Menkarm World

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毒蛇に噛まれた!

2017年10月18日 00時00分00秒 | タイで健康生活
先週の土曜の夜は8時過ぎに夕食を終え、月曜に配達する商品の包装があると作業小屋へ行く妻にお付き合い。

地べたに並べた観葉植物を紙で包装する妻の横に椅子を置き、スマホでネットを眺めていると、突然「痛い!」と言って手を押さえた妻。「何かに噛まれた!」と言うので妻の手を見ると、右手の小指に幅2センチ弱で牙の痕が2つあり、血が滲んでいた。
牙の痕2つは毒蛇の可能性が高いと知っていたので、毒蛇かもと妻へ伝え、蛇を見たかと尋ねるが、何か30センチくらいの長い動物が落ちるのは見たが、色や形は分らないらしい。地べたへ置いた鉢を持って噛まれたので、地上性の蛇かなと思い、この時はコブラの幼蛇を疑った。
周囲の鉢を動かして蛇を探すが既に姿は無く、コブラなどの猛毒の蛇なら時間との勝負なので、自宅へ走り息子へ救急車の手配を頼んだ。自宅まで救急車を呼ぶと家を探すのに時間が掛かるので、集落のアナマイ(保健所)で待ち合わせるように息子へ指示し、妻の居る作業場へ戻ると、妻は患部を圧迫して毒を出していた。
腕を縛りたいが適当な物が見つからず、作業場へ有ったスマホのUSBケーブルを二重巻きにして圧迫。息子が二箇所圧迫と言うので、もう一本もUSBケーブルでやる。

すぐ病院へ行くので車へ乗れと言うが、自宅へ入って服を着替え始める妻。いいから行こうと言うが、作業着では行きたくないらしい。車へ押し込んでアナマイ目指して2キロ弱を爆走して向かうが、途中で田舎の暴走族が道路へ広がって走っている。ホーンとパッシングで蹴散らせて幹線道路へ出るとアナマイ方面へ回転灯が見えたので救急車かと思えば、集落の派出所の警官がセブンで買い物をしている。息子へ電話を入れると、役場での待ち合わせを指定してきたと言うので、側道でUターンして役場へ爆走。狭い側道でどうやってUターンしたやら?

1キロ弱走って役場へ行くと、ちょうど救急車が来た所。ここまで噛まれてから10分。「死ぬなよ!」と言って救急車へ乗せて出発。私も最初は車で追走したが、救急車のLEDのフラッシュが眩しくて危ないと思ったので普通に走って病院へ向かう事にした。遠く離れて行く救急車を見ながら涙が出た。
数キロ走ったところで、救急車のランプが近付いているのに気が付く。どうやら私が追走に遅れたと思ってスピードを落としたらしい。糞ったれ!行けよ!!と思うが、こうなったら覚悟を決めて追走するしかない。アクセルを踏み込んで救急車に近付くと、救急車は再びスピードを上げて走り始めた。
ウドンタニ病院へ付くと救急車は救急外来へ入り、私は近くへ路駐して病院へ駆け込む。ここで噛まれて30分。

私が救急外来へ着くとちょうど治療室へ入る所だったが、私は警備員へ止められ入らせて貰えない。しばらくすると看護士さんが呼びに来られたので入ると、妻は薬のアレルギーに答えられなかったそうで、私が医師へ伝えた。
妻を見ると腕の圧迫を外されていたので、毒を吸い出したか尋ねるとやってないと妻が言う。妻の通訳で毒ぐらい吸い出したらどうかと医師へ言うと、毒は既に体にまわっていると言われる。これからの治療はどうするのか尋ねると、痛み止めを使って様子を見るのだそうだ。痛み止めの点滴を入れてしばらくすると、少し感じが変だと妻が言い始め、看護士へ尋ねるとそういう薬だそうだ。ヘラヘラした感じの若い医師でその時は不安を感じた。

ストレッチャーへ寝かせたまま救急外来から出されたのでどこへ行くのかと思えばレントゲン撮影。ここで待っている間にウドン病院で看護婦をされている妻の園芸仲間へ電話。「蛇に噛まれたのにレントゲン撮ってる~???」と尋ねると、「毒による病変を見ているから、治療の手順通り」と言われる。実家のルーイに帰っているから行けないけど、大丈夫だからと言われて妻は安心したらしい。ここで噛まれて1時間は経っており、神経毒で急死なんてのは無いだろうと思った。

入院病棟へ入ると高齢女性専用フロアへ入れられ、ベッドが置かれているのはエレベーターホール。高僧の寄付で新病棟が建てられ設備は充実したが、それでもベッドが足りないらしい。そのフロアには30代前半に見える女医と、研修医らしき若い男の医師二人が居られた。最初に手足の運動機能と肺活量や血液のチェックがあり、1時間に1回は肺活量と血液の検査をやり、何度も医師が様子を見に来られた。噛まれてから6時間が要注意であり、何も無ければ翌日の午後に退院だそうだ。血液検査の結果は毒による影響が見つからず、症状は弱い発熱に手の腫れと強い痛み。「牙の痕が2つあり蛇だと思うけど、症状は大きなムカデに噛まれた程度で済んだ」と言われたそうだ。妻の話では救急車の中で救急隊員が熱心に患部を押さえて血を出されたそうで、体に入った毒の量が少なかったのかも知れない。

面会時間をとっくに過ぎていたが、私の病室への滞在は咎められず、それでも12時を過ぎて日付が変わったので、私だけ帰宅しようかと思えば、死ぬのが心配だから帰らずに朝まで居て欲しいと言う妻。翌日も子供の塾が有り、私が送迎しなければならないので、もう大丈夫だからと説得して1時過ぎに病院を出た。

帰宅したのは2時前だったが、息子が寝ないで待っていた。息子も心配だったのだろう。救急車の手配で「ムアン(県の中心街)から救急車が来る」と言われたので、「青い顔して死にそうなのに何をやってる!」と息子が文句を言ったそうだ。来てくれたのは隣の集落の救急車で、本来なら集落違いで担当外だったらしい。(感謝!)

3時間ほど寝て、朝は5時起床で朝食の準備。いつもと同じ糞忙しい日曜が始まった。昼過ぎには妻が退院してやれやれ。患部の黒変も無いので壊死も免れたらしい。口喧嘩が絶えない夫婦だが、妻が生きててくれて良かった。

今回の事故を振り返って思うのは、噛まれた直後の行動。
血清を使いたいので蛇の種類を特定したいし、救急車の手配も急ぐし、早く患部から毒も出したい。それから噛まれた時刻も見なければならない。

蛇の種類だが、見て種類が正確に判る人は少ないだろう。タイにグーハウと呼ぶコブラは二種類居るし、グーキョウと呼ぶグリーンスネークは7,8種類居る。スマホで撮影するか、蛇を殺して持参するのが望ましいが、蛇も命懸けであり思うようにはならないし、危険でも有る。蛇が無ければ無いで血液検査で毒の種類は判るらしい。血清を注射するにも危険があり、使うのは命に関わる時だと医師が言われた。

救急車の手配も私が骨折で某私立総合病院から有料の救急車を呼んだ時は、来るまでに1時間以上掛かった。地元であるテッサバン(区役所)やアナマイ(保健所)等の公的機関の救急車や民間のボランティア団体のが早いかも?蛇毒で意識を失う事もあり、自分で運転して行くのは危ない。

毒の吸い出しや腕の圧迫は、日本語の解説を見ると不要らしい。今回の救急隊員は、私がUSBケーブルでやった腕の圧迫を除けて、ビニール紐で縛り直していた。また患部の血を熱心に押し出している。

それと病院だが、バンコクの大きな病院なら大丈夫だろうが、地方の私立病院の場合は救急の体制が出来ているか不安がある。娘が1歳の頃に42度の高熱を出し、某国大使館お薦めの私立総合病院へ20時頃に連れて行くと即入院。そして放置!行った時に診察した小児科医はいつの間にか帰宅しており、変だと気が付いた22時頃はアルバイトの当番医が一人だけで何も出来ない。
下手な英語で当番医を叱り飛ばして、処置をしない理由を尋ねると点滴の針が入らないからだそうだ。もう怒り爆発!!!それから子供を裸にして冷やし、NICUの看護婦を呼び出して処置。こいつらは入院させて金を取るのが目的で、治療は目的ではない。針が入らなくてもやれる事は多いのにやらない。当番医が涙目になるまで叱ったら、翌日副院長の名刺を持った太ったオヤジが飲み物が入った籠を持って謝りに来たが、こんな病院は絶対に避けるべき。ネットを検索すると同じ病院へ入院した日本人が放置された話が出てくる。

国立ウドンタニ病院はコンケン大医学部の研修が行われており、入院病棟での多くの指導医も研修医も話し易く親切。ベッドがエレベーターホールに並んでいたりするが、高僧の寄付で設備も新しい。そんな話をコンケンの人にすると、コンケン病院は医師も少なく設備もウドンと比べて見劣りするとか。シーナカリン病院が良いが、紹介状無しに自由には行かれないそうで、コンケンなら選択肢は私立病院となるらしい。もしもの時の為に、地域の医療事情も把握しておいた方が良いだろう。

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