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2月23日「祖国防衛者の日」によせて

2009-02-26 | ラジオ
2月23日はロシアの国民的祝日「祖国防衛者の日」にあたっている。
1918年2月23日ソ連の赤軍部隊がフスコフ近郊で、ドイツ攻勢軍に
対し初めての勝利を収めたことから、当初はソ連軍の日として祝わ
れていたものが、ソ連崩壊後に「祖国防衛者の日」と名前を変えた。
とは言え大元に在る赤軍の勝利に付いて、一体事実であったのか、
それともソ連時代の作り事であったのか、様々な憶測がささやかれ
ている。

これに付いてロシア軍中央博物館研究課長は次の様に話している。
「私達は従来からの(?)に居るのに、何故2月23日の出来事に対する
見方を変えなければならないのだろうか。
フスコフでは実際に戦いがあった。この戦いがどれほど歴史に影響
を及ぼしたかということに付いての議論は絶えない。
しかし歴史家は戦いが歴史の中に、確かに存在したことを主張してい
るし文献的な証拠もある。
ただ文献が様々な主張に利用されているというだけだ。
このことに関する考察を(?)する訳にいかない。私達は外からの敵に反
撃したのだ。ソ連赤軍がドイツの侵略者と戦ったこと、この戦いが第一
次世界大戦の続きであったことを忘れてはならない。
私達は祖国を守ったのだ。ソ連であろうが無かろうが、何の違いがある
と言うのだろうか。

ソ連だからといって、私達の祖国で無くなるなどと言うことは無い。
世界情勢の変化によって祝日には、新しい名前が必要とされた。
ただ祝日の本質は変わらない。私達は祖国を守った。そして祖国防衛
者の日が生まれたのだ」
ロシア軍中央博物館研究課長は、この様に話している。

21世紀の今日、全ては時代と共に過ぎ去っていくが、祖国防衛者の日
は果たして、切実性の無いものと今後なっていくことになる
のだろうか。
この質問に対して研究課長は、自分達の歴史を忘れてはならない。
ソ連時代もまたロシア軍300年の歴史を、肯定するものだと答えている。
「私達は歴史を書き換えるのではなく、歴史を新たに開いているのだ。
この様な継承性によって歴史が、大切に保存されているのだと言う例を
他の人に示しているのだ。
イギリスでは処刑された国王の記念碑の隣に、その王様を処刑したクロ
ムエルの銅像が立っている。
これが正常で文明的なやり方というものだ。過去のもの全てを破壊しては
いけない。次の世代の人たちが自分達で評価できる様に、歴史を保存す
ることが大切だ」
ロシア軍中央博物館研究課長は、この様に述べている。

ロシア軍中央博物館の正面玄関には、以前の名称「ソビエト軍中央博物
館」のプレートも残っている。
ここにはソ連時代を含めた、ロシアの軍隊に纏わる展示品が多数保存され
ており、ここ数年はアメリカやベルギーそしてフランスから、
およそ1万1千点が返還されコレクションが強化された。
現在博物館ではスウェーデンとの間で起きた、ポルタワの戦いから300周年
に合わせた展示会が準備されている。
すでに現在スウェーデン大使館はこの展示会で、何が公開されるのか関心
を示しているとされている。

(?)は聴き取れず

自壊する帝国

佐藤 優
新潮社


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2月23日放送 ロシアの声


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