こき

父・康彦が誕生日だというので、みんなで居酒屋さんへ行く事になった。

とても医者から酒とタバコを絶対禁止にされている人とは思えないほどの飲みっぷりと吸いっぷりの父・康彦。
もはや誰も突っ込む事もせず、完全に放置状態になっちゃってるよ。
まあいいや。
誕生日だし。

そんな父・康彦は今日で７０歳。

古希と言うらしい。

そう言われてみればそんな言葉あったなって気はするけど、でもあんまし記憶にないな。
どうしても還暦とか米寿とかに比べたら地味な存在だもん。

すると「そのスマホとやらで、どんな意味なのか調べてくれ」と父・康彦。
いいよ。
ケータイも持ってない父・康彦にバシッと答えてスマホの凄さをみせつけてやろう。
と検索してみた。

ら…

ん？
何だこりゃ？

以下、ウィキペディアより引用。

『唐の詩人杜甫の詩・曲江「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」（酒代のつけは私が普通行く所には、どこにでもある。しかし七十年生きる人は古くから稀である）に由来する。』

う～ん…
なんか思ってたのと違うな。
なんかよく分からんぞ。

８８歳の米寿だったら、米を分解したら８８になるからって説明出来る。
９９歳の白寿だったら、百から一を引いたからって説明出来る。

でもこれって…
説明を聞いてもあんまりしっくりこないし、「そうだったのかぁ」感も全くない。
「なんか中国の昔のことわざみたいなのからきているような…」
という曖昧な答えしか出来ず、言われた父・康彦のほうも全然ピンとこない様子で、何だかグダグダのまま終わりましたわ。

ま、居酒屋さんでは腹一杯食べたから満足。

食事後は母・美智子が「掃除機を買いたい」というので電気屋さんへ。
今のが壊れたんだってさ。

一番良さそうなのが品切れだったけど無事に良さげなのを買っていると…
「増税前に買っておく人が多いから在庫がないんですよね」
と店員さん。

「壊れたわけじゃないけど、電気屋にきたついでに買っておこうって人がたくさんいるんですよ」
との事。

すげぇな。
増税前にトイレットペーパーやらレトルト食品を買いだめする人は知っていたけど、掃除機を買っておく人もいるとは！
しかも大勢！
しかもついでに！

場所とお金と気持ちの余裕がよほどなければそんな事は出来ないよ。
我が家は、そんな発想すらないわ。

そういう人とお友達になりたいなぁ。
かなり仲良くなったら、たくさん買いだめてある車とか冷蔵庫とかくれるかもしれない。

増税までここで張っておいて、そんな人が来るのを待っておこう。