1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

ワシントン、北京のために中東におけるサプライズを仕度

2013-01-12 | ラジオ
地球上の資源はどんどん枯渇していっている。資源をめぐる市場の争いは激化の一途をたどるばかりだ。2013年、世界の主要なプレーヤーたちの対立は著しく先鋭化するだろう。
チェスと政治という表題を付け得べき状況について、ロシアの著名なチェスプレーヤー、国際グランドマスターのクジミン氏が自らの分析を披露してくれた。
「2013年は一言で言って、アメリカと中国の経済的な競争が白熱の度を増していく年となる。中国はアメリカ政府への挑戦を止めることは無い。アメリカは中国の投資家たちを、政治的な信頼性のためのテストにかけ続けている。アメリカは中国におけるアメリカ製品の模造や、知的所有権の侵害といった問題を誇張していくだろう」
チェスプレーヤーは、このようにコメントしている。

またワシントンと北京の経済戦争が沈静化することは望めないだろう。もっとも本質において、アメリカは既に敗北しているのであるが。このような指摘をしたのは、もう一人のロシア人チェスプレーヤー、やはり国際グランドマスターのトカチェフ氏だ。
「相互による挑発は増大増長していく一方だ。その一方で両国の貿易量は、あらゆる部門において成長を続けている。そのことは、まず何よりも中国の購買力の増大、国内市場の有望性といったことを物語るものだ。
考えてみれば奇妙な状況が形成されている。というのも、世界第一の経済大国であるアメリカがその地位を維持できているのは、何よりも財政システムへの信頼ということに拠っているのだ。しかし国際金融を率いているのは既に久しく、まったく別の国であるという事実がある。中国が世界経済のリーダー国になるという事態は、太陽が昇ることが避けられないのと同様に、不可避であるらしいのだ」
トカチェフ氏は、このようにコメントしている。

もっとも中国がリーダーの座に就くことに伴って一定のリスクが生じる。先ほど紹介したクジミン氏のコメントを再び引用する。
「中国にとって最も怖いのは、中東情勢にまつわる戦略的リスクだ。中東情勢が悪化した場合、ことによるとホルムス海峡が封鎖され、石油の価格が高騰する。そのことは、とりわけ中国にとって痛手となる。中国は資源に餓えているからだ」
先に紹介したクジミン氏のコメントだ。

いま北京は熟練のグランドマスターさながらに、相対的な国内の安定期を利用して、自身の弱点の補強を進めつつある。アフリカにおける経済的なプレゼンスも高まりつつある。
中国は今日既にアフリカ諸国にとって、最重要の石油購買国の一つとなっている。ワシントンはこれに、どのように対抗していくのだろうか。
極めて興味深い戦いが待ち受けている。これほどのレベルのプレーヤー同士が戦う争いが、凡庸なゲームに終わるはずがないではないではないか。

アフリカを食い荒らす中国
クリエーター情報なし
河出書房新社

1月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。