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痛くも痒くもない免許取消し ~ 姉歯問題解説

2005年12月14日 | Weblog
 建物は規模、用途により一級建築士でなければ設計できないものがある。

 その一級建築士資格は建築に関するオールマイティの資格なので、合格するためには構造の資質も問われる。しかしいったん資格を取ってしまうとデザイン専門、構造計算専門など職能が分離しているのが実情である。
 建築士事務所に構造計算ができるスタッフがいる場合はその事務所内で設計が完結するが、デザイン専門の事務所だと構造設計をやる協力事務所に下請けをお願いすることになる。

 一級建築士が設計した建物を審査機関に申請するときは建物の意匠デザインを行った建築士の名前で行うのが一般的だ。したがって構造を担当した人の名は申請図書には出てくることがない。構造担当者が一級建築士である必要はまったくないのだ。したがって姉歯氏が一級建築士免許を取り消されたとしても痛くも痒くもないわけだ。

 ただしここにいたって姉歯氏に構造設計を下請けに出す事務所があるとは思えないので、実際は痛くも痒くもあるわけだが。


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