私の書いた「ひめごと」という本を、12月に東京の劇団大樹が上演する。主宰する川野誠一さんは俳優さんだが、自分のほれ込んだ作品を自分の好きな形で上演したくて劇団大樹を作ったという。これまでも「ポプコーンの降る街」「微熱の箱」を上演してくださっている。
川野さんの行動力にはいつも驚く。日々の俳優業をこなしながらその合間に寝る時間も惜しんで公演のチラシやポスターを手に歩く。公演のためになると思えば、どんな努力も惜しまない。とても熱い人だ。それでいて少しも押し付けがましいところはない。あくまでも謙虚で誠実。川野さんのような人を、私は他に知らない。
「森陰アパートメント」や「甘やかな十字架」の時には、東京からわざわざ脚を運んでくださった。
「ひめごと」は父親探しの物語だ。母と娘のおだやかな二人暮らしが、突然訪れる青年によって破られる。暴かれていく過去。それは事実なのか事実でないのか。物語の最後はあいまいなまま終わる。本当のことは誰にもわからない。
でも、本当のことってなんだろうといつも思う。ずっとわからないまま一生を送り、わからないなりに、そのつど自分なりの答えを出していくのだろう。
私はこの物語を書きながら、離別した父のことや、母のこと、若くして自殺した母の兄のことを、考たりしていた。
劇団大樹 第9回本公演「ひめごと」は、12月10日(水)~14日(日)。
西武池袋線東長崎駅すぐのてあとるらぽうで。詳細は劇団大樹HPをご覧下さい。
川野さんの行動力にはいつも驚く。日々の俳優業をこなしながらその合間に寝る時間も惜しんで公演のチラシやポスターを手に歩く。公演のためになると思えば、どんな努力も惜しまない。とても熱い人だ。それでいて少しも押し付けがましいところはない。あくまでも謙虚で誠実。川野さんのような人を、私は他に知らない。
「森陰アパートメント」や「甘やかな十字架」の時には、東京からわざわざ脚を運んでくださった。
「ひめごと」は父親探しの物語だ。母と娘のおだやかな二人暮らしが、突然訪れる青年によって破られる。暴かれていく過去。それは事実なのか事実でないのか。物語の最後はあいまいなまま終わる。本当のことは誰にもわからない。
でも、本当のことってなんだろうといつも思う。ずっとわからないまま一生を送り、わからないなりに、そのつど自分なりの答えを出していくのだろう。
私はこの物語を書きながら、離別した父のことや、母のこと、若くして自殺した母の兄のことを、考たりしていた。
劇団大樹 第9回本公演「ひめごと」は、12月10日(水)~14日(日)。
西武池袋線東長崎駅すぐのてあとるらぽうで。詳細は劇団大樹HPをご覧下さい。