ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ごめんなショーティ

2014年02月06日 | 家族とわたし
月曜日の朝から、粉雪が、えらい勢いで空から落ちてきて、
あっという間に、真っ白けっけ。


ブロックが妙に楽しくなり、


風がまったく吹かないので、ありとあらゆる所にまんべんなく、ていねいに降り積もり、


こんなんが窓のすぐ向こうに現れた。




旦那は運動がてら、せっせと雪かきをし、




心の中は穏やかでなく(なんでオレっちだけがせにゃいかんわけ?)、ソコハカトナク、我々の間に緊張が漂う。



翌日は例のごとく良く晴れて、フェンス帽子はまだ健在で、


太陽と雪と氷は仲良しで、




こんなふうに、呑気に、窓の向こうの景色を撮っている分には楽しいのだけども、




ちょっとそこまで用事、となると、一気に現実を思い知らされる。


雪かきせにゃ……。


さて、家猫ショーティのその後を少し。

じゃことかつお節とカリカリを、擂り粉木で砕き、そこにお湯を足して練った餌を、パクパクと食べてくれるようになり、
後足以外は、すっかり元の状態に戻ったショーティ。
だいぶ体力も戻ってきた。
そんな様子を見ながら、考えに考え、悩みに悩んで、動物病院に連れて行くことにした。
町で多分、一番、昔ながらの診察をしてくれる。
触診してもらい、採血をし、その間彼女は、一鳴きもすることなく、これまで見たことがないくらい落ち着いていた。
年老いたからか?
それとも、少しボケているのか?
いずれにせよ、じっとしているので、ていねいに診てもらうことができた。

心臓はとてもしっかりしている。
背骨にコブのようなものがあると思ったのも、それは筋肉が落ちたことにより、急に手で触れるようになったからだと言う。
そして……、
彼女が苦しんでいた一番の問題は、口の中にあった。
今から5年ほど前に、急に、健康な牙が一本抜け落ち、医者に診てもらったことがあった。
それから今まで、そのことをすっかり忘れていたのだけれど、やはり歯茎周辺に、化膿が進んでいたようだ。
カリカリしか食べない、選り好みが激しい猫だけれども、食欲は旺盛で、あの急に食べなくなった日まではずっと、いつものペースで食べていた。
だからってなあ……今まで気づかずになあ……口をガアッと無理矢理あけて、調べてやればよかったなあ……。

それで、口内手術を勧められた。
手術を受けさせるかどうか、めちゃくちゃ悩んだ。
けれど、痛いって言えない、知らせる術を持たない、そんな仔を、あと何ヵ月、何年、生きてくれるかわからないけれども、
柔らかく砕いた餌にお湯を足して、もっとグジュグジュにしてあげるのを、もしそれで済むのなら、わたしは喜んでやるけれども、
もしこれからもずっと、大なり小なり痛むのなら、やっぱり痛みの無い毎日を送らせてやりたい。

彼女はどこか、視神経をはじめとする神経の支障を抱えていて、麻酔に過剰反応する。
けれどもこの手術は、麻酔無しでは到底できない。
大丈夫なんだろうか……。

手術前日の夜12時から、手術準備が始まる今朝の8時まで、お水も食べ物もあげてはいけないと言われ、
ここ半年ぐらい、お水をガブ飲みしていた彼女は、お水入れの前で座ってずっと鳴いていた。



病院に預けて2時間、獣医から電話がかかってきた。

「血糖値が高過ぎる(600)ので、まずその値を下げている。今は(270)ぐらい。
血糖値が下がり、安定してからでないと、麻酔を使う手術はできない。
とりあえず彼女を、こちらで月曜日まで預かろうと思う」

わたしたちのような、ケチで、能天気で、不注意な飼い主と暮らしてたから……。
毎日毎日、水をガブガブ飲み、巨大なおしっこ玉を作ってたのに、これは糖尿かもしれんなあと思ってたのに、
もうちょっと様子を見よう、あともうちょっとと、時間を無駄に伸ばしてきてしまったわたしたちのせいで……。
ごめんなショーティ。ほんとにごめん。
退院してからはわたしたちが、採血とインシュリン注射をしなければならない。
血糖値を測るのも大事。
抗生物質の液体を、スポイトで飲ませるのでさえ、ふたりがかりでヒイコラ言ってるヘタレなわたしたちだけども、
がんばるから。
これまでの分、がんばるから。


ショーティの友だちでもあるリス吉くん、雪原をタタタッと駆け抜けてったかと思うと……、


ありゃりゃ?


あ、出てきた!


またもぐって、出てきた!


モグラ叩き、もとい、リス叩き!



ついつい見てしまう、ショーティの寝床。
いつもどこかで丸くなって寝てた猫ベッドや、わたしの机のすぐ横のスツールも。
生まれて初めての入院で、落ち込み過ぎてやしないか……などと考えてはため息をつく。

ごめんなショーティ。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (かわちゃん)
2014-02-07 13:47:59
何時も後悔するんや、こんな時。

うちの犬の時もなんでフィラリアの予防注射ちゃんとしてなかったんやろ。
なんでケホケホ言い始めたとき気がついてやれなんだんやろって。

大丈夫や、ちゃんと手術受けて元気になるって!
Unknown (かまどがま)
2014-02-07 15:55:18
食べられないのは歯肉炎でしたか、我が家も14歳でやりましたが、切ってしまえば無かったようになんでも食べられるようになります。糖尿は心配ですね・・・
家で嫌がる猫を押さえるやり方を獣医さんに教えていただいた方が良いかもです。
我が家では二人掛りで、一人が、テーブルに立った状態で長袖に両手に鍋つかみのグローブをして自分のお腹に猫の頭と手足を抱くようにでもしっかり抱え込み、別の人が処置をするというスタイルです。薬は無理だった、何か目新しいものに少しだけ混ぜ、でも2回目はごまかせずの繰り返しでした。
とにかく、察すると手の届かない本棚の裏などから出てこない・・
よかった。 (manma)
2014-02-08 04:28:04
原因がわかってよかった♪
話ができたらなぁ・・・ここが痛いって言えたらなぁ
元気に退院してきますように、糖尿・・・大事にしたってな。
我が家の愛犬たちは、病院・美容院大嫌いやった。
Uターンしてたもん、懐かしい。心臓わるかったから、引きつけみたいなん起こすと、慌ててニトロ?ぷにゅっとな。
みんなみんな元気でがんばろう
心配してくださるみなさんへ (まうみ)
2014-02-09 03:31:08
かわちゃんへ
ありがとう。こういう時の飼い主の後悔を共有してくれはって。
おかげで気持ちがだいぶ楽になりました。
早よ戻ってきてほしいなあ。

かまどがまさんへ
もうその、二人掛かりの状況が、目にはっきりと浮かぶようです。
そして、そうなんですよね、猫ってほんとに察するのが早い!
で、手の届かない所に隠れる……。
鍋つかみのグローブ、これはもう必須なブツになるかもしれません。

manmaちゃんへ
ほんまやね、言葉が話せたらって思うけど、わたしらがもっと察してやらなあかんかったんやと思う。
そっか、manma家ではニトロか……みんな、ようやるなあ……見習わにゃ~!
がんばるわ。
Unknown (ひでまろ)
2014-02-09 10:48:46
手術を受けるのは一時的に痛いだけで、その後は
ショーティは気持ちよく過ごせるようになりますよ!
うちは病院連れていたたときは、もう手遅れでしたから><
うちの猫の分まで長生きできますように!
Unknown (かまどがま)
2014-02-09 12:06:37
獣医さんに予約の電話をしてるだけで、隠れました・・・
子どもに猫の症状を話すときはすまして坐っている、完璧に言葉を理解しているとしか思えません(笑
ショーテイーちゃんも長生きしてね (dorosy)
2014-02-09 15:50:08
こんにちは、いつもブログ楽しみにしてます。
私も16歳の女の子ネコを飼っています。
ウチの子も13歳ぐらいの時に血糖値が少し高かったのですが、それからいろいろ調べた結果、エサに原因がある場合が多い事を知り、ドライフードをプレミアのもの(特に血糖値コントロールのものではありません)に切り替えました。それだけで今までとても元気です。ドライフードはそれまでの物よりかなり高くなりました(1kg¥2000以上)が、病気しないでいてくれれば、医療費より安いと思うので良かったと思ってます。インシュリンなしでは無理なのですか?それとももう、インシュリンを始めてしまったのでしょうか?インシュリンなしで食事療法ではだめか聞いてみた結果だったら、ごめんなさい。ウチの子と同年齢なのでどうしても他人事と思えず、コメントさせていただきました。
長文で失礼しました m(_)m
ひでまろさんへ (まうみ)
2014-02-12 00:10:06
ありがとうございます、ひでまろさん。
そして、辛いことを思い出させてしまってごめんなさい。
今回、糖尿病の悪化で、まず血糖値を下げ、それを安定させなければならないということで、手術どころではなくなってしまいました。
まあ、逆にいえば、血液検査を受けたことで、危なかった状態から抜け出せたということなんですけれども……。

ひでまろさんの猫ちゃんの分も、しっかりと、ゆったりと生きてもらえるよう、気をひきしめて、介護していきます!
かまどがまさんへ (まうみ)
2014-02-12 00:14:59
ごめんなさい、笑ってしまいました!
いやもう、それは完全に理解してるでしょう!わたしもそう思います。
でも、不思議ですねえ。声色なんでしょうか……。

とりあえず無事?に、二回の注射を、それぞれ旦那とわたしが担当し終えました。
まず少量の餌を食べ、注射し、残りを食べるというパターンなので、餌を食べると注射、という記憶が、彼女をかなり混乱させるようです。
まあ、慣れていくしかありませんね、お互いに。
dorosyさんへ (まうみ)
2014-02-12 00:30:29
ありがとうございます、dorosyさん!
実は、こちらでも、ドライフードと糖尿の関連が話題になっていました。
それで、あれこれ誤摩化しながら、いろんな缶を食べさせようとしたのですが、もう頑として受け入れず、我々も根負けして、またドライフードに戻してしまいました。
そして量についても、あまり厳しく制限しなくなり……結局は、我々飼い主の怠慢と油断が、彼女を苦しめる結果になってしまったのだと思います。

これまで大きな病気をしたことがなく、安いドライフードを喜んで食べ、いやもう、うちはラッキーだ、などと思っていたバカ者です。
バチが当たったと思い、これからは気を引き締めて、彼女と、彼女の病気と一緒に暮らしていこうと思います。
インシュリンは、問答無用で始まりました。かなり危ない状態だったようです。
dorosyさんの猫ちゃんが、インシュリンを避けることができたこと、心からよかったと思います。
これからもまた、ちょくちょく、ショーティのことも書くだろうと思いますので、また遊びに来てください。
同い年の猫ちゃんのこともまた、教えてくださいね。

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