ふすまの貼り変え

実家のふすまが汚れてきたから張り替えをした。

たまに母・美智子が自分で張り替えているようだけど、そこまで綺麗な仕上がりではない。

別にふすまなんて家族以外がしっかり見る事はないけどさ。
でも少しでも丁寧に貼ったほうがいい。
という事でボクがやる事にした。

貼り変え作業ってのはまず今貼っているふすま紙を綺麗に剥ぐのが大切だ。
貼る作業よりも、その下準備のほうが重要なくらい。

まずはボクが一枚剥がしていく。
と、何枚も貼り重なっているのに気付いた。
このふすま…今まで貼り替えるときに全く剥がさずに貼ってたな。
剥ぐのが面倒だから、上から貼っただけで終わってたな。
そりゃ雑な仕上がりになるはずだよ。

すると、横で母・美智子と愚妻も別のふすまの貼り変えを始めた。
いい？
ちゃんと剥がしてから貼りなさいよ？
と念を押すと、ベリベリベリッと無造作に剥がしたかと思えば
「じゃあ貼ろうか」
と、新しいふすま紙を貼り始めたではないか。

おいおいおい！
雑！
雑過ぎ！
まだまだ全然剥がれてないって！
一部分がビリビリって汚くなってるだけでしょうが！

と思うがそのまま貼ってしまう２人。

あ〜あ。
おまけに上下が分かるよう隅に小さくプリントされてる『天↑』というマークを気にせず貼ってるから、それもそのまま残っているぞ。
あ〜あ。

まあボクのほうも決して綺麗に貼れてるわけじゃないんだけど、でももうちょっと丁寧にして欲しかったなぁ。
次にいつか貼り変える時は、こっそり作業するようにしよう。

そして夜。
出かけていたついでに晩ご飯を食べに行こうという事になった。

「こないだご近所さんが絶賛してたお店に行こうか」

と母・美智子。
どうやらかなり美味しかったらしい。

「店の名前忘れたけど…こないだ行った焼肉屋さんの向かいにあるみたい」

そんな美味しいとこなら行ってみたいな。
Googleマップで検索してみる。
う〜ん。
『やよい軒』くらいしか見あたら無いなぁ。
と言うと…

「それそれ！やよい軒！」

と言うではないか！

え！？
やよい軒かよ！

いや、やよい軒はいいんだよ。
美味しいし。
嫌いじゃない。
でもご近所さんがわざわざ報告してくるほどの店だから、どんな店かと思っちゃったよ。

結局今日は違う店に行ったけど、近いうちに食べに行く事にしよう。