まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『予告殺人』あなたなら出かける?

2009-02-11 21:01:21 | アガサ・クリスティ
A MURDER IS ANNOUNCED 
1950年 アガサ・クリスティ

「本日殺人があります」というお知らせがなんらかのかたちで舞い込んだら
そして時間も場所も分かっていたら、あなたなら出かけますか?

“ 怖いもの見たさ ” というのはどうしようもない人間の癖(へき)ですね。
古くはローマのコロッセウム、ギロチンなどの公開処刑、決闘の見物などなど、
最近なら遊園地や映画でけっこう恐ろしい目にあうことができます。

でも殺人予告となったらちょっと話しが違います。
もしかして狙われてるのは自分かもしれないし、不運にも巻き込まれたり…

のどかなイギリスの田舎町チッピング・クレグホーン。
ある日、地方紙ギャゼットの広告欄に殺人予告が掲載されます。
場所は上品なミス・ブラックロックが住むリトル・パドックス
時間は夕方6時半となっていました。

リトル・パドックスにはミス・ブラックロックの他に、友人のミス・バンナー
いとこのパトリックとジュリア、下宿人のフィリッパ、メイドのミッチーが
暮らしてましたが、誰も心当たりがないと言います。
それでも夕方には7人の隣人たちがやって来て、総勢13人が心躍らせながら
時間が来るのを待っていました。
すると電気が消え、ピストルの音が…

なんだか冗談ではない様子に、皆はパニックに陥ります。
それは怖いですよね…真っ暗な中で発砲なんかされては
結局死んだのは強盗のように押し入って来た外国人青年でした。
ホテルで働くスイス人ルディー、彼はいったいなんのために
殺人を予告したのでしょう?

ここから、“ 偶然 ” ルディーが働いていたホテルに滞在中の
ミス・マープルの活躍が始まります。

ミス・マープルには田舎の事件が似合うわぁ…
巧みに人びとの会話に入り込み、優しそうな笑顔と間の抜けたおしゃべりで
なんでも聞き出してしまうなんて、すご腕ですよね。
明晰とはほど遠いイメージのお婆ちゃまが名探偵だなんて! 誰が思います?

ゆくゆくは莫大な遺産をもらえることになっているミス・ブラックロックを
狙ったかのような事件でしたが、ミス・マープルには別の考えがおありのよう。
お人好しでおしゃべりのミス・バンナーが誕生パーティーの後死亡したことや
殺人の日入り口の側に立っていたミス・マーガトロイドが殺されたことで
ミス・マープルの予想は強く裏付けられていくのでした。

ミステリーに不慣れな私は、殺人を予告しちゃうというのが斬新に思えて
とても面白く読んでしまいました。

ただ、新聞で広告を出して集まったのが7人とは…もう少し集まっても
よさそうなもんですけどね

とにかくおもしろくて、どんどん読み進めます
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



大好きなジョーン・ヒクソン版DVD。キャストが絶妙でものすごくおもしろいです。
見てみたいな!という方は下の画像をクリックしてね


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フランス王フィリプ2世妃 イ... | トップ | フランス王ルイ8世妃 ブラン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アガサ・クリスティ」カテゴリの最新記事