常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ルーティンワーク

2019年10月12日 | 日記
いよいよ台風本体の雨雲がかかってきたのか、ベランダから見える山並みはすっぽりと雲にかくれている。早くも千葉では、竜巻が起き、住宅の屋根が飛ばされたりしている。かってない強い台風が関東へ向かっている。午後から夜にかけて上陸の危険がある。これが避けられないものであるならば、今できること、自分のルーティンワークに取り組む。

ひとつは精神安定に効果がある。朝、起きて掃除機をかけると、前屈を30回。手を前に上げて、手の指のグーパー運動2分間。片足だちでバラスをとりながら両足1分づつ、次に片足つま先立ち15秒。これはバランス感覚の維持に役立つ。段差を利用したつま先立ち。ふくらはぎに効果がある。ベッドの端に手をかけた腕立て伏せ10回。全部終わってから食事。その後、口腔の清掃と歯磨き。80/20、20本の自分の歯を残すことをめざす。

雨が降らなければ、畑仕事が1時間ほどが日課になるが、夏以降は少しづつ畑離れをしている。カメラを手に近所で、花や風景の写真を撮ったあと、ブログの更新。こちらは、今日はどんな話題をと、考えるだけで楽しい。話題を増やすための読書はなお楽しい。無料で読める「青空文庫」が強い味方だ。

寺田寅彦の『台風雑俎』を開いてみる。書き出しは昭和9年の室戸台風について書いてある。記録を調べると、この台風は高知県の室戸岬に上陸し、上陸時の気圧は911hsp、風速は60m以上と推定されているが、当時の技術では測定不能であった。死者は2700人を数える。今回の台風に比べてもその大きさは、想像を超える。大阪という大都市を縦断し、新潟へ抜けている。さらに歴史を遡って、貞観16年の京師の大風雨の惨状、明治32年、高知を襲った台風。遣唐使が台風のためしばしば遭難したこと、蒙古襲来の折の風が台風であったらしいことにも触れている。

寺田はさらに、全国を旅して台風の被害を見て回り、年数の経った建物に比べて、明治維新以後、ヨーロッパの建築技術を使ったものがもろく崩れ去り、台風と向き合ってきた時代の建物が意外にも堪えいるのは、古来の知恵と、指摘している。寺田がこの本を書いてから100年近くを経て、情報や台風の対策も進んでいる筈であるが、その結果によってはまだまだ、考える余地はあるような気がする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする