ねむたいむ

演劇・朗読 ゆるやかで懐かしい時間 

Pアクト文庫、終了しました!

2017-10-22 | Weblog
昨夜の台風は、引っ越してきて15年以上になるけど、一番の暴風雨だった。
明けてみると、2年前に北と西の三か所のベランダに取り付けてもらったハトよけ網が見事にぜんぶはがれてしまっている。ショック。
家のベランダは特殊な形で取り付けが難しく、なかなか引き受けてくれる業者さんがいない。やっと遠いところから来てくれた業者さんも、命綱をつけて梯子をかけて一番高いところに取り付けた後、腰を抜かして倒れてしまった。もう来てくれないかもしれない。取り付けの費用だってびっくりするくらい高かったし。でも、網を付けないとハトが毎日何羽もやってきて朝早くからぐうぐう大合奏するし、ベランダもあっという間に糞だらけになるのだ。どうしたらいいんだ…。

気を取り直して、一日遅れになりましたが、Pアクト文庫のご報告です。
台風前夜の一昨日、しとしとと雨が降る中、思ったよりもたくさんの方が観に来てくださった。
来てくださった上に、よかった、ありがとう、なんて、言ってくださったりして、こちらこそありがとうなのに、皆さんやさしいのだ。

実を言うと、こういう朗読会ってどうなんだろ、私なら誘われて行くだろうか、いや、行かないなと、案内を出しながら、自分自身が弱気だった。
おしゃれな空間だったり、美味しいお茶やお菓子がついていたり、音楽の生演奏があったりのライブならそれを楽しみにいらしてくださいなんていえるのだけど。
自分の朗読力には自信がないし、タミーさんは分厚い本を読みたいらしいけど、あれをどうやって15分くらいに短くできるんだろうかも不安だったし、飛鳥井さんの素晴らしい朗読だって、30分以上、音楽もない、窮屈な椅子に座って、大正時代の知らない作家の作品を楽しめる人なんて少ないんじゃないだろうか。

迷いながらの朗読だったけど、私自身はいままでになくしあわせな気持ちで読むことが出来た。
書いていた時の気持ちと読んでいるときの気持ちの在り方が違うというのも、実感できた。
たとえば、ジェリービーンズの指輪をゆうれいの男の子である美月がしょうこさんに送って、それをしょうこさんが左手の薬指につけたという所を読んでいる時、胸がぽわっと温かくなってしあわせな気持ちがこみ上げてきた。これは書いていた時にはなかった気持ちだ。私、美月になってたんだ。

タミーさんも長い読み物を聴き手に伝わるように上手にまとめられていたし、飛鳥井さんの圧巻の朗読は作品の古さを超えて聴く人と魅了していたと思う。飛鳥井さんの朗読は、今まで私が聞いた朗読のなかでは断トツだ。何を読まれても本当に素晴らしい。朗読なんて聴いたことがないと言う人も一度は聴いてほしい。
Pアクト文庫は毎月開催されていて、飛鳥井さんは毎月出演されています。

ともあれ、来てくださった方、気にしてくださった方、ありがとうございます!

次の私の予定は、12月6日~10日の「絵葉書の場所」公演です。出演はしませんが、金曜日の昼と夜、土曜日の夜、日曜日は全日会場におります。東京方面で予定のあう方は、観にいらしてくださいね!

絵葉書の場所公式サイト