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福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

こころと身体2022(3) 高齢者には存在意義があった

2022年01月23日 03時43分59秒 | 未分類
 かつては、高齢者は他の人間では肩代わりできない役割を担っていた。
 その背景の一部は日本全体が貧しかったことで、家族内で助け合わないと生活がなりたたなかったことにある。

 やがて金銭的余裕が生まれると同時に世代間の分断が始まった。高齢者の社会的地位の喪失が始まった。今日では、高齢者は若い世代にとって影が薄いだけではなく、人口構成の多数を占めながら居場所がなくなった。

 これから高齢者は一層増えていく。一大集団となる。だからこそ、その存在は無視できない。高齢者の心身の特徴を正しく把握する必要がある。

 高齢者はどういう仕事を行っていたかというと・・・、尤も、今から強調してもどうしようもない不可逆的レベルに達したが・・、次世代が生活を営むために不可欠な家庭内の労務、家事や子育ての分担すること、高齢者が蓄えた知識を、次世代・次々世代に伝承することが、第一義の本分ではなかったか、と思う。

 そもそもかつては、家族は、三世代同居を基本とする大家族の形式で暮らすのが普通であった。以前は、家族みんなが食べていくこと自体が、決して楽なことではなかった。だから学業を終えたものから地域の中で生活の糧を得るために懸命に働かなくてはならなかった。次世代が新家庭を持ったとしても別居など到底無理であった。

 子育て中の女性とて労働力として、生活の糧を稼ぐ意味では例外ではなかった。
 結果的に、子どもの相手をするのは、身体の無理がきかなくなった高齢者の仕事と決まってしまう。
 三世代同居では、子どもの発育のかなりの部分が、祖父・祖母にあたる人物によって担われていた。
 子供の成長過程で高齢者が果たした役割は、日々の生活を共にしながら、子供達に生老病死の実態を身をもって示したことにもある。これは大きい意義がある。

 さらに、家を守ってくれてたから、高齢者の存在は非常に有難い存在だったことであろう。

 もちろん、各世代人はそれぞれ育った時代の文化や社会の影響を深く受けており、世代間の生活感、感情的ギャップは徐々に深くなったが、貧しさが故に表立つことは少なかったが、高度成長期を迎えて生活に余裕ができると一気に表出した。

 その結果は家庭機能の喪失という、各世代人にとっても決して軽視できない状況が生まれてしまった。
 私は戦後の文化の影響下で育ったからまだこの状況を受け入れることができた。

 しかし、今は数少なくなりつつあるが、戦前戦中に苦労して子育てをしてきた世代人にとっての夢は、いまだに三世代同居時代のまま捨てきれないで残っている。この世代人は時代の変化に乗り切れず、夢が削がれ、手足をもがれた状況にある。
 私の母は60代で死亡したが、彼女の最大の夢は息子夫婦と孫達と和気藹々笑顔で暮らすことであった。私がその夢を潰してしまった母を語る

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2022年はどんな年に??(4) COVID-19オミクロン株(3) 世界中に席捲するだろう

2022年01月08日 02時59分15秒 | 未分類
 COVID-19感染は第5波をもたらしたデルタ株から、オミクロン株への置換が進む。
 ジョンホプキンス大学の推計では現在まで世界で3億人がCOVID-19に感染し、500万人超が死亡したと推計されている。

 全世界的に見て同株の感染者数が驚くほどの増加である。毎日毎日同株の感染者数が日毎に倍々と急増している。WHOの1月2日付集計によると、1週間の新規感染者数は約952万人と、昨年4月に記録した約570万人を大幅に上回る形で過去最多を更新した。

 従来株より感染力が強いオミクロン株の流行と、年末年始で人の交流が活発になったこと、COVID-19慣れが要因とみられる。

 もはや、流行地ではゲノム分析で同株による感染との判断は不要であろう。

 オミクロン株の感染では一般的に症状が軽いか欠如している。だから、医療機関を訪れる感染に対する不安や軽い症状のある人は全員検査の対象となる。現状では検査なしでCOVID-19感染ということはできない。陽性者は感染を伝播させないような行動が求められるからである。
 一方、無症状の不顕性感染者がいると推定されるから感染者と非感染者の区別は曖昧となる。すなわち感染蔓延地方では実際には誰から感染をもらったのかわからない状態にある。だから、感染予防は一層困難となった。オミクロン株は世界中に席捲するだろう。

 感染蔓延地域では医療崩壊の懸念があるためにオミクロン株を意識して、これまで通りの予防策をより徹底する必要がある。不要不急の外出を避け、空気感染の可能性があることから、マスクと換気が重要となる。食事するとき以外はマスクを着用し、また、3回目のワクチン接種を速やかに受けることも重要。もし、症状が出たり、感染が疑わしい状況ではすぐに医療機関に相談する必要がある。

 オミクロン株にワクチンが有効との臨床試験結果が米国の製薬大手2社により確認されている。国内でも既に医療従事者から3回目接種が始まっている。

 治療に関しては、デルタ株に有効だった抗体カクテル療法はオミクロン株にはあまり効果を期待できないため、厚労省が投与を推奨しないことにした。同様の治療薬「ソトロビマブ」はオミクロン株にも用いられる。また、最近承認された経口薬は効果はが期待できそうでこれは朗報である。

 オミクロン株をただ恐れるだけでなく、知見の集積を急ぎ、それを踏まえて適切・柔軟に対応していくことが求められる。
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2022年はどんな年に??(1)岸田政権はどんな政策を出すのか

2022年01月02日 09時14分09秒 | 未分類
 昨年までは以下のような動きがあった。

(1)世界の動きとして

 ■バイデン米政権発足 アフガン米軍撤退、タリバンが政権を掌握
 ■COVID-19の感染爆発。世界のCOVID-19死者500万人
 ■中国共産党歴史決議 習近平3期目に
 ■G20今世紀半ばに温室効果ガス実質ゼロ

 ■世界中で分断や歪みが目立った。
(2)国内の動き
 ■COVID-19で度重なる緊急事態宣言 経済活動には急ブレーキ
 ■五輪強行 菅首相退陣、岸田政権誕生
 ■記録的大雨で土砂災害、熱海土石流
 ■ 不穏な世相。小田急線、京王線での刺傷事件、 大阪ビル火災25人死亡


 9年間続いた安倍氏退陣、短期の菅首相を経て岸田政権が発足した。
 岸田首相は今の所政策よりも、「聞く力のある総理」としての個人的イメージで勝負している。確かによく聞いているようだ。しかし、政策には朝令暮改のニュアンスがつきまとう。10万円の配布にしても現金、クーポンなどまだ一定していない。

 今までの政権と異なり非難が少なく50%の支持率を維持している。聞く力のイメージ、および前、前々政権にない個人的なソフトな魅力が作用しているのだろう。
 岸田首相は自身の派閥を大きくしようとは考えていようで、そのことが自民党内である種の安定感をもたらしている。

 国会が間も無く開催される。
 今年の最優先課題はCOVID-19感染封じ込めであることは言うまでもないが、COVID-19は足掛け3年を迎え、国民の反応にもある種の納得感、パターン化が見られてきている
。


 COVID-19の衝撃が大きかったため、世界の災禍はすべてこの感染症のせいと考えがちだが、多くの問題は世界の産業構造変化、旺盛な経済活動、人的交流の濃厚化、エネルギー消費増大、人間の生活の変化に伴い生じたもので、COVID-19でこの二年の間に弱点として一挙にあぶりだされた、と言うこと。
 特に、世界一と誇ってきた我が国の医療体制が意外と脆かったのは、有事を考えない危機管理体制の弱点が顕になった。なにしろ、保健所を統合整理して縮小し、病床も減らそうとしていたのだから。その歪みがモロに出た。

 南海トラフ地震予測に続き、千島日本海溝地震についての被害予想も発表された。
 特に後者については対策によっては被害を8割まで減らせることも示された。

 さあ、これからは政治の判断に移っていく。
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年末恒例のまとめ2021(2) 国内の動き、世界の動き  

2021年12月27日 10時02分19秒 | 未分類

年末恒例のまとめ。備忘録として毎年記述。

 今年は新年から全世界的に新型コロナ対応に追われた。日本も同様であった。



(1)2021世界の動き

――――――――――――――――――――――――――

1 バイデン米政権発足

2 アフガン米軍撤退、タリバン政権に

3 大谷二投流大活躍 初のMVP
4 世界のCOVID-19死者500万人


5 ミャンマー軍事クーデター
6 香港リンゴ日報廃刊
7 トランプ支持者議会襲撃一時占拠

8 中国共産党歴史決議 習近平3期目に
9 松山英樹がマスターズ優勝 日本人初
10 G7首脳生命に台湾明記
次 G20今世紀半ばに温室効果ガス実質ゼロ


―――――――――――――――――――――――――――

(朝日新聞の記事を参照し、一部改編)


(2)2021国内の動き
1 東京五輪・パラ 無観客開催
2 新型コロナで度重なる緊急事態宣言
3 菅首相退陣、岸田政権誕生
4 新型コロナ「第5波」で医療崩壊
5 衆院選で自民絶対安定多数
6 東日本大震災10年
7 眞子さん、小室圭さんと結婚
8 記録的大雨で土砂災害、熱海土石流
9 新型コロナワクチン接種率7割超
10  藤井聡太さんが竜王位獲得で最年少四冠

次点  小田急線、京王線で相次ぐ刺傷事件
番外 大阪ビル火災25人死亡、放火疑い

=============================

(3)2020世界の動き 国内の動き 光陰矢のごとしの感、より一層思う

――――――――――――――――――――――――――

1 コロナ世界的蔓延

2 バイデン氏勝利 トランプ氏認めず

3 香港で民主化弾圧

4 黒人差別デモ世界に

5 英国EU離脱

6 米中対立激化

7 核兵器禁止条約発効

8 コロナワクチン接種開始

9 副大統領初の女性

10 イスラエルアラブと国交正常化

11 日韓関係元徴用工で関係悪化


―――――――――――――――――――――――――――

(朝日新聞の記事を参照した)


(4)2020国内の動き
―――――――――――――――――――――――――――-

1 コロナ蔓延 政府が緊急事態宣言

2 東京五輪・パラ延期

3 歴代最長の安倍首相辞任 菅首相に

4 安倍首相 小中高に一斉休校

5 移動自粛・休業要請・GoToトラブル

6 7月豪雨80人死亡

7 国民一人当たり当たり10万円 マスク

8 河合夫妻 

9 学術が異議 会員任命拒否

10 安倍前首相不起訴

11 鬼滅の刃

番外 はやぶさ帰還

―――――――――――――――――――――――――――-

 先には自分で重要事項を書き出していたこともあったが最近はその意欲、時間がなくなった。今年は新聞記事を参照し、若干改変して作成した。
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ジェンダー論2021(5) ジェンダー・ギャップ指数 (GGI)120位の意味と衝撃

2021年12月21日 11時39分49秒 | 未分類
 社会の女性への扱いには理不尽さが残る。
 大学入試では、女性であるだけで減点されていた。
 COVID-19の不況下では、女性が職を失っていく。

 なぜ医学部の入試では女子が不当な扱いをされてきたのか?当時はあまり問題になっていなかったが、私大医学部の運営に深く関わる問題があったから。大学医学部の使命は「教育」「診療」「研究」にあるのだが、そのためには有能は多数のスタッフが必要である。女子学生は卒業後も大学に残り、研究者としてあるいはスタッフとして技能を発揮する可能性が少なく、現実的に私大医学部はアカデミックな活気の維持などが困難になっていた。

 私大教授の多くは国立の有名大学から選抜されて赴任してくるが、それまでの研究の業績を継続することは実質困難になることが通常であった。教授の研究を支える有能なスタッフが集め難いからである。
 これでは寄付が集まらない。国の補助だけでは到底運営できない。巨大な運用経費がかかる大学にとっての死活問題であった。
 この問題を女子学生にのみ押し付けることはできないが、私大にとっては頭が痛い問題であった。この問題は「男女平等論」「かくあるべし・・」「許し難い不当なジェンダー問題だ」という正当論のみで押し切られたが、その後の大学側はどんな状況に陥っているのだろうか。

 確かに、我が国ではジェンダー問題では理不尽なことばかりが起きていた。
 そしてさらにおかしいのは、そんな問題が昔から露呈してもなお、遅々として正されないことにある。

 世界経済フォーラムがまとめる男女格差の報告書、すなわち「ジェンダー・ギャップ指数 (GGI)」が今年も、日本の後進ぶりを示した。156カ国中、120位だった。過去最低だった前回の121位とほぼ変わっていない。

 ジェンダー・ギャップ指数 (GGI)構成要素と各項目のランキングは以下の如く。
—————————————————————————————
■経済分野(115位) :
労働参加率の男女比、同一労働における賃金の男女比、推定勤労所得の男女比、管理的職業従事者の男女比、専門・技術の男女比

■教育分野(91位) :
識字率の男女比、初等教育就学率の男女比、中等教育就学率の男女比、高等教育就学率の男女比

■保健分野(40位) :
出生時性比、平均寿命の男女比

■政治分野(144位) :
国会議員の男女比、閣僚の男女比、最近 50 年における行政府の長の在任年数の男女比

—————————————————————————————

 憂うべきは、そうした国際的評価そのものよりも、改善に腰を上げない日本の内なる硬直さである。
 明白に遅れをとっているのが、政治分野である。国会議員と閣僚の女性比率は、世界最低レヴェルである。

 では、各国の人々の意識はどうなっているのか。これに関しては電通総研が1990年から参画している世界価値観調査が参考になる。
 世界価値観調査は、1981年から100を超える国・地域で実施されている調査。「女性が男性と同じ権利を持つべき」に肯定的な考えは国民の8割で、社会、国民がジェンダー平等を肯定していることがわかる。しかし、これを国別にランキングにしてみると、77カ国中45位に位置している。
 要するに日本のジェンダー・ギャップ指数 (GGI)は120位と低いものの、国民のジェンダー平等への要求度は必ずしも高いわけではない、ことを示している。
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