ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

韓国の悪口さえ言ってれば支持される政権って…恥ずかしいよね、そんな社会を作ってる支持者たちも

2019年02月01日 | 日本とわたし
先週の木曜日、1月24日の夕方に放映された、フジテレビの『プライムニュースイブニング』という番組の中で、こんなパネルが紹介されました。



産経新聞ソウル駐在の黒田勝弘記者が、『韓国人の交渉術』と題して説明したものです。

① 強い言葉で威圧
② 周囲にアピール
③ 論点ずらし


とありますが、まるで安倍政権のことを言っているようで苦笑いしたのですが、主語が『韓国人』となっていることが異常で、見過ごすわけにはいきません。



これは、先のレーダー照射問題に絡んでのもので、明確な情報が出されていないというのに、このような意見を放送で流しても良いと判断する、制作者の意識の低さに驚きました。


そういうわたしも、これは今までにも何回かお話ししてきましたが、長年の間、このような偏見に気づかない、それどころか賛成してたかもしれないほどの偏りがありました。

昭和のど真ん中、32年生まれのわたしの両親は、当時の風潮そのままに、お隣の国、韓国や中国を一括りにして見下していました。
毎日の会話には出てこなかったけれども、ニュースなどで両国のことが伝えられると必ず、「ああ、あそこはもうしゃあない。どうしようもない。嘘ばっかりつきよる」などと言っていたので、
それを聞いていたわたしも、だんだんと、そうなのかと思い込むようになっていました。
そこには何の根拠も無かったし、特にその両国の人たちから嫌な目に遭わされたこともありません。
ただ、その当時の風潮と、親の口調から伝わってきた、なんとなくあかん国で、あかん人たちなのだという偏見でした。

今、韓流ドラマやKPopが流行っていますね。
それらが流行り出した頃にはもうこちらに移住していたのですが、在住の友だちからいくつかのドラマを勧められたことがありました。
かつてあった偏見は、たくさんの韓国人や中国人の人たちと接していくうちに、なんて恥ずかしい考え方だったのだろうと気づくことができたのですが、ドラマを観るまでには至りませんでした。
それが今じゃ毎晩、『1日1時間、必ず夫婦一緒に過ごすタイム』に、英語訳と日本語訳のついた韓流ドラマを夫と観てるんですから、人生何が起こるかわかりません。
ついには二人でハングルを勉強するようになって、実際の韓国をもっと知りたいという気持ちがわいてきました。

でも、アメリカという別の国の人と暮らすようになっていなかったら、そしてここに移住していなかったら、
過疎地と呼ばれる田舎の嫁を続けていたら、もしかしたらわたしは、いまだに愚かな偏見を持ち続けていたかもしれません。








 
>北原みのり「韓国の“反日感情問題”」
【AERA dot.】2019年1月19日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190117-00000022-sasahi-pol&p=1

引用はじめ

K-POP好きの友人が、韓国スターの話を職場でしていたら、
「そんなに韓国好きだったら、韓国と日本が戦争になったら韓国につくのか?」と言われたという。

あまりの頭の悪さに友人は、言葉を失いながらも、こう教えてあげた。

「そんなことを選べないのが、戦争なんだよ」

ここ数年、日韓関係を問うニュースがじわじわと増えている。
「慰安婦」問題しかり、徴用工問題しかり、そして年末からの韓国軍によるレーダー照射問題だ。

“日韓関係を問うニュース”と書いたが、正確に言えば、「韓国の反日感情を問うニュース」なのかもしれない。
“悲しい過去”は全て清算済みなのに、韓国がいつまでも“反日感情”を忘れずに、日本を責めてくるんですよ、といった報道姿勢や、
「韓国は感情的な国で困ったものですね」「政府も国民の反日感情を利用しているんですよ」と言いたがるコメンテーターは後を絶たない。

レーダー照射(したかどうか)問題は、“反日感情問題”が十分にあたたまった上で落とされた爆弾のようなもので、日本の反応は、どうしたって過剰になるだろう。

現に、「嘘に嘘を重ねる、そういった韓国」(山本朋広議員)と、一国家を公然と嘘つき呼ばわりしたり、
「『協議をする』、これでは弱い」(小野寺五典議員)と、協議以上に何を求めているのかわからない恐ろしいことをテレビカメラの前で堂々と言う自民党議員たちが出てきた。

こんな無意味な勇ましさ、必要なのか。
むしろ、あなたたちの発言が危機ではないか。


政治家に、私の日常を守ってもらえてない感、長期の安倍政権のもとで深まっている。
安心や希望を政治家の言葉から味わえず、何が本当なのかわからない不安や、危機を強いられる日常が、当たり前になってきた。

それはトップに立つ安倍さんが、“そういう人”だからなのだろう。


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では、このレーダー照射問題について、わたし自身が一番納得できた文章を、ここに紹介させていただきたいと思います。

韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(1)
【へろへろblog】2018年12月29日
https://booskanoriri.com/archives/3464

韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(2)
https://booskanoriri.com/archives/3471

韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(3)
https://booskanoriri.com/archives/3492

韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(4)
https://booskanoriri.com/archives/3530

引用はじめ

この問題についての元航空幕僚長田母神さんの手記が、記事になってwebにも掲載されていましたので、要点を書き出したいと思います。

田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」
https://ironna.jp/article/11560
(韓国軍の実力では、なんてくだりは余計な話ですが。)

世界中の軍が、日常的に、レーダー操作訓練を実施しており、地対空ミサイル部隊や海に浮かぶ艦艇などでは、火器管制レーダーの電波照射は日常的に行われている
そしてその電波は、地対空ミサイル部隊や艦艇などの周辺にいる航空機などには、届いてしまうことが多い。
 
しかし、その際ミサイルが発射されないように、二重、三重の安全装置がかけられており、一人のミスでミサイルが不時発射されてしまうようなことはない
 
戦争が行われている場合や、情勢が緊迫している場合なら、火器管制レーダーの電波照射はミサイル発射の前兆であり、危険であるが、
平時においては、火器管制レーダーの電波照射が行われることが、直ちに危険であるということはない


韓国艦が電波を出したかどうかはともかく、仮に出していたとしても「危険性はない」とする意見です。
これにはまったく同感で、救難任務中の韓国艦が、P-1を攻撃する理由はありませんし、公開された映像からも、P-1の乗員が、撃墜の危険を感じているという様子はありません。
当たり前です。
火器管制レーダーの電波を感知したというだけで、シースパローの射撃に必要な、CW波を検出したわけでもないのです。
もしそんな状態であれば、映像にあるように、「FCらしき電波」とか、「いちおう(司令部に)報告しとくか」なんて言葉が出てくるわけはないのです。

陸海空自の対空ミサイル部隊では、日々の訓練で、自分の部隊の上空に接近する航空機は、万が一に備え、その航空機が何者であるか識別するとともに、あらゆる航空機を疑似の射撃目標として、レーダー操作訓練を実施している
疑似目標には、自衛隊機だけでなく、米軍機も民間航空機も含まれている


これも普通に知られていることで、航空自衛隊のミサイル部隊出身の田母神さんは、日常的にやっていたことであり、いわば彼らの「常識」です。

しかし、射撃管制レーダーの電波照射自体は、別に危険なことではない
世界中で日常的に行われていることであり、いま日本と韓国が戦争をしているのではないのだから、電波照射とミサイル発射は別物である
 
韓国海軍が、敵意むき出しで海上自衛隊に向ってきた、と考える日本国民もいるかもしれないが、私はそうではないと思っている。
韓国海軍の実力では海上自衛隊と戦えないことは、韓国海軍は十分承知している。


これもそのとおりで、吹き上がった一部の人たちが、「アメリカだったら即座に撃沈する」なんて言ってるのは全くの嘘っぱちです。
戦闘海域で敵艦のレーダーに照射されたわけではないのですから。


韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(5)
https://booskanoriri.com/archives/3537

引用はじめ

日本側の発表では「日本EEZ内」としていますが、発表された映像では、隊員が座標位置をコールする音声は消されていて、テロップに「日本EEZ内」と出るだけです。
わざわざ座標を秘匿して、「場所は内緒だが日本のEEZ内だ」と言っているわけですから、普通に考えてもぜんぜん説得力がなく、むしろEEZ外だったのでは?という疑念が深まるだけです。

一部の人たちが、軍事機密なのだとか言っていますが、その場所は相手がいちばんよく知っているわけですし、乗員が座標位置をどうコールするかなんて、秘密でも何でもありません。
自衛隊の航空では、緯度経度を、アルファベットの組み合わせと数字で示すGEOREFコードで表すこともあり、レーダーサイトなどでも、このGEOREFを使ったりしてますが、そんなものは秘密でもなんでもありません。

防衛省はなぜ、正確な場所を示せないのでしょうか?

ー中略ー


韓国メディアが報じた地図

なんと、完全に「暫定水域」です。(しかも韓国寄りの)
これに対して日本側はなにも反応していませんので、この地図に示された位置は間違っていないと思われます。

となると、日本側の「証拠映像」で、わざわざ座標を読み上げる音声を「ピー」音で消して、「日本EEZ内」というキャプションを入れているのは、暫定水域であることを誤魔化すためだったということです。
暫定水域は、日本EEZであると同時に韓国EEZなのです。
にもかかわらず、わざわざ座標を秘して「日本EEZ内」とキャプションを入れたのは、韓国艦が「日本のEEZに入り込んでいた」という悪印象を与えるための「虚偽」だったということです。

こうなってくると、もはや日本側の「証拠映像」は、火器管制レーダーの照射があった証拠を示すためのものではなく、
韓国を批難することに目的を置いた映像だったと言うほかないでしょう。


韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(6)
https://booskanoriri.com/archives/3547

要点:

日本側はいまだに、
「どの型式のレーダーで照射されたと考えているか」、「どの周波数バンドだったか」を表明せず(1月20日現在)、

「火器管制レーダーの照射を受けた」という根拠になる「受信電波諸元」についてもなにも説明していない。






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レーダー照射問題、日韓双方の発表をとことん突き詰めてわかる8つの「ファクト」と「フェイク」
【HARBOR BUSINESS Online】2019年1月30日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190130-00184494-hbolz-soci

引用はじめ

事態発生の座標が日本側EEZ内であったか否かは、本質的には無関係です。
日韓暫定水域内であってもEEZ内であっても、海難救助活動(SAR)には無関係です。
そもそも公海ですから、航行の自由が保証されています。
唯一、関係があるのは、漂流中の北朝鮮籍漁船の存在を通報した韓国漁船がどこにいたかで、日韓暫定水域内であれば全く無問題、
日本側EEZ内であれば、漁労していたか否かの記録を求める事ができる、といった程度です。
なお、日本側が遭難船を通報した韓国漁船について、日誌の提出を求めたなどの報は一切ありません


ー中略ー

今回の軍事インシデントで、日本側では忘れ去られていることがあります。
三峰号と広開土大王が、SAR(Search and Rescue)活動をしていた対象が、餓死者と餓死寸前の人を乗せていた遭難船だということです。
遣隋使、遣唐使の昔から知られるように、冬の日本海は恐ろしい荒れ海で、小型船は容易に遭難します。
遭難すれば、漂着するか発見されるまで海を彷徨い、乗員は餓死します。
当時の天気図をみますと、日本海は12月上旬から中旬にかけて荒天が続き、12/20当日は、珍しく穏やかな天候であったことが判ります。

従って、北朝鮮籍漁船が、12月上旬から中旬にかけて遭難、漂流し、12/20に偶然、韓国籍漁船に発見され救難されたものの、乗員は1名餓死、残りは行方不昧か餓死寸前であったことは理屈が通ります

次に、大和堆近く、竹島の北東200kmの海域でしたら、日韓暫定水域の韓国側EEZ寄りですので、韓国漁船が漂流船を発見、通報することになんの問題もありません
もちろん、日本漁船が発見すれば、その船が通報したでしょう。


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今の日本は、外から見ていると、本当に危なっかしい方向にぐんぐん加速して進んで行っているように見えます。

ロイターが報じたこの記事なども、読むうちに、安倍政権の恐ろしさがじわじわとわかってくる内容です。





焦点:「慰安婦」など表記変更 ジャパンタイムズで何が起きたか
【ロイター】2019年1月24日
https://jp.reuters.com/article/japan-times-korea-insight-editorial-idJPKCN1PJ050

ジャパンタイムズは、日本の代表的な英字新聞です。

今後、ジャパンタイムズは、徴用工を「forced laborers(強制された労働者)」ではなく「戦時中の労働者(wartime laborers)」と表現する。
慰安婦については、「日本の軍隊に性行為の提供を強制された女性たち(women who were forced to provide sex for Japanese troops)」としてきた説明を変え、
「意思に反してそうした者も含め、戦時中の娼館で日本兵に性行為を提供するために働いた女性たち(women who worked in wartime brothels, including those who did so against their will, to provide sex to Japanese soldiers)」との表現にする。


日韓が対立を繰り返す慰安婦、徴用工という論争的な問題について、ジャパンタイムズはなぜ長年続けてきた表現を変更したのか。
ロイターは同社幹部、社員、関係者、学識経験者ら数十人に取材し、その実情を探った。


記事を読むと、この変更を指示した水野取締役編集主幹が、櫻井よしこ氏、堀義人氏と繋がっていることがわかります。
堀氏は、櫻井よしこ氏が理事長を務める「国家基本問題研究所」の元理事で、この研究所は昨年の11月に、こんな指摘をしていました。
「『徴用工の』正しい用語は『朝鮮人戦時労働者』(wartime Korean workers)だ」とする提言をホームページに掲載した。
この提言では、「朝日新聞、共同通信などの英語版や、ジャパンタイムズ記事で、徴用を『forced labor』と訳している場合が多い。
これは歴史を歪める誤訳だ」

そしてジャパンタイムズの表現の変更について、ケント・ギルバート氏はツイッターなどで、「決断を応援するメッセージを送ってください」と呼びかけたそうです。

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どんなに些細なことでも、もし身近なところで嫌韓表現を見つけたら、誰かに伝えたり、行った媒体に意見したりすることは、今の社会にとても必要なことだと思います。
何も言わない、何もしないのは、そのことに賛成しているというふうに取る為政者や権力者が、どんどん増えてきているからです。

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2 コメント

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Unknown (たけ)
2019-02-03 13:33:59
こんにちは。
先日は温暖化問題で???なコメント失礼しました。
ところで何かこの嫌韓騒動見ていると戦前の鬼〇英〇 とかの煽り文句を連想します。
この一件 詳しくは知りようがないですし韓国の味方するわけではないですが
威嚇飛行でレーダー照準が消えた(韓国国内)
なら
レーダー照準で威嚇行動が消えた(日本国内)
も成り立つのでは、と思うんですが。

安倍自民に大人の対応を望むのはいろんな意味で無駄なのでしょうけど。

たけさんへ (まうみ)
2019-02-05 23:46:11
何が本当なのか、現場に居合わせた人間にしかわからないことですが、このようなことが起きた際に、どのような議論や対応がとられるかによって、その国の政治、そして政治家の質の良し悪しが露呈します。

今回は、さもありなんという、安倍政権ならではの対応でしたので、日本国内ではどうだったのかはわかりませんが、外から見ている者にとっては、日本政府を評価する人は今のところ見当たりません。

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