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南国ならではの簡単な蘭の楽しみ方

2014年04月13日 22時57分53秒 | タイでの生活
日本で蘭と言えば一部の趣味で育てる方を除いては、自分の為に購入するのではなく贈り物として頂く物。そして花が終わったら廃棄する物ではないだろうか。カトレアを中心とした蘭を生産し販売している妻に尋ねると、タイでは自分の為に購入される方が大部分らしいが、購入していただいた蘭を長く育て花を繰り返し咲かせる人は少ないらしい。そう多くは枯らしてしまうのだ。
枯れる原因の一位は水不足。蘭は木に着生しているので、雨水だけで大丈夫と思われるのか、それともつい忘れてしまうのか分からないが、カトレアやデンファレだとバルブ(水分や養分が貯まっている茎の太くなった部分)が萎んで皺が入っているのを見かける。井戸水を利用して塩分が効いた水をせっせと掛けるのも同様。葉が黄色っぽくなるそうだ。水やりも植え込み材が湿気を保っていればさっと水を掛けただけでも大丈夫だが、タイでよく使われる植え込み材のココナツ殻が乾燥しているのにさっと水を掛けても、乾燥したココナツ殻は水を弾くので根の周囲に水が留まらない。妻の農園ではスプリンクラーを使って雨のように20分間水を掛け続けている。もし乾かし過ぎたらバケツへ水を溜めて、蘭の鉢ごと浸けてしまうのが簡単だろう。
そして2つ目の原因が肥料不足。すぐには枯れないが勢いがなくなり花も咲かず病気にもなり易いようだ。また窒素、燐、カリは与えても、微量元素を全く与えないのも調子が良くない原因のようだ。農薬や肥料を扱う店でタイだとホルモンと呼ばれる花を咲かせる肥料を使うと微量元素が配合してある。
3つ目はコンポスト(植え込み材)の劣化。妻の農園だとココナツの殻へ植えているのだが、1~2年でココナツ殻が劣化してボロボロになる。そうなると蘭の調子も悪くなるそうだ。ココナツがボロボロになると植え替えが必要だ。
この3つをクリアすれば、タイだと日本のように温室を使わなくても蘭を長く楽しめるそうだが、いくら花が好きでも仕事や家事をしながら植物の相手をするのはどうしても負担になる。特に3つめの植え替えは、どうやったら良いか悩むのではないだろうか?
私もどうやったら簡単に蘭を育てられるか考えてみて、そうだ着生植物だからと木の板に植えた事もあるが、上手くいかない。流木に着生させて売っている業者に尋ねると、「売ってるけど実は駄目なんだよ咲くのは最初だけで徐々に弱る。w」とそっと教えられた。それからネットで調べたりしていて気が付いたのが、着生蘭が自然で育つ環境。自然ではココナツ殻や木の板や流木には着生してないのだ。私が暮らすタイ東北部では郊外へ出ると野生の蘭が見られるのだが、着生蘭が着いているのは木の皮であり、木が腐れば内側に根を伸ばして栄養を摂っている。
葉に病気が出て弱っていたカトレアの苗を妻から貰い、製材所から貰った木の皮を植え込み材のココナツ殻へ差し込むと、根が木の皮に届いた頃から勢いがでたよう感じ、新しいバルブも出て調子が良くなった。それを敷地の木に着けて1年経ち、花が咲いたのが上の写真だ。家庭菜園の並びにあり、毎日夕方に水を掛けている。週に1回は窒素、燐、カリの割合が15 15 15の肥料を薄く水に溶いて与えている。着生させている木はパクティウという落葉する木だが、葉がない時期も葉を紫色にしながら耐えてくれた。貰った病気の苗が育って花が咲いたぞと妻に話すと喜んでいた。乾季と暑季の水遣りさえ忘れなければ結構手抜きでも大丈夫な南国ならではの蘭の楽しみ方だ。

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