五感が消えていく
評価:=70点 ネタばれしています。未見の方は読まないで下さい。
Tジョイ京都にて鑑賞。 昨年の秋、新宿武蔵野館でこの映画のチラシをゲット。こちらで公開になるのか?ちょっと気になっていた作品。ようやく鑑賞して来ました。
それにしてもまたヤバかった(汗)このテンポはどうも眠気を誘う。何度もうつらうつらする。内容は「ブランドネス」や先日鑑賞した「コンティジョン」のような感染パニックムービーかと思ったらちょっと違いました。
ユアン演じるマイケルというシェフとエヴァ・グリーン演じる感染学者スーザンの恋愛を軸に人間の五感が失われていく奇病が人々に蔓延する様を描いている何とも不思議なラヴ・ストーリーです。
本題からちょっとそれますが、実は私も味覚一時無くなるという事態に遭遇したことがあります。これって結構きますよ。随分苦しみました。
まったくすべての五感なるものが、無くなるとしたら、これ大事件です。味覚も嗅覚も絶対困ります。
私は一つでも損失したならば、やはり人間が生きていく上でこんなに不便で大変なことだと思いますね。経験上痛感したことだけに。。。。。
なのでこの作品を観てとても楽観的には思えませんでした。こんな奇病が蔓延するかどうかは別にして、まったく絵空事とは思えないようにも思えるんですね。
その上人間の生活して行く上でとても大事な五感です。これ本当にマジで怖い!
病気の発症の順番もある。まず嗅覚からだ。そして次は味覚・・・・。感情が吹き溢れ、怒りやパニックを起こし次は聴覚が、、、、。
油ならまだましだが、口紅やせっけんを食べていた光景はオエッとなりそうでした。生魚もあまりね、、、、。
最初は嗅覚を何とか他の器官で補おうとし、味覚がなくてもまだ大丈夫なように映し出している。でもそうかな?個人的にはこれもかなりきつい出来ごとだと思うんだけど。
巨大な怒りと悲しみとともに耳が聞こえなくなると、パニックが起き暴動・略奪に走る人々が出現。小さなパニックから大きなパニックに変わるというべきだろう。そんな中、マイケルとスーザンはなんとか未来を信じようと愛し合うのだが。
こんな状況の中でも愛し求め合えるなんて、、、、。これ凄いよね。
脚本としてはなかなか斬新な発想なので面白いとは思いましたが、現実問題となれば、パニくるんじゃないでしょうか。レストランのスタッフやオーナーも気を取り直して一からやり直すという姿。軌道修正されるとはいささか驚きの場面でしたが。
理想的な人間のあるべき姿がこの作品には描かれていましたね。
まあそれが良いか悪いかは別として。どんな状況に陥っても人間は平常心で生きていくことは出来るんだ!ということをこの作品から学んだような気がします。
そして核心のラスト、これはまた衝撃的だった。少し離ればなれになっていたマイケルとスーザンがお互いに姿を確認して抱き合おうとする瞬間、何と次の感覚が失われる。でもそれは決して哀しいものではない。お互いのぬくもりや肌から感じるもので愛し合うという喜び。
もうその先はどうなるかは見えているが、、、、。
あらすじ(goo映画より)
人類がかつて経験したことのないその異変は、何の前触れもなく世界中を揺るがした。“SOS”と名付けられた原因不明の感染病が爆発的に拡散、あらゆる人々の臭覚を奪い去ってしまう。その勢いは衰えることなく、感染者たちの味覚や聴覚をも失わせ、人類は存亡の危機に陥っていく……。シェフのマイケル(ユアン・マクレガー)と科学者スーザン(エヴァ・グリーン)は、そんな極限状況のさなかにめぐり合い、奇しくも謎の病に冒されたまさにその瞬間、恋に落ちた。ひとつ、またひとつと五感を喪失し、世界が終わりを迎えようとしたとき、ふたりはいったい何を求め、何を感じ取るのだろうか……。
解説(allcinemaより)
五感が徐々に失われていく謎の奇病が世界中に蔓延していく中、残された時間と静かに向き合っていく一組のカップルの運命を静謐な筆致で描き出した異色のヒューマン・ラブストーリー。主演は「スター・ウォーズ」シリーズ、「ゴーストライター」のユアン・マクレガーと「ドリーマーズ」「007/カジノ・ロワイヤル」のエヴァ・グリーン。監督は「猟人日記」「愛とセックスとセレブリティ」のデヴィッド・マッケンジー。
メディア | 映画 |
上映時間 | 92分 |
製作国 | イギリス |
公開情報 | 劇場公開(プレシディオ) |
初公開年月 | 2012/01/07 |
ジャンル | ロマンス/ドラマ/SF |
映倫 | R15+ |
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