界があるよなあ、と思った。もちろん勝てなかったことによる結果論ではあるのだけども、仮にこれで勝ち上がって優勝という栄冠を手にしたとしても、なんだか自分の中ではスッキリしなかっただろう。だから、ナビのガンバのように、理想を貫徹するために一時現実路線を取るというのなら納得なんだけども、完全に路線転換してしまったらいくら好きでもさして入れ込むことができなくなる自分がそこにいたのである。

だからこそガンバには、ナビスコの決勝ではガンバの本来のスタイルを出して欲しいことを願っている。準々決勝や準決勝では主力を代表や怪我で欠いていたためにその中で上のステージに勝ち上がる為の現実路線で行ったけども、決勝では累積警告の出場停止は誰もいない。現時点で怪我はバレーだけで、もしかしたら決勝の後半から途中出場というのもありうるか。

だから、トリュフォーの映画じゃないけど、11月3日が待ち遠しい。