1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

ラムズフェルド国防長官の辞任で。アメリカの政治は変わるのか

2006-11-19 | ラジオ
アメリカのプッシュ大統領はラムズフェルド国防長官を更迭し、これに付い
て刷新の時期が来たと述べた。後任にはCIA元長官であるロバート・ケー
ツ氏が指名されている。これに関連して、ロシアの声の評論委員は、次の
ようにコメントしている。
選挙の僅か数日前ブッシュ大統領は、どんな批判があろうとも、ラムズフェ
ルド国防長官は2008年の大統領選挙まで、現在のポストに留まると明言
していた。
しかしアメリカの上下両院での過半数の議席をめぐる争いに敗れ、また州
知事選挙でも過半数の州で、民主党候補が当選した今、ブッシュ大統領は
前言を撤回することを余儀なくされた。
このように国防長官の辞任は、共和党の敗北した今回の中間選挙の直接
の結果となった。

アメリカ国民の大多数は対イラク政策を始めとする、ブッシュ政権の現政策
への不信任決議を突きつけた。
そしてラムズフェルド氏は知られているように、アメリカの現政策の最も熱心
な擁護者であり、代弁者の一人だった。しかしラムズフェルド氏を更迭する以
外に、ブッシュ大統領に合理的な選択は無かった。何故ならイラクへの侵攻
に対し、イラク戦争をめぐる嘘に対し、そして世界におけるテロリズムの拡大
に対して、誰かが責任を取らなければならないことは、すでに明らかだったか
らだ。

アメリカ国防総省の高官たちでさへ、国防長官がイラクが重大な戦略的、戦術
的過ちを犯したことを、繰り返し指摘していたことは公然の事実だ。
ブッシュ大統領自らが忠実なパトリオット、愛国者と表現したラムズフェルド氏
を更迭することで、大統領はイラクでの出来事に対するアメリカ市民の不満を
断ち切り、イラクからのアメリカ軍の早期撤退要求を抑えることを伝えている。
問題はただ国防長官の更迭が、国内の世論を抑えるに充分なものかどうかと
いうことだ。

近い将来イラク戦争の開始に関わった、その他の高官達の首が飛ぶという推測
する根拠もある。何故ならブッシュ大統領はラムズフェルド長官の辞任を発表し
た際、このことがイラクからの、アメリカ軍の撤退の序曲とはならないと述べてい
るからだ。これはイラク戦争が今後も続くことを意味するが、一部のアナリスト達
はイラク情勢が益々悪化し、そこから発生するあらゆる後遺症がもたらされるとの
見方を示している。
しかし下院議長となる民主党のインナイソーム氏が述べたように政策の転換、取
り分け対イラク政策の転換を求めて投票したアメリカ国民が、そうした状況に満足
するとは考えられない。
従って、もしブッシュ大統領は自らの政策に固執するならば、大統領は自らの政
策の犠牲者となりかねない。

民主党は共和党と協力する意向を表わしているが、彼らが大統領の弾劾要求を
復活させる可能性も充分ある。

ネットと戦争―9.11からのアメリカ文化

岩波書店

このアイテムの詳細を見る

11月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。