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金正恩の新たな爆弾

2013-12-28 | ラジオ
北朝鮮では今まで政界ナンバー2と言われてきたチャン・ソンテク、このチャン・ソンテクは金正恩氏の叔父にあたるが、この人物が処刑された。
罪状は国家反逆罪で、ラジン・ソンボン貿易経済地区における土地を50年間の期限で海外に売却したことが理由となった。
このラジン・ソンボン貿易経済地区は北朝鮮北東部にあり、中国およびロシアと国境を接している。

ロシア科学アカデミー極東研究所のコンスタンチン・アスモロフ氏はVORに対して次のように指摘している。
「チャン・ソンテク氏の更迭に対して中国側が、どのように反応しているのかを観察してみました。チャン氏がきわめて親中的な政策を行っていたという意見もありますし、中国との貿易を私物化していたとの指摘もあります。チャン氏の更迭で黒幕となったのは中国人です。チャン氏は中国との貿易を管理していたため、今後の中国の出方次第で全貌がより明らかになると思う」
アスモロフ氏のコメントだ。

一方でソウル国民大学のアンドレイ・ラニコフ教授は、全く反対の意見を示している。次のように語っている。
「チャン・ソンテク氏への非難は反中的な性格を持つものです。チャン氏は貴重なリソースを外国に販売していたといわれています。販売先としては中国以外には考えられません。
というのもチャン氏は中国との窓口となっていましたし、第一、北朝鮮からリソースを買うのは中国ぐらいだからです。つまりチャン氏は中国との活動を盛んに、やりすぎたために更迭されたと考えられます。ですから更迭劇の裏側で中国人が糸を引いていると考えるのはおかしなことです」
このように教授は話している。

もう一つの見方としては、金正恩氏は影響力のある人物を排除することで、自分の権力基盤を強化できるというものだ。
アスモロフ氏は、北朝鮮での粛清の背景にあるのは、イデオロギーだけではないと指摘している。
「金正恩氏は、現在大いに腐敗している闇経済を整理する方針を持っています。もし闇経済をそのままにして腐敗を取り締まらない場合、国家自体がそれに飲み込まれてしまいます。金正恩氏は大量粛清が国を救うと考えているのかも知れません。チャン氏の更迭によって、派閥形成をけん制する意味があります。
つまり今後、派閥形成は党の統一を崩すものだとされるのです。そしてその罰は処刑である、ということです」アスモロフ氏の話しだ。

日本と韓国は、今回の処刑に対して懸念を示している。アメリカは日韓両国と協議しており、今後の動きを注視している。

マスコミが絶対教えてくれない 中国・韓国・北朝鮮 (晋遊舎ムック)
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晋遊舎

12月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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