OE UVRES COMPLETES
ギィ・ド・モーパッサン
なにしろ短篇・中篇あわせて252篇が収められていたもので…
今時珍しい3段組みですもの!(とはいえ1965年発売です。古本市で見つけました)
“ 全集2 ” ということは “ 1 ” があったってことか? “ 3 ” が存在するのか?
いずれにしても当分の間モーパッサンは遠慮するとします。
これだけあると似ている物語やまったく同じ内容のものまで存在するわけで
たぶん創作ノートに書き付けたものがあって
1回発表したことを忘れてまた使用しちゃったのでしょうね。
しかも新潮社の『モーパッサン短篇集』1~3も読んでいたもので既読のものが多々あって
訳者が違う場合のみ読み直しました。
悲話、悲恋、艶話、小話し、怪談など、物語はありとあらゆるジャンルにわたっていて
引き出しの多い人だなと感心しますが、最後はどうでもよくなってしまいましたよ。
シリアス6:コント4ぐらいの割合かしら? やはり恋愛沙汰の話が多い気はします。
各ジャンルからひとつづつ、覚えている物語を紹介します。
『旅にて(En Voyage)』
谷間の貯水池で老人が聞かせてくれた幼い兄弟の話。
貯水池に落ちた兄の腕を弟は何時間も握りしめていましたが
兄は形見の時計を渡すと遂に力つきて沈んでしまいました。
『椅子なおしの女(La Rempailleuse)』
ある夜会でドクトルが語った哀しい愛の物語です。
幼い頃恋をした少年のために、身を削って大金を貯めた流浪の椅子なおしの女が
ドクトルにその金を預けて死にました。
相手の男とその妻は浮浪者に好かれたことに立腹しますが、金は受け取りました。
『マダム・リュノー事件始末記録(Le Cas de Madame Luneau)』
ラクールがマダム・リュノーを訴えたのは、遺産のために子供が欲しいと言うから
協力したのに、約束の報酬をくれなかったからでした。
マダム・リュノーはラクールが役立たずなので他の人に協力してもらったと反論します。
『悪ふざけ(La Farce)』
おどけ者が子供の頃に経験した悪ふざけの失敗談を披露します。
いじわるな婦人を見返すために、授業で使った化学薬品を彼女の “ おまる ” に入れました。
その夜、屋敷中に彼女の悲鳴が響き渡りました。
『髪の毛(La Chevelure)』
ある入院患者の日記です。
彼は骨董品の机の中に一束の髪の毛を見つけるとある女のイメイージを作り上げてしまい
だんだん愛するようになりました。
髪の毛を連れて散歩に出かけたり、劇場へ行ったり…
本当は他に好きな話があったはずなのですが、思い出すのがめんどくさくなっちゃって…
やっぱり1冊にまとめるのは30篇くらいまでが限界じゃないかしら?
面白かったけどね…
こういう箱入りの全集って書斎なんかのコーヒーテーブルに乗せておいて
食後に何ページかづつ読むというのが正しいのかもしれませんね。
私みたいに持ち歩いて電車で読むとというのは “ 全集 ” の読み方としては邪道かも。
だって書斎もコーヒーテーブルもないからさ…
ギィ・ド・モーパッサン
なにしろ短篇・中篇あわせて252篇が収められていたもので…
今時珍しい3段組みですもの!(とはいえ1965年発売です。古本市で見つけました)
“ 全集2 ” ということは “ 1 ” があったってことか? “ 3 ” が存在するのか?
いずれにしても当分の間モーパッサンは遠慮するとします。
これだけあると似ている物語やまったく同じ内容のものまで存在するわけで
たぶん創作ノートに書き付けたものがあって
1回発表したことを忘れてまた使用しちゃったのでしょうね。
しかも新潮社の『モーパッサン短篇集』1~3も読んでいたもので既読のものが多々あって
訳者が違う場合のみ読み直しました。
悲話、悲恋、艶話、小話し、怪談など、物語はありとあらゆるジャンルにわたっていて
引き出しの多い人だなと感心しますが、最後はどうでもよくなってしまいましたよ。
シリアス6:コント4ぐらいの割合かしら? やはり恋愛沙汰の話が多い気はします。
各ジャンルからひとつづつ、覚えている物語を紹介します。
『旅にて(En Voyage)』
谷間の貯水池で老人が聞かせてくれた幼い兄弟の話。
貯水池に落ちた兄の腕を弟は何時間も握りしめていましたが
兄は形見の時計を渡すと遂に力つきて沈んでしまいました。
『椅子なおしの女(La Rempailleuse)』
ある夜会でドクトルが語った哀しい愛の物語です。
幼い頃恋をした少年のために、身を削って大金を貯めた流浪の椅子なおしの女が
ドクトルにその金を預けて死にました。
相手の男とその妻は浮浪者に好かれたことに立腹しますが、金は受け取りました。
『マダム・リュノー事件始末記録(Le Cas de Madame Luneau)』
ラクールがマダム・リュノーを訴えたのは、遺産のために子供が欲しいと言うから
協力したのに、約束の報酬をくれなかったからでした。
マダム・リュノーはラクールが役立たずなので他の人に協力してもらったと反論します。
『悪ふざけ(La Farce)』
おどけ者が子供の頃に経験した悪ふざけの失敗談を披露します。
いじわるな婦人を見返すために、授業で使った化学薬品を彼女の “ おまる ” に入れました。
その夜、屋敷中に彼女の悲鳴が響き渡りました。
『髪の毛(La Chevelure)』
ある入院患者の日記です。
彼は骨董品の机の中に一束の髪の毛を見つけるとある女のイメイージを作り上げてしまい
だんだん愛するようになりました。
髪の毛を連れて散歩に出かけたり、劇場へ行ったり…
本当は他に好きな話があったはずなのですが、思い出すのがめんどくさくなっちゃって…
やっぱり1冊にまとめるのは30篇くらいまでが限界じゃないかしら?
面白かったけどね…
こういう箱入りの全集って書斎なんかのコーヒーテーブルに乗せておいて
食後に何ページかづつ読むというのが正しいのかもしれませんね。
私みたいに持ち歩いて電車で読むとというのは “ 全集 ” の読み方としては邪道かも。
だって書斎もコーヒーテーブルもないからさ…
唐突に申してしまいますが、
紹介されたモーパッサン全集を譲っていただくことは出来ないでしょうか?
値段を付けられても構いません。
失礼な申し出ですみません・・・
ご考慮お願いいたします。
(返信後に、このメッセージは削除してしまって差し支えありません。)
「お腹一杯」とか書いてしまったんですけど、私もモーパッサンが好きでちょっとお譲りできないんです。ごめんなさい。
私はいきなり「あ、あれが読みたい!」と以前読んだ本を読み返すタイプなので、なかなか手放せなくて… 本当にごめんなさい。
この本は渋谷古本市という、デパートの催事場でやっている古本屋さんが数社集まるイベントで見つけました。
買った古書店名は無くしましたが発売元は春陽堂書店、東京都中央区日本橋通3-8です。
モーパッサン、良いですよねぇ。
僕もとても好きなんですが、中々全部の短編は揃いませんね。
これからも読書楽しんで下さい。
親切にどうも有難うございました。
(これらのコメントは削除してしまって、差し支えありません)
希少な書物を入手できたなんて、偶然でも運が良いですね!
ちょっと気になるお言葉があったので・・・
「モーパッサンの作品の中に、同じような短編がいくつもある」とのことですが、これは実は、作者が意図的にやったものなんです。
というのも、モーパッサンは一度作品を作って掲載したあとにも、「まだこの作品は広がるな」と思ったものにはもう一度手を加える人なんです。
なのでほとんど同じ作品でも、微妙に視点が違っていたり、話が広がっていたりするのです。
決して本人が忘れたわけではありません。そういう点、モーパッサンは非常にしっかりしていますので。
これからも良い読書を楽しまれてくださいね。ではまた~
コメントありがとうございます。
そうですよねぇ…
そんな気もしていたのですが、あまりにも似ていたのでつい想像力を働かせてしまいました。
「お、これはこないだ書いてたよ、まいったね(江戸っ子?)」なんて面白いかなぁ…なんて思いまして。
でも、ある物語のアレンジを読むのは楽しいですよね。
これだけ詰まった全集だから為せる業とも言えますね。