まりっぺのお気楽読書

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フランス王ルイ15世王女 ルイーズ・マリー

2012-06-18 00:36:03 | フランス王妃・王女
一家の贖罪を一身に引き受ける
ルイ15世王女 ルイーズ・マリー・ド・フランス


1737~1787

ルイ15世王妃マリー・レクザンスカはまたまた王女を生みました。
八女ルイーズ・マリーです。

ルイ15世はルイーズをヴィクトワールソフィー同様フォントブローの修道院に預けました。

           
二人の姉がどうだったかは知りませんが、ルイーズはまるで修道女のように暮らし
「私は王の娘です」とは言わず「神の娘です」と言っていました。

11歳の時に、イングランドからフランスに逃れて来ていた
スチュアート家のチャールズ・エドワードとの縁談が持ち上がります。

イングランドはプロテスタントであるハノーヴァー家のジョージ2世の治世でした。
カトリックのフランスはスチュアート家のカトリック派を推していました。

ちなみにジェームズ2世の後を治めたのは、同じスチュアート家でも
チャールズ・エドワードの祖父ジェームズ2世が最初に妃にしたアン・ハイドが生んだ
プロテスタントのメアリー2世、続いてアンです。

話をルイーズに戻しますと…
ルイーズは「神以上に愛せないのに夫を持つなど…」と取り合いませんでした。

そんなルイーズも15歳になってヴェルサイユに戻りました。

ルイーズはヴェルサイユで、王女たちの中では一番端の部屋をあてがわれました。
脚が悪く、朝の挨拶のためにアデライードの部屋にやって来るルイ15世に会うため
一生懸命走っていったのに間に合わなかったりしたそうです。
ルイ15世ったら、全員の部屋をまわってあげればいいじゃないの…

しかし、謙虚に育ったルイーズは、なぜか綺麗なドレスが大好きだったらしい…
修道院で質素にしすぎた反動でしょうか?

ヴェルサイユでは姉たちの影にかくれ、(たぶん)アデライードにはアゴで使われ
兄王太子ルイは亡くなり、続いて母マリー・レクザンスカが亡くなり
デュ・バリー夫人は登場するし…ってことで居心地悪くなってしまったんでしょうか?
1770年にカルメル派の修道女になりたいと申し出ました。
自分が修道女になれば、宮廷を堕落させたルイ15世の罪が償えると考えたみたいです。
大好きな美しいドレスが二度と着れなくなってしまうのに、頭が下がる決心ですね。
ルイ15世は…娘にこんな思いをさせて  ちゃんと反省しなさい!!

王太子ルイ(16世)とマリー・アントワネットの結婚を見届け
サン=ドニの修道院に入りました。

サン=ドニは旧式の厳しい秩序が守られている修道院でした。
ルイーズは炊事洗濯も厭わず、他の修道女たちと姉妹のように接して
敬虔な毎日を送りました。
脚が悪いルイーズが祈る時に助けを申し出ようとすると、これを断り跪きました。

サン=ドニでは何度か修道院長を務めています。
父王にかけあって、ヨーゼフ2世の迫害にあったオーストリアのカルメル派を受け入れました。
やるべきことを見つけて、宮廷時代よりアクティブに過ごせたようですね。

ルイーズは1787年に胃の病気で亡くなりました。
最後の言葉は「早く天国へ! 駆け足でね」でした。

ルイーズは列聖はされていないみたいなんですけど
1873年にローマ教皇ピウス9世から聖人の称号のひとつを与えられています。

一番地味な王女ではありますが、一番人間らしい人生を送ったような印象を受けます。
お城で暮らすことが「めでたし、めでたし」ではないということを体現しているようですね。

              
            ルイ15世がルイーズ・マリーを修道院に訪ねる、の図
                   実際にあったのかどうかは甚だ疑問ですが…


(参考文献 アラン・ドゥコー『フランス女性の歴史2』 Wikipedia英語版)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (エカテリーナ)
2013-03-22 21:32:10
まりっぺ様、今見ていて気づいたのですが、出生年が1373年になっていますよ。
返信する
こんばんわ (まりっぺ)
2013-04-05 01:25:31
エカテリーナさま、こんばんわ

大間違いですね!!
訂正しました。
ありがとうございます。
返信する

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