まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『美女と野獣』6歳になった気分・・・

2009-10-21 00:09:34 | フランスの作家
LA BELLE ET LA BETE 
1757年 マダム・ルブランス・ド・ボーモン(ボーモン夫人)

『美女と野獣』をラブストーリーだと思ってる人… それは間違いですよ
これは完全に道徳の本です。

児童文学である『子供の雑誌(Magasin des Enfantes)』から
15篇の短篇が収められています。

『美女と野獣(Le Belle et la Bete)』
清く正しく生きるベルは、父親が自分のために立派な城でバラの枝を折って
野獣の怒りをかってしまったために、かわりに城へ行くことになりました。
最初は野獣を恐れたベルも、次第に好意を持つようになります。
しかしベルの意地悪な姉ふたりは、ベルの豪奢な生活が許せなくなります。

たしかに、恋の要素も少しは含まれているのでしょうが
正直さ、心の美しさと優しさ、これがいかに大切かをメインに書いた物語です。
ベルは幸せに、意地悪な姉たちは姿を変えられちまって…
勧善懲悪の王道!この本にはこのパターンが一番多かったような気がします。

『告げ口好きな少女(Joliette)』
仙女に20歳まで口をきけなくされてしまったジュリエットは、賢い子になりましたが
なにしろ告げ口好き! 身振り手振りで言いふらします。
待ちに待った20歳、仙女から自分の告げ口のせいで不幸になった人たちを見せられ
心を入れ換えようと思ったジュリエットですが…

そんなにねぇ… 簡単に人って変わらないわよね。
めずらしくハッピーエンドでない教訓話… 子供にもシビアね。

『どれいの島(L'lle des Esclaves)』
嵐のせいである島に流れ着いたアテネの令嬢エリーズとどれいのミラ。
その島では立場を入れ替えねばならず、ミラは泣く泣くエリーズに横暴に振る舞います。
それはミラがアテネでエリーズに受けていた仕打ちでした。
いよいよ島を離れる日がやって来ました。

この “ 立場を入れ替わる ” って面白そうですよね!
誰と入れ替わるのがいいかしら? やはりお互いの配偶者(恋人)かしらね?
今だと民主党と自民党が立場を入れ替わってお互いどう出るのか…TVタックルが楽しみです。

原文の『子供の雑誌』では、まずお説教をしたい子供がいて、教師がその子に
「むかしむかし…」と物語を語るようになっているそうです。

だから子供に、信心、敬虔さ、博愛、慈愛、正直さ、謙虚さ etc の素晴らしさを
語る内容になっているのですね。

美しい姫、プリンス、仙人(魔女)、怪物などを駆使し
そこはやっぱりフランスだから、ちょっぴりロマンスも盛り込んで
子供たちに楽しく教えるための本みたいです。

『シンデレラ』とか『白雪姫』と同じですから、つまらなくはないです。
夢あふれてますよ。 お子様にいかがかな?
でも大人は… 5~6篇読めばいいかな?って感じです。

美女と野獣 (ディズニー・プリンセス) 竹書房


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ディスニー版…どんな感じなんでしょね。

余談です
昨日、旦那さんんが熱をだしました。
今は私がゾクゾクしています。さては…
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