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アメリカと中国の間の軍備軍拡競争を懸念する(2)

2011-01-27 | ラジオ
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所・アジア太平洋研究セクター部長は、アメリカと中国の軍拡競争は、地域全体に大きな脅威をもたらすものになると指摘している。
「アジア太平洋地域においては、軍事政治的安定を維持できるようなシステムが出来上がっていない。この地域に位置する国々、およびアメリカのように、この地域に戦略的利害を有している国々の、安全保障を担うことができるようなシステムが存在しないのだ。
一言で言えば状況を安定化させるような、国際的合意が欠如しているのだ」
部長は、このようにコメントしている。

ロシアはまさにこのような、地域における安全保障システムの必要性を強調している。ロシアが他の地域および他の国々との間で積み重ねてきた経験は、非常に有益なものとなるだろう。
ロシアとアメリカが締結した新戦略兵器削減条約や、ロシアと中国との間で進む軍事分野での信頼構築などはその例と言える。

部長はまた朝鮮半島における核問題を解決することが、システム構築への着実な一歩となるだろうと考えている。
「朝鮮半島では中国、アメリカ、日本、ロシアの各国の利害が交錯していることから、安全保障システム構築のための良いスタートとなる。
軍事政治的脅威を与えないような妥協を見出すことで、朝鮮半島における政治状況正常化を実現させる必要がある。朝鮮半島での問題解決によって、国際的合意の経験が積み重ねられることとなる」

一方でそのような国際的システム構築の実現には、現実はまだまだ遠いものがある。
しかしアメリカと中国は、軍拡競争が将来性を持たないものであることを自覚し始めている。今回のゲーツ国防長官の中国訪問は、胡錦濤国家主席のアメリカ訪問に先立つものだが、それはアメリカと中国が、対話再開への道を歩み始めたことを意味していると言えるだろう。

中国はなぜ「軍拡」「膨張」「恫喝」をやめないのか―
その侵略的構造を解明する



文藝春秋

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1月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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