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モスクワオリンピック開幕から30年

2010-07-23 | ラジオ
7月19日はモスクワオリンピックの開幕から30年目にあたっている。
冷戦下に行われたオリンピックは、ソ連のアフガニスタン侵攻に反対する、一連の国々がボイコットするという事態となった。オリンピック史上、政治が大きな影響を与えた最初の大会となった。

1980年に国際オリンピック委員会には144カ国が加盟していた。そのうちモスクワオリンピックに参加したのは僅か81カ国。アメリカ、西ドイツ、カナダ、日本、中国などが完全なボイコットを決めた。一方イギリス、イタリア、オーストリアなどの政府もボイコットを支持した。
これに付いて政治技術センターのマカルキン副所長は次のようにコメントしている。
「喜ばしい大きなイベントである一方で、政治ゲームでもあった。
冷戦が終結し、こうした対決に終止符が打たれたことはとても良いことだ。
オリンピック開催の理想が勝利したということだ」
副所長はこのようにコメントしている。

一方、モスクワオリンピックの大会自体は駆け引きなしの真剣勝負となった。ソ連代表選手は、197という記録的な数のメダルを獲得。内訳は金メダル80、銀メダル69、銅メダル46だった。
この記録は塗り替えられることはないだろう。

一方でロシア下院のマルコフ議員は、モスクワオリンピックで思い出に残っているのはこれだけではないと語っている。
「モスクワオリンピックは社会的な大事件でもあった。多くの国から数十万の人々を迎えたのだから。厳しい管理の下ではあったが活発な交流が行われた。私自身は選手としてではなく、観客としてオリンピックに参加した。兵役から戻ったばかりだったこともあり大きなショックを受けた。8時間にわたって観戦した陸上の試合は今もよく覚えている」
マルコフ議員は、このように話している。

1980年8月3日、第22回夏季オリンピックは閉幕した。
クライマックスとなったのはレシェンコとアンツィフョロワの歌う「ダ・スヴィダーニヤ、モスクワ!」さよならモスクワだった。歌の2番が終わったところでスタジアムの中央に、色とりどりの風船に繋がれた小熊のミーシャが澄んだ空に舞い上がった。みんなに手を振りながら、ゆっくりと空に消えていった。モスクワオリンピックのマスコットミーシャは皆に手を振り、ゆっくりと空に消えて行った。見送る人々の目には涙が浮かんだ。

(放送では、ここで音楽が流れる)

4年後の2014年、ロシアは再びオリンピックの開催国となる。
今度は冬季オリンピックだ。大会が高いレベルで行われることは間違いないが、そこで勝利し、よい成績を収められるかどうかはまだ判らない。ロシアの目的は上位入賞だ。これまでの統計から金メダル14個は期待出来るといわれている。2014年のオリンピックで14個の金メダル。これは象徴的だ。しかし重要なのはこの目標を実現すること。選手達はこれからの4年間、トレーニングを積むことになる。

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池井 優
丸善


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7月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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