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ロシア市民と政治

2010-04-30 | ラジオ
ロシアではどのくらいの市民が政治に参加したいと考えているのだろうか。
最近ロシアで実施された世論調査では、大多数のロシア市民があまり政治に積極的に関わりたいと考えていないことが判った。
結局のところ自分達の力で政治情勢を変えること等できないからと言うのがその理由だ。

今ロシア市民を悩ませているのは自分自身そして家族に関する問題で、その殆どは人間関係、家族の健康、家庭の経済状態と言った個人的なものだ。
より良い生活を確保しようとするのが精一杯で、国家のあり方というような、大きな問題どころではないというのが現状だろう。

専門家達は経済効率を改善するのに加え、具体的な市民の問題を効果的に解決し、政府機関をより透明なものにしていけば、こうした状況を変える事は出来るとの考えを示している。
経済大学大学長は次のような見解を示している。
「大半の市民は自分達の声が、実際に政治に反映されると考えてはいない。
これはつまり今の政治システムが、しっかりとした民主化によって生まれるような効果を生み出していない事を表している。
そこで必要とされるのは社会団体とは関係の無い、市民社会を作りだす事だ」
経済大学学長は、この様に指摘している。

ロシア市民が政治に関与しようとしていないという事実は、今の情報化社会によく見られがちな傾向だと指摘するのは、政治経済通信局長だ。
「近代化が進む中で重要なのは社会の仕組み経済システム、道徳観の安定を保障することだ。
市民の多くが近代化を求めていると考えるのは誤りだ。近代化による成功は言うまでもなく、一部の市民の集まりに左右されるものだ。
そうした市民層が次第に広がっていけば、ロシアにおける近代化は成功すると考えていいだろう」
政治経済通信局長は、このように述べている。

ロシア大統領による年次教書演説では、すでに二度にわたって市民社会との関係発展が指摘されている。
メドヴェージェフ大統領も、これまで以上に市民を積極的に政治に参加させていく必要があるとの考えを示しており、ロシアの各政党も、これを目的とした刺激を与えるような政策を打ち出している。

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(HONNOKI市民ブックス―Vision21シリーズ)


富野 暉一郎,後藤 仁,恒松 制治,高野 孟

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3月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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