KFCが食べたかった

娘を学校から連れて帰って、学校の出来事などを聞いたりしていたら、「私もKFCが食べたかったな～」と漏らした。「え？何？」と尋ねると、前期授業が30日の金曜で終わりなので、KFCのフライドチキンを買って教室でパーティーが有ったが、会費を払わなかった児童１０人程は参加できず、図書室等で過ごしたそうだ。「お金を持って行くのを忘れた？」と尋ねると、首を振る娘。「じゃあどうしたの？」と言うと、大きな瞳に涙が溜まっていく。私はこれに一番弱い。
「ねえ、どうしたんだよ？」と強く聞くと、「お金が勿体無いと思った」と言う。涙が頬を伝わるのを見て、私はもうパニック。「え～何で勿体無いの？クラスのパーティーじゃない・・・！！！」

娘の話を聞いてみると・・・
娘は小５だが中学入試の受験科目をセットで教える塾の小６のコースで勉強しており、塾は前期授業で小６の教科書が終わり、後期からO-NET（全国統一試験）や中学受験対策へ入るので、セットで教える塾を前期の終わりである９月末で止めさせ、ウドンタニでは「絶対にココ」と言われる塾への入れ替えを始めている。４月と８月で算数の塾を２つ始め、１０月から理科も始まった。次は英語と言うところで問題が起きた。学費が１コース１００～１５０時間の授業分４万バーツ前納なのだ。雨季で売上が落ちているし、息子のピッターム（秋休み）の塾の支払いもある。そして1ヶ月後には後期授業が始まり、娘の小学校や息子の塾の後期の支払いも有る。我が家では１年で一番厳しいのが今だ。
だから学費が足りないと子供達へ伝え、学校の帰りに子供達が毎日寄りたがるセブンイレブンも制限していたが、本当の理由は、「経済的に厳しくても塾へ行かせるのを見せて、真剣に勉強して欲しかった」のだ。
それを「親がお金を持って無いから無駄遣いはしない」と頑張った娘。私にお金をくれと言わなかった理由は判ったが、娘は小遣いを貯めており、百バーツくらいの会費は余裕で払えた筈。「どうして貯めたお金も持って行かなかったの？」と尋ねると、「もし英語の塾のお金が足りなかったら、私のお金を足そうと思っている」と言う娘。「そうか。そこまでしてあの塾へ行きたいのか。悪かったなあ心配させて。」と謝った。

家族の協力と頑張りのお陰で、娘の英語の塾は何とかなりそう。次は後期の学費だと思っていたら、大学受験を控えた息子までが、最短１００時間で大学入試レベルまで英文法を教えるなら、俺も同じ塾へ行かせろと言い始めた。経済的にもう無理だと言うが、妹は行かせるのに、大学受験を控えた俺はどうするんだ？って感じで機嫌が悪い。気持ちは理解できるが、無い袖は振れない。（恥）息子の対応は何とかしなければならないが、子供達の前、特にまだ１０歳な娘の前で金が無いとあまり言うのは控えようと思う。金で悩むのは親だけで十分だ。晩飯に鶏の唐揚げでも作るかな？

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