まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『青春はうるわし 他三篇』美しいけど、だから?

2008-12-07 00:13:02 | ドイツの作家
SCHON IST DIE JUGENT 
ヘルマン・ヘッセ

昔ながらの喫茶店で小さな音でかかっている、ピアノとか弦楽器のBGMが
ありますよね? あんな感じでしょうか?
耳ざわりも良くて美しいメロディだけどそれだけ・・・っていう。

収められている4篇は、少年時代、青年時代の回想のような物語なのですが
これといった葛藤も重苦しい心の痛みもない、健全な青春時代が書かれているだけで
毒も無いが面白くもない、というのが正直な感想です。

表題の『青春はうるわし』は、休暇で数年ぶりに故郷に帰った青年の
ひと夏の出来事ですが、若く、立派な家の出で、有望な仕事についていて
理解ある優しい両親や無邪気な弟妹にかこまれて暮らしてりゃ
そりゃあ青春もうるわしかろう
失恋だって爽やかで、たいした心の傷は残りそうもないしね。

『少年時代から』は友人だった少年の思い出と死のお話。
『ラテン語学校生』は少年の失恋物語。
『秋の徒歩旅行』は青年時代に過ごした思い出の土地を巡った旅行記。

すべてサラサラ読めたけど、何も残ってないなぁ・・・
美しい自然のことはいっぱい書いてあったけど、そういうのが得意な作家は
他にもいるし、人物も一般的にいい人ばかりだけど印象的でないし・・・。

きれいにまとまっててすごく読み易かったですけど、ホントに感想ってないのよね

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« イギリス王ジョージ5世妃 メ... | トップ | 『お菓子とビール』良妻、悪... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ドイツの作家」カテゴリの最新記事