社会にはどうあってもダメなもの、許されるべきではないものが存在します。
そういうものに対しては、「ダメなものはダメ」という態度を示さねばなりません。
思考停止というものではありません。
ご自身が発信した差別発言を取り繕っていないで反省してください。
以上は、大澤氏による一連のヘイトツイートを読んで書き込んだ私の意見です。
「実際にヘイトスピーチが意味するのは、特定の属性を理由として行われる脅迫や侮辱、あるいは煽動です。
— レア眞海 (@maumi11) November 24, 2019
このうちとくに煽動というのが重要で、これはある属性をもった人々に対する暴力的言動や差別的取り扱いを、煽ったり正当化したりするような発言を指します」
まともな対応に安堵する。 https://t.co/9PUhk28owt
では、どのようなツイートが為されていたのか。
その一部を紹介します。
弊社 Daisy では中国人は採用しません
— 大澤昇平 :: AI 救国論 🇺🇳 (@Ohsaworks) November 20, 2019
そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします。 https://t.co/b7YD1BfGjt
— 大澤昇平 :: AI 救国論 🇺🇳 (@Ohsaworks) November 20, 2019
中国人のパフォーマンス低いので営利企業じゃ使えないっすね https://t.co/mvn2OIWSuG
— 大澤昇平 :: AI 救国論 🇺🇳 (@Ohsaworks) November 20, 2019
だったら告訴してみろよ勘違いビジネスマン笑笑
— 大澤昇平 :: AI 救国論 🇺🇳 (@Ohsaworks) November 20, 2019
無能を採用する方が業績悪化のリスク高まるんだっつーの。 https://t.co/9Okle2TdaF
以上の他、
「資本主義の文脈において、パフォーマンスの低い労働者は差別されて然るべきです」
「歴史は雑学だと思って切り捨てたんだわ。ごめんな」
「歴史は雑学だと思って切り捨てたんだわ。ごめんな」
「なんか日本語通じない下級国民のパヨクが沸いてるなー」
「まあ実際に上級国民ですからね。しょうがないですね」
などというツイートを繰り返していました。
そのことがツイッター内で騒がれ始めてから間もなく、大澤氏が担当している講座への寄付をしている会社から、以下のような見解が発表されました。
部分引用:
この度、本講座の担当特任准教授(以下「本特任准教授」)が、SNS 等で、特定個人及び特定の国やその国の人々に関する不適切な書き込みを複数展開したことを受け、
本講座に寄付をする当社グループに対する言及もいくつか行われております。
当社としては、本特任准教授の価値観は到底受け入れられるものではなく、書き込みの内容及び現在の状況に関して、極めて遺憾であります。
以上のことから、今後、本特任准教授の本講座に対する寄付は、速やかに停止する方針です。
部分引用:
当社の出資先企業の代表者が、SNS等において、特定の個人、特定の国やその国の人々に関する不適切な内容の投稿を複数回行いました。
今回の件に関しては、改めて代表者から意見を聴取し、事情を調査・確認したうえで、当社としての対応を図ってまいりたいと考えております。
当社グループは、いかなる差別にも断固反対する立場をとっております。
今回の当社の出資先企業代表者による投稿の内容は誠に遺憾であり、また、一連の投稿で不快に感じられた方々に深くお詫び申し上げます。
そして東京大学の関係者からも。
私自身の研究室にも様々な国籍の学生があり、国同士が対立するケースすらありますが、ヘイトや対立など学の府に持ち込むことは許しません。裏表ない学問芸術の平和と良識が正味で必要不可欠です。大学はそれを保証せねばなりません https://t.co/jMDzNTfBwP
— Ken ITO 伊東 乾 (@itokenstein) November 24, 2019
一部引用:
一言で断じるなら、人文・社会科学におけるこの青年の「学力不足」と判断して構わない、非常にレベルの低いものです。
国立大学法人は本質的に官費によって支えられており、国民の収める税を主要な原資として研究教育活動に当たっています。
そこで守るべき最低限のルールをそもそも認識していない、言語道断の落書きで、どのような初任者研修を施したのか、学内でも確認しなければと痛感しました。
この青年が雇用されているのは、「大学院情報学環情報経済AIソリューション寄付講座」という企業からの寄付講座です。
詳細に触れることは避けますが、この寄付講座は現在、実質的に活動を停止している状態にあります。
そして、ここで雇用した青年が制御不能になっていて困るという話は、数か月前から耳にしていました。
冒頭にも明記した通り、この青年は「特定短時間勤務・有期雇用教職員」で、「有期」の期限が来れば契約は消滅し、その先の雇用は基本的にありません。
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この、差別発言についての明石氏の見解は、とても分かりやすく納得のいく物だと思います。
東京大学同部局の特任助教、明石氏の見解
今回の件の核心は、国籍差別それ自体よりも、そうした差別を煽るような発言を、東大教員という責任ある立場で行ったということのほうにあります。
ヘイトスピーチという言葉は、この間広く知られるようになった一方、その分誤解もされていて、
ある人を貶めるようなことを言えば何でもヘイトスピーチだ、と思われているようなところもあるのですが、
実際にこの言葉が意味するのは、特定の属性を理由として行われる脅迫や侮辱、あるいは煽動です。
このうちとくに煽動というのが重要で、これは、ある属性をもった人々に対する暴力的言動や差別的取り扱いを、煽ったり正当化したりするような発言を指します。
そうした意味で、今回の一連の発言の問題は、たんに一私企業の差別的実態についての言明にとどまるものではなく、
そうした発言を通して、「中国人を採用しないのは当然」という風潮を作り出したり、そこに加担したりすることのほうにあるわけです。
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続いて以下は、東京大学大学院 情報学環・学際情報学府から発表された見解です。
学環・学府特任准教授の不適切な書き込みに関する見解A message about inappropriate writings by a part-time project faculty of III/GSII
SNSや著作本によって、この大澤氏よりももっと酷いあからさまなヘイト、対立を煽る文章を公表している百田氏。
「今、韓国人は世界で嘲笑され、馬鹿にされています。
それは他の国の人々の目から見れば、信じられないほど愚かで分別がなく、モラルに欠ける行動をしているからです」
「韓国ほど露骨に、しかも何度も不正を繰り返す国はあまりありません。
韓国人は勝ちさえすれば、どんな汚い手段を用いてもかまわないと考えているようです」
ツイッター内でも、もっと酷い投稿を何度も目にしてきました。
このような特定の個人、特定の国やその国の人々に関する不適切な内容の投稿が、
今回の事件のように、即座に取り上げられ、問題にされ、対処されるということが当たり前になる社会の実現のためにも、
またか、と投げやりに考えたり、小さなことだと見逃したりせず、しっかりと一つ一つ正していくことが必要だと思います。