帽子

シャインクラブ最新作『ゴー！ゴー！ラブストーリー』の撮影日。
夕方過ぎからロケ地である公民館に集合。

カメラの用意や衣装の準備なんかをしていると…

今回出演してもらっている女性のＫ氏が、鏡を見ながら何やら苦しんでいる様子。

ん？
どした？

白い帽子を被る役柄なんだけどね。
それを被ろうとしてるんだけど、なかなか被れないらしいのよね。

なんでよ。
先週までは余裕ですっぽり入っていたのに、この１週間で何があったんだろうか。

頭がデッカくなったのか？
色々と忙しい人だから、脳を使い過ぎて大きくなってしまったのか？

どうにか無理矢理被ってみたんだけど、どう見てもサイズが小さい。
ベレー帽だってのに、ピッチピチで余裕が全然ない。
いかにも無理矢理被りましたって感じ。
その姿はインドのタージマハルのようだ。

こりゃイカンぞ。
作品の途中で突然タージマハルが出てきたら、見ているほうも困惑してしまうだろう。

こうなったらもう、みんなでＫ氏の頭を押して縮めてみるしかないかな。
と考えていた時。

思い出した！
前回、この帽子を屋外で使って少し汚れていたので、我が家で洗っていたんだよね。

縮んじゃってんだよ！

Ｋ氏が悪いんじゃなくて、我が家の洗濯方法が悪かったのか。
ネットに入れて洗ったら大丈夫と思ってたけど、やっぱりこういうのは手洗いしなくちゃダメだったんだろう。
申し訳ない。

しかし、どうしたものか。
今週の撮影は中止にして、次回までに新しい帽子を買うしかないかもしれないな。

とまで考えていたんだけど…

「引っ張ってみたら？」
とマサキ。

「縮むんだから、伸びるはず」
と、よく分からない理論を主張してくる。

そんなもんかねぇ。
半信半疑ながら引っ張ってみる。
糸が切れたりしないようにしつつ、でもなるべく一生懸命引っ張っていく。

それをＫ氏に被ってもらったら、「何となく被りやすくなったような…」との事。

ここでタツヤにバトンタッチ。
ボクよりも明らかに力強く引っ張るタツヤ。
公民館の一室でベレー帽を引っ張る真っ黒な男の姿は少し異様ではあるが、力任せに引っ張っていく。

すると！
余裕ですっぽり被れてるぞ！

凄い。
伸びるもんなんだな。
おかげで無事に撮影を始められましたわ。

これは商売に結びつけられそうだな。

セーターとかが縮んで困ったというみなさん。
格安でタツヤが引っぱって元通りにしますので、どうぞお持ち下さい。

「ご家庭でご不要になりました縮んだセーターなどがございましたら～」って言いながら、軽トラで回ってもいいかもな。
集めたのを引っ張って売れば、そこそこの値段で売れるだろうよ。

これで儲けてシャインクラブの製作費にしよっと。

撮影後は、タツヤ＆Ｋ氏と食事へ。
何故か帰り際にアイスをくれるという、近くにあるラーメンを食べてお腹いっぱいになって帰りましたわ。
ラーメン後のアイスは旨いね。

貴金属

家族で出かけていた帰りに、そのまま食事へ。

餃子を腹一杯食べた。

餃子ってのはどこで食べても旨い。
いくらでも食べられるよ。

しかし。
かれこれ何十年も餃子を食べてきて何度も体験しているけど、中の具が出てしまうと悲しいものだね。
餃子をつかもうとすると、皮だけがベロンと取れちゃうのよ。
何度体験してもこの時の悲しさは変わらない。

ゴロンとむき出しになってしまった具と、力なく横たわった皮。
これを再び中に入れるのは手がベトベトになるから避けたい。
だから仕方なく皮と具を一緒に食べる事になる。
あまり美味しくない。

味は変わらないはずなのに、やっぱり餃子は包まれていないとだめなんだよな。

他の食材では、こんな事はあまりない。
アンパンを食べようとしたらアンコが出てたり、コアラのマーチのチョコが出てたりする事はあまりない。
餃子特有の現象だ。

餃子協会もこの問題を深刻に考え、もっと強靭な皮を開発するように努力していただきたいものだね。

その後は、ショッピングモールへ。
明日のシャインクラブの撮影で必要な小道具があるからそれを買いに。
まずは薬局に行く。

と…

何やら騒がしい。
レジ前で喧嘩しているカップルがいるんだよね。

失礼ながら、あまり真面目な感じはないような雰囲気の２人。
男性のほうは短髪でジャージでサンダルでネックレス。
女性のほうはモッコモコ金髪に、真っ黒でヒラヒラでミニのワンピースでというお決まりの感じ。

深夜のドン・キホーテに行く時はこれが正装と言ってもいいような服装だ。

そんな２人が、結構な声をあげて言い合いをしてるんだよね。

周りの人達は見て見ぬふり。
まあ、そりゃ止めたりするほどのもんじゃないもんな。
殴り合いでもしてたら止めるかもしれないけど、言い合いはほっとくのが一番だ。

何を争ってんのかよく理解出来なかったど、言い合いをしながら会計を済ませて出て行きましたわ。

なんな事を忘れたままショッピングモールを歩いていると…
愚妻が発見した。

「さっきの２人だ！」

と言う方向を見ると、そこはジュエリーショップ。
宝石か何かを買おうとしてんだよね。

あらまぁ。
貴金属ですか。

さっきまでの激しい顔が一変し、嬉しそうに貴金属を探してる女性。
良かったねぇ。
あんなとこであれほど大きい声をあげたかいがあったってもんだ。
喧嘩したお詫びか、ご機嫌取りの為に、男性が買う事になってしまったんだろうな。

世の女性のみなさんにも参考にしていただきたい。
貴金属を買って欲しい時は、レジ前での大げんかですよ。

ま、大勢の人の前で大声をあげる対価としてふさわしいかどうかは微妙なとこではあるけどね。

輪

次々と引っ越して行くけど入居がなく、ガラガラ状態だった我がアパート。
それが今月になり一気に増えて、ほぼ満室になってしまっていた。

まあ賑やかなのはいい事だ。

そして今日。
Ｏ氏から電話が入った。

そしていきなり我が家の住所を確認してくるではないか。
どうしたんだ？
旅に出ていて、そこから何か美味しいものでも送ってくれるのか？

と思って喜んで教えたら、「やっぱりそうか」との返事。

どうやら。
友達から「引っ越ししましたハガキ」が来て、その住所を見ると我が家と同じと思ったらしい。
そしたらやっぱり同じだったらしい。

うわぁ。
それは凄い偶然だな。

名前を聞くと、こないだ引っ越しの挨拶に来てくれた感じの良さそうな夫婦のようだ。

かなりのサッカー好きのＯ氏だけど、いつも一緒に行くような人らしい。
なので、相当近い間柄なんだろう。

遂にこのアパートにも、ボクの関係者が住む事になったか。
直接な知り合いではないとはいえ、友達の友達はみんな友達だと、サングラスをかけた偉い人がかつて広めていた。
なので、引っ越して来た人ももうボクの友達と言ってもいいだろう。

嬉しいものだね。
このアパートを「トキハ荘」にする計画の第一歩が踏み出せたよ。

もうＨ氏の時代は終わったな。

このＨ氏。

何年か前に偶然ボクのお向かいに越してきたので、それ以来頻繁に顔を出したり出されたりしている。
すぐ近所に友達がいるのが何かと便利でいいものだ。

でも、お向かいと言いながらその間には一軒アパートがあるんだよね。
実はそこにもボクの友達が済んでいるのだ。

そして今回遂に同じアパートにも友達が来た。

もはやＨ氏は過去の人と言っても過言ではなかろう。
これからＨ氏の事を「近くに住んでいる人」と紹介するのすらためらわれるよ。
「若干近くにいるけど、でももっと近くに住んでいる人がいるけど、まあ近所に住んでいると言ってもいいかなって人」
って言い方にしたほうが良さそうだ。

そんな今夜は。
友達数人がやってきてダラダラと過ごす。

外では会っていたけど、我が家に来るのは久しぶりの人が多い。

その中のＴ氏。
息子（２歳）は会うのは２回目だってのに、随分となついて、ずっと２人で遊んでいた。
アンパンマンのオモチャで２人で仲良くずっと遊んでいる。
こりゃラクでいいわ。

子供の相手をするのは大変だろうけど、こういう人がずっと家にいてくれたら便利だな。
いつもは嫌がる歯磨きも、今日は大人しくしてたし。

是非とも我が家に同居してもらい、ずっと息子の相手をしてもらいたいものだよ。
そしたら更に近くに住む人が増え、さらにＨ氏は遠い人になっちゃうけどね。

おなか

一昨日くらいから、ちょいと下痢気味の息子（２歳）。

熱は無いし、いつものように走り回っているんだけど、ウンチは水のよう。

今夜も、２回ほど披露なさってましたわ。

お客さんが来てるってのにさ。
お恥ずかしい。
はしたない。

ま、お客さんと言っても、よく来るＩ氏達だから別にいいんだけどさ。
彼らなら、息子ではなくボクが下痢気味で、もし漏らしてしまったとしても、笑ってくれそうな気がするもん。

一方。
今日、健康診断があり、バリウムを飲んできたという愚妻。

ボクは未経験だから分からないけど、バリウム飲んだらその後はウンチがなかなか出なくて苦しいんだってね。
愚妻も

「お腹が気持ち悪い…」

と、トイレとリビングを往復していた。
でも何の成果もなく、便秘状態でお腹の中がムチャクチャらしい。

片や、下痢続きの子供。
片や、便秘で苦しむ女。

片や、水のようなウンチをする子供。
片や、何度トイレに行っても何も出ない女。

なんだよ！この２人は！

片方からは「オムツをかえてくれ」と言われ、片方からは「出なくて苦しい」と言われ…
間に挟まれているボクは、どうすりゃいいんだよ。
ったく…。

そんな感じながらみんなで食事をし、その後。

Ｉ氏に髪を切ってもらった。
美容師さんなのよね。

５年以上前にも一度だけ自宅で切ってもらった事があって、今日が２回目。
シャインクラブの撮影が無けりゃ髪型なんてどうでもいいけど、現在は新作撮影中の為にそういうわけにもいかず。

ハサミ持参で来てくれていたので、遠慮なく切ってもらう。
自宅で切ってもらうと安上がりで助かるけど、大量に出る髪の毛の処理が大変だね。
新聞を敷いていたのに、チョロチョロする息子や新聞の置き方のせいで、結局床中が髪だらけ。

結局掃除機で吸い取る事になって面倒だった。
今後切ってもらう時はこれをどうするかが課題だな。

ついでに、息子も切ってもらった。
一度、耳にかかっているとこをボクが少しだけ切った事はあるけど、ちゃんと切るのは初めてだ。
息子の最初の散髪はＩ氏にお願いしたかったので、ちょうど良かった。

まだあんまり伸びてはないんだけどね。
でも、前髪の中央部分だけが伸びちゃったりしてんのよ。
アトムの前髪が逆三角形のような感じだけど、ちょうどあんなの。
息子ももっとアトムっぽければそのままでも面白いけど、アトムとは似ても似つかぬボンヤリした顔。
とても１０万馬力もないしさ。

なので、その逆三角形のとこを切って、揃えてもらいましたわ。
あのまま伸ばしていたら、昔のチェッカーズみたいになっていただろうよ。

さらに、後ろ髪だけがジャンボカット風に伸びていたので、そこも切ってもらった。
あのまま伸ばしていたら、親のセンスが疑われていただろうよ。

これでとりあえず、このまま全体的に伸びても大丈夫なんじゃないかな。

早く髪型を作れるほどに伸びて、髪型で遊べるくらいになってほしいものだ。
パンチパーマとかにして、周りから一目置かれる存在にさせたい。

水道

洗濯機がおかしい。

洗う機能は問題ないんだけど、水道から水が自動で入ってくる機能があるじゃないですか。
これが不調なのよね。

通常ならスタートボタンを押せば、ジャーッと水が流れてくるものだ。
途中の、すすぎの時なんかも、ジャーッと豪快に流れてくるものだ。

でも我が家の洗濯機。
水が出る気配がしたかと思うと

ドングッ！

って蛇口のほうから鈍い音がして、水量が減るんだよね。
ジャーッと出なくちゃいけないのに、チョロチョロチョロと情けなく流れてくるだけ。

水がたまるまで、えらく時間かかっちゃうのよ。

自動で水が流れるようにしてなければ大丈夫なんだけどさ。
水道と洗濯機を繋ぐホースを外せば、普通に水は流れるから。

なので最初の時や、すすぎの時なんかに、いちいち洗濯機のとこまで来て水を手動で入れれば何の問題もない。
でもな。
文明の力に慣れてしまった現在、もうそんな面倒な事は出来ないよ。
洗濯なんて、少しでもラクをして済ませたいもん。

ゴロンと寝転がっているうちに、勝手に全て洗い終わっていて欲しい。
洗剤やら柔軟剤を補充する手間すら省きたい。
理想を言えば、汚れているのを判断して勝手に脱がして洗ってくれ、自動で干してから着せてもらいたいほど。

だから、チョロチョロしか出ないのに不満を感じつつも、そのまま過ごしていて数ヶ月。
それをこないだ、Ａ氏に話していた。

彼は水道関係の手伝いをしているんだよね。
だからって治してもらおうと思って言ったわけじゃないけど、早速今夜様子を見にきてくれた。

ありがたい。

とはいえ、まだ本業として水道関係の仕事をしているわけではない。
それに、手伝いもまだそれほど多く経験しているわけではない。

どうせ治らないだろう。

なんて思ってみていたら…

おお。
やるじゃん！
若干、四苦八苦しながらも、無事にジャーッと出るようになりましたわ。
どうやらホースを繋ぐ部分が故障していたらしく、部品を取り替えたら良くなりましたよ。

助かった。
持つべきものは、水道関係に詳しい友達だね。

そんな様子を、息子（２歳）が興味深く眺めていた。

工具箱に色んな物が入っていて、それを使って作業しているのが新鮮でカッコいいのかもしれないな。
おまけに、作業が終わって自分の両親が狂喜乱舞してるから、凄く立派な事をしたと思ったに違いない。
そしてさらに。
Ａ氏が、家に余っていたというアンパンマンのＤＶＤをくれたんだよね。

これでもうスッカリ息子の心は打ち抜かれましたわ。

物で釣るとは、なかなかやるな。
ＤＶＤを持って嬉しそうにし、Ａ氏が帰った後もＡ氏の名前を連呼しておりましたよ。
彼にとっては、ヒーローみたいな感覚なんだろう。

おいおい。
完全に騙されちゃってるよ。

ヒーローなんかじゃないんだよ。
あんな悪い事も、こんなズルい事も、そんな卑怯な事も、どんなセコい事もやってきている男なんだよ。
ボクは付き合い長いから、その辺りはよく分かっている。
でも息子にとってはもうＡ氏はヒーロー。

まずいな。
悪影響を与えられるのは間違いないので、早めに手をうたねば…。