ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

松山選手、日本人として、そしてアジア人として、初のマスターズ優勝おめでとうございます!

2021年04月12日 | ひとりごと
松山英樹選手が”The Masters”で優勝した。
といっても、わたしはゴルフにも松山選手にもまるで興味が無い初老のピアノ弾きで、しかもテレビは全くと言っていいほど観ないのだけど、
The Mastersの最終日に、なんと日本人の選手が一位でプレーしているというのを聞きつけた夫が、どれどれとテレビをつけたのだった。
その時わたしはカウチでだらりと昼寝をしていて、人の歓声とアナウンサーの声に混じってマツヤマという日本人としか思えない名前を発したのを聞いて薄目を開けた。
ああゴルフか。
いくら興味が無いと言っても、広々とした芝生のコースを歩く選手の姿を見たらゴルフだとわかる。
画面の右下に、出場選手の名前が成績順に書かれていて、なるほどMatsuyamaという選手が首位にいることがわかった。
松山、松山、松山…。
ああ、ずっと前にアマチュアでThe Mastersに出場し、優勝してかなり騒がれた人だ。
でもそれ以降、あまり良い活躍ができてなかったんではなかったか。
というか、知ろうともしないのだからわかるわけがない。
じわじわと目が覚めてくると、今松山選手が首位に居て、けれどもあと10ホールも残っているので、最後まで逃げ切れるかどうかが怪しい、ということがわかった。
そうなると目が離せなくなった。
ワシントンD.C.に友だちの結婚式に参列するために出かけて行った長男くんが戻ってきて、みんなで海鮮鍋をつつきながら観戦する頃には14ホールまで進んでいた。
あともう少しという場面で松山選手のボールが池にポチャンと落ちてしまった。
2位につけていた選手が切迫してきて万事休すかと思ったら、次のホールでその2位の選手が池ポチャをした。
え?と思ったけど、試合後のインタビューを聞くと、松山選手が池ポチャをした時、あ、もしかしたら自分が勝てるかも知れないと思い気持ちが早ってしまった。もし自分があの時首位の座に居たら多分違うパットを選んでいたと思う。と言っていた。
ゴルフは最後の最後までわからないとよく人が言うけど、大きな大会を戦いながら気持ちを落ち着かせ続けることがどれほど難しいことか、いくら知らない世界でも想像はできる。

松山選手はこの四大メジャー大会でのアジア人として最初の優勝者になった。
夫が「今のアジア人がターゲットにされてる愚行がこれで少しは減るといいのだけど」とポツリと言う。
新型コロナウイルス感染症を理由にアジア人を差別したり、外国人を嫌悪したりする兆候が世界中に見られるようになった。
1年以上も続く自粛や制限に疲れ、たまりにたまった鬱憤を晴らしたいのはわかるが、その方法や相手を間違ってはいけない。

松山選手の優勝はわたしが思っているより大きな意味を持つのではないかと信じたい。
なので記念にテレビ画面の写真を何枚か撮った。ピンボケだけど…。





彼に通訳は要らないと思うのだけど…。

それにしてもこの画像を見てびっくりするのは東海岸在住だからだろうか?
室内なのにソーシャルディスタンスが十分でなく、マスクもつけていない。
観戦中の人たちの中にも、マスクをつけていない人、顎マスクの人が少なくなかった。
大会がもしニュージャージーで行われていたら、全く違う風景になっていたと思う。
ジョージアでの感染者数は増加傾向にあり、平均で1日651人の新規感染者が報告されている。
ニュージャージーに比べたら少ないけれど、まだまだ油断してはいけない状況なのだ。
ジョージア州は共和党が州議会と州政府を押さえている州で、つい先日「2021年公正選挙州法」というものを可決した。
上下両院とも共和党が多数を占める州議会が可決した法案を、ケンプ州知事(共和党)が署名し、成立させた。
この州法は、期日前投票や郵便投票の実施方法を従来よりも制限し、投票所に行列する有権者に水や食べ物を提供を止めるよう規制するもので、とりわけアフリカ系有権者に負担をかけるものだと言われている。
共和党=感染予防に消極的、というのは大袈裟ではない現象で、だからそういうことがこのようなイベントにも現れるのだと思う。
州ごとに法律や風習が異なる国アメリカの混乱はまだまだ続く…。

あ、ちょっと話が脱線しちゃったな😅


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