ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「横道世之介」、長崎から大学に進学のため上京した一人の男の青春物語です。

2013-03-10 19:34:17 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

1987年、携帯もパソコンもない時代。

長崎から上京し、東京の大学に入学。名前は「横道世之介」、井原西鶴の「好色一代男」の主人公と同じ名前。

原作は、吉田修一の新聞小説。

19歳の青年が、東京の大学へ、入学するところから、徐々に友達を増やし、サンバサークルに入会し、さらに友達の輪を広げる。

上映時間は、2時間40分と、中身のない割には長い。

でも、淡々とした、青春のエピソードの積み重ねで長くは感じない。

特に、1980年代に大学生活を送った人にとっては、ほろ苦い青春が思い出されるだろう。

ただ、お嬢様との付き合いや、ゲイの友達との付き合いなど、ちょっと、変わった人生ではある。

底辺に流れるのは、実にお人好しな横道世之介。

純でありながら、どこか抜けたところもあり、何ともほのぼのキャラだ。

それが、友達や女生徒の奇妙な友情をはぐくみ、ほほえましい。

高良健吾が実にはまり役で、ちょっと汗臭そうな、憎めないキャラをうまく演じている。

その明るさこそが、今でも、青年たちに求められるものであり、いい子で終わってしまうところが、いかにも日本映画らしい。

そして登場人物の16年後が描かれることで、この映画は締めくくられる。

改めて青春の価値が見直される、そんな映画だ。

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