Menkarm World

メンカームの趣味の部屋へようこそ!

教育格差の根っこは「普通」が違うこと

2019年11月12日 06時00分00秒 | タイで子育て
タイの地方の農村へ住んでいても家業の取引から買い物まで経済活動は毎日ムアン(県央の都市部)で行っており、子供もムアンの学校へ通学。
地理的には数十キロしか離れて無くても、住む人の顔つきから喋る言葉も違うし主食も違ったりする。経済的にも大きな格差があり、まるで別の国の様に異なる複数の社会を毎日見ながら生活している。

格差を作る原因が人種や民族なら不満を募らす人も多いだろうが、「格差を正当化する為に教育が利用され、教育格差が格差社会を作り出す」と私は思っている。

教育格差の原因は親の経済力の差だという話もあり、確かに学校や塾へ行くお金が無ければ勉強は出来ないのだが、経済力が有れば勉強が出来るかと言えばそうでもない様で、経済的に余裕がある知人が孫を寄付で人気の私立小学校へ入れ、中学からは進学校へ寄付+裏技(w)で入れても、結局成績は伸びないままで大学はFランのピセー(日本で言う二部)。
見ていると十人以上居る孫全員が順番に同じコースを歩んでおり、教育へ関心を持ってお金を使ってもなかなか難しいなと思う。

ご存知の通り私自身が子育て中であり、息子や娘の受験が思い通りに行かないで試行錯誤の繰り返し中。
いつも頭の中へ「教育格差の原因は何?」という疑問があり、周囲の人を観察したり、自分の経験を振り返って考えても、明確な答えが出なかったのだが、先日ネットで読んだ「現代ビジネス」の記事『萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと』へ納得出来る答えが有ったので紹介したい。

記事へは『わたしたちは小学校の時点で「生まれ」によって緩やかに学校間・地域間で隔離されているので、何を「ふつう」とするかの基準が異なります。
<中略>
そもそも志・能力・努力は、出身家庭によって大きく異なります。両親が大卒であると、大学進学を具体的に想定し、学力は高く、長時間学習努力をする傾向にあります。たとえば、中学1年生時点で明確に大学進学を期待する生徒は両親大卒だと60%、親のうち1人が大卒だと41%、両親が2人とも非大卒だと23%です。

この「意欲」格差の背景には、学校外の習い事などを含む、出身家庭による教育経験の蓄積量の差があると考えられます。学力も、小学校入学時点で親の学歴による格差があります。また、親の学歴によって子育て戦略に差があり、小学校4年生から「学校外学習時間」の格差は拡大します。

これらの格差はすべて学校間・地域間でも確認できます。前述した「生まれ」の状況を示す指標であるSESが高い地域であることを背景に、大学進学を目指すこと、学力が高いこと、学習努力をすることが「規範」となっている学校があります。一方、小学校であっても、恵まれない地域では、大学進学を目指す児童の割合が低く、学力も低く、学校外学習の時間まで短いことが「ふつう」である学校があるのです。

大学進学意欲を持つ、一定以上の学力に達する、努力することが「当たり前」になるという受験競争で実質的なスタートラインに立つための条件を誰もが持っているわけではないのです。意欲も学力も学習時間も目には見えません。

子供たちは視界に入る同級生を基準にして自分が「ふつう」なのかを判断しているはずです。しかし、小学校や中学校といった狭い範囲で「ふつう」なことは、大学入試のような全国区の競争の中での「ふつう」を必ずしも意味しません。
』(引用終わり)とあり、要するに親や友達など周囲の人達の「ふつう」に影響を受けて子供の学習に対する価値観が形成され、それが学習意欲に繋がったり、学習から逃避させたりするのだろう。
我が家は私がダメ親で、子供達の小学校も人気が無い3流校であり、中学受験対策をする児童も僅かだったが、それでも中学受験で志望した進学校へ入れたのは、塾の環境が良くて子供達の「ふつう」が引き上げられたのかも知れない。

東京大学新聞社の記事「東大1年生2875人に聞いた「実力」以外に合格に必要なもの」のトップも「周りの環境」だったのは興味深い。

タイの地方都市ウドンタニでも幼稚園や小学校に人気校があり、どの学校でも教育レベルに大きな違いは無くても中学受験に強い学校は決まっている。
教育熱心な親が子供を入学させ、競い合って切磋琢磨するので強くなる。

娘が通う中高一貫校でも各学年の1組35名がエリートであり、その中の20名くらいが固まって塾から塾へと移動している。
それを逃した娘のクラスで難関校への高校入試を目指して勉強するのはたったの3名。。・゚・(ノД`)・゚・。
娘の友達へ今から高校受験を目指す生徒は居らず、校外の試験も受験しない。こんな雰囲気で娘の学習意欲は続かず、家庭での学習中も手放さないスマホは引っ切り無しのメッセージで音が止まないw。スマホの制御が上手く行って、帰宅後に学校の遊び友達と引き離せたのはつい最近。
先月にアカデミックオリンピックキャンプ1へ参加して欲が出た様で、ようやく学習意欲が見えてきた。この気持を継続させなければならないが、私がダメ親だけに・・・w。

貴方のクリックとコメントが、このブログのパワーの源です。
下の2つのバナーへ応援クリックをお願いします。

ブログランキング・にほんブログ村へ海外生活ブログ タイ情報 人気ランキングはこちら
リアルタイムに更新される新着記事一覧(右下)からタイの今が見える。お薦め。

タイ・ブログランキングタイの人気ブログが大集合!!
登録数 アクセス数 最大級のブログランキング
ブログの世界が広がります。

PVアクセスランキング にほんブログ村
コメント (3)