手術が下手で、失敗すると大学病院へ送ってしまう風下にも置けない悪徳医師。
その下で働き、やる気をなくしていた看護士。
そこへ新任の外科医が赴任してくる。
アメリカへ留学し、手術の腕を磨いた希望の星だ。
次々に、手術を成功させる姿に看護士は、見方を変える。
そんなとき、市長が肝臓病で、瀕死の状態で病院へ運ばれる。
1989年当時まだ脳死肝移植が公認されていなかった。
患者の容態と、家族の希望で、脳死肝移植しか選択肢がなかった。
そこで、反対を押し切って脳死肝移植を実施する。
手術の現場が、克明に描写される。こんな風に手術するんだと感心する。
で、有能な医師だが、タブーを犯したため、その後の出世はない。
ただ、本人は、現場主義なので、それもありかなと思う。
孤高とはいえ、それはある意味崇高なのだ。
この映画は、、看護士の日記に基づいて話が進められる。
というのも、看護士の母一人子一人の息子が、母の死でその日記を見つけることから話は始まる。
そのため、現実が美化され、折角の映画自体を弱めてしまっている。